小説から漫画までジャンルを問わず、本好きとして知られる女優の多部未華子さん。読者からの本選びの相談や質問に応えて、オススメ本をご紹介します。
vol.12 いつでも誰かを呼べるように、部屋を片付けたくなる本を教えてください
《読者からのリクエスト》
一般企業に勤める会社員です。毎朝8時半には家を出て、帰宅は21時過ぎ。仕事帰りに人と合う予定を入れると、もっと帰りは遅いです。そんなこんなで週末はぐったりして、二度寝、三度寝・・・。何が言いたいかというと、掃除する時間がありません! でも、忙しくてもいつも部屋がキレイな人もいるわけで。何かコツとか、そもそもの心構えが変わるような、いい本を知りたいです。
《多部さんのオススメは・・・》
まずは、自分のペースを作って、
自然に掃除ができるようになろう
物が少なくて、わりとシンプルな家に住んでいる友達からは、うちに来るたびに「相変わらず、ごちゃごちゃした部屋だねぇ」と言われます。色合いもそんなにまとめていないし、なにより友達からしてみたら物が多いみたいです。確かに置物や飾り物、ストックしてある日用品など・・・たくさんあります。なので、わりと棚の中も満杯です。
大晦日なんかは特に、「こまめに掃除しておけば、こんなにいろいろなところをやらなくてもすむんだよな。よしっ、新年からはきちんとこまめに掃除しよう!」なんて意気込むのですが、まぁ、そんな思いも年があけたらめでたい気持ちと共にどこかに飛んでいくもので・・・年末はいつも通りせかせか掃除することになるのです。
どうしてもバタバタしてしまう日々が続くと、掃除って怠ってしまいますよね。細かいところまで手が届いていないです。最近、私も。
そんな時に手にした『部屋とこころのシンプルな掃除』は、タイトルからして、騒がしい今の私の心にぴったりかなぁと思いました。
がしかし・・・第1章の中の“掃除が退屈と思う人は、人生にも退屈している”という言葉にびっくり! じゃあ、私はずっと人生に退屈しているじゃん!と。
よくよく読んでみると、規則正しく念入りに掃除をすると、それが自分の生活の自然な流れになって、やがて清涼感となり、充実度につながるということなのですが、そもそもそんな風に掃除ができたら苦労しないよ!と、思ってしまいました。
美容も運動も掃除も同じことが言えると思いますが、勝手に手や体が動いてしまうほど、自然にできたら苦痛に感じないものなんですよね。わかってはいるんだけど・・・。
第2章では、掃除用品や掃除の仕方が目がチカチカするほど細かく・・・、一度は目を背けたくなったのですが、そのなかで、1つの洗剤でどこまで細かく掃除ができるかということが書かれています。たしかに、ホームセンターなどで〇〇用洗剤、△△用洗剤と様々な種類が豊富に揃っているけれど、ひとつの洗剤で隅々までぴかぴかにすることができたら、それは環境にも自分の家のスペース的にもいいよなぁと思いました。去年の暮れにホームセンターの掃除コーナーを入念にチェックしていた私が言ってもなんの説得力もないですが・・・。
とにもかくにも! 自分のペースでね。自分のペースを作ることが大切なんだと感じました。掃除に関しても、無理はせずに一つずつ。
とはいえ、誤解を招きそうだから一言加えておくと、私は友達を家に招くことが好きなので、いつ友達が来てもいいように、わりといつも最低限の綺麗さは保っていますよっ!
今回のオススメ本はこちら!