『GINGER』の連載「KARINA’S GARDEN」は、2009年3月の創刊号から今もなお続いている人気企画です。そのアーカイブを順番に振り返りながら、“あのころ”と“今”、ときには“これから”を語るWeb連載「香里奈のひとりごと」。写真好きの香里奈が、連載用に撮り下ろしてきた思い出のカットも紹介します。
居心地のいい場所は、自分で作らないと
特に引っ越しする予定がなくても、物件情報を見るのが好き。以前このWeb連載にも書いた記憶があるけれど、間取り図とか物件データをチェックして、もし自分が住むなら・・・とあれこれと考えるのも好きです(笑)。
間取りについては、こういうのもいいな、こんなところに住んだら楽しそう・・・と、見るたびにいろいろ妄想が広がってしまうけれど、インテリアに関しては、好きなテイストがほぼ決まっています。
4年前の本誌連載のなかでも――
今の私の部屋はといえば、収納が優先で、棚が並んでいるかんじ。モノも多いし、雑誌など本もかなり持っているので 〈中略〉。
基本的にはこげ茶でウッディな家具がメイン、シーリングライトまでこげ茶です。〈中略〉とにかくシンプルで、ナチュラルで、リラックスできれば、と思って。
と書いていて、現在も収納をメインで考える構成は変わらないし、白い壁にウッドとブラウン系の家具という落ちついた配色も同じ。
インテリア雑誌のヴィジュアルに出てくるような整然とした部屋もいいけれど、実際にそこで暮らすとなると、どうなのだろう?
ヨーロッパのヴィンテージ家具も素敵だと思うし、パリに行ったときにクラシックホテルに泊まったことがあって、雰囲気があってとてもカッコいいけれど、でも“住む”となるとなんだか落ち着かなさそう。
やはり、自分のライフスタイルと部屋のテイストが合わないと、リラックスできない気がします。
私自身は、ビーチスタイル――ハワイとかバリ島などの、リゾートっぽいインテリアが好みです。部屋の中を風が吹き抜けていくような、風通しのいい空間が理想。
いつの日にか、海が見渡せる大きな窓があって、開放感いっぱいの気持ちのいい家に住みたいという気持ちもある。山よりも、だんぜん海派だから。
だって何かが起きて、万が一食べ物が手に入らない状況になったときには、海に入って魚や貝を取ればいいし(笑)。山の食材は・・・山菜とかキノコとか、苦手なものが多い。食べ物も、山の幸より海の幸のほうが好きなのです(笑)。
たとえばフロアライトとか、テーブルとか、本気で気に入った家具が見つかったら、そこを軸に部屋のインテリアを考えていくということもやってみたい。
今はどうしても愛犬中心の部屋作りになってしまうのもあるし、リビングならソファとかテレビ台とか、まずはサイズの大きなアイテムの置き場所を決めて、そこから全体図を考えていかざるを得ないから。もちろん、それが通常のパターンだとは思うけれど、部屋の中で主役になる、これだ!って惚れ込んでしまうような家具との運命的な出合いも欲しいとは思う。
あまりにも家が広すぎると掃除するのに時間がかかりすぎてしまうので、そこは自分の手に負える範囲でいいと思っている(笑)。でも理想をいえば、服や小物を収納する広~いウォークインクローゼットとか、大量にある雑誌や本を収納するやライブラリー(書斎みたいな)が欲しい。
どんな部屋、どんな家に住みたいかを考えることは、どんなライフスタイルを作っていきたいか、どんな人生を歩みたいかを考えることに繋(つな)がっている気がします。自分にとって居心地のいい場所を作っていくプロセスを、もっと大切にして、こだわっていかないと、理想の環境は整わない。
いつの日にか自分が“居たい場所”はどんなところなのか、どんな景色が見える場所なのか。好きなものを見極めながら、楽しみつつ、しっかり考えていきたいなと思う。
2014年の写真日記より
このイエローのミニショルダーは、今も愛用しています。実は、もともと荷物が多いタイプ。こういうミニサイズのバッグを選ぶのは 、“身軽”でありたいという願望なのだけど。水を持ち歩くことが多いから、結局もうひとつサブバッグを持たなきゃいけない(笑)。
これはTGCで会ったときの一枚。ニシヤマ(と、私は呼ばせてもらっている)は、今もずっと変わらず楽しくて、いつだって元気な人。
真夏以外は鍋を食べている私としては、そろそろ本格的に鍋を楽しむ季節に。いろんな種類のスープを試すのも、楽しみです。