2020年に「うっせぇわ」でメジャーデビューすると、その圧倒的な歌唱力と表現力で一躍注目された歌い手のAdoさん。その後も「新時代」「唱」と次々にヒット曲を生み出し、瞬く間に社会現象になるほどのブームを巻き起こし、2024年にはワールドツアーも敢行! そんなAdoさんが5周年を迎え完成させたベスト盤を記念して、特別インタビューが実施。アルバムに込めた想いをはじめ、普段はなかなか聞けないライフスタイルもクローズアップ!
「うっせぇわ」から早くも5年。力強さと繊細さが共存する楽曲は継続中

ー メジャーデビューしてからとても濃い時間を過ごされているかと思いますが、印象深い出来事は?
Ado たくさんの思い出がありますが、特に印象深い出来事は、2022年に行ったさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブ「Ado 2nd ライブ『カムパネルラ』」は、はずせないかなと思います。私の一番の夢でもあった場所でのライブが叶ったという、人生にも大きな影響を与えてくれた日でしたので、メジャーデビュー以降で特に印象深く残っております。
ー アーティストとして活動を始めてから、歌に対する気持ちはどう変化した?
Ado 歌い手としてメジャーデビューした当時は、自分の歌をひとりでも多くの方に聴いてもらいたい、自分の思いや考え、存在を見てほしいという思いが強く、感情をそのまま表現していた部分がありました。最近は、いろんな経験を積んで、いろんな感情と向きあう機会が増えましたので、歌う内容や、楽曲への気持ちの寄り添いかたが変化していると思います。特に「エルフ」は、幅広い世代の皆さまに楽しんでいただけるような楽曲、歌い方になったのかなと。今後は、日本語だけでなく、いろんな言語で歌ってみたいという気持ちが高まっています。
ー 5年間の活動のなかで変化した部分、「大人になったな」と感じるのはどんなとき?
Ado 考え方は変わってきた部分が大きいと思います。より自分自身のことを客観視することが増え、視野が広がり、ファンの皆さまやまわりの支えてくださるスタッフの方々のご意見を踏まえたうえで、自分自身の歌の活動と向きあう機会も、多くなってきました。以前よりは落ち着いた部分も増えてきたのかなと思っております。
ー 今までのライブ映像などを観て、ご自身の成長を感じることは?
Ado ライブ・パフォーマンスは成長したかなと思います。当初は、たどたどしい部分もありましたが、今はありがたいことにたくさんのライブをさせていただけて、場数を通して成長したと感じる部分が大きいため、現在のステージのほうがより見応えがあると思います。昔のパフォーマンスは幼さというか、自分の未熟な部分が見えて、それは逆にファンの皆さまにとっては成長の姿を楽しんでいただけるのではないかと思います。
雪が大好きな5歳の頃。‟雪降れ降れ”創作ダンスを楽しみに

ー デビュー5周年を記念した初のベストアルバム『Adoのベストアドバム』。収録曲のなかで、デビュー当時の自分に聴かせたい曲は?
Ado なかなか難しい質問ではありますが、特にディスク2に収録されている「桜⽇和とタイムマシン with 初⾳ミク」は、デビュー当時の自分に聴かせたいと思います。憧れの歌い手のまふまふさんに書き下ろしていただき、かつ私をずっと支えてくれたボカロ楽曲を多く歌っている初音ミクさんと一緒に歌うことができて、自分の原点を振り返ることができました。デビュー当時の自分に聴かせたら、感動で横転してしまうのではないかなと思います(笑)。
ー 作品にはヒット曲はもちろん、新曲2曲も収録。どんな内容?
Ado まず「わたしに花束」ですが、これは「ジョージア」新CMソングとしてHoneyWorksさんに書き下ろしていただきました楽曲です。朝の出勤前や学校に行く前など、がんばりたい瞬間に聴いていただきたいような、たくさんの皆さんの背中を押せるような、元気にあふれた素敵な1曲です。たくさんの世代の方に聴いていただきたいという思いがあります。もう一曲の「ロックスター」は、私の楽曲ではおなじみとなっているjon-YAKITORYさんに書き下ろしていただきまして、丸紅新企業広告CMソングとなっております。とてもライブ映えするような、聴いていても心が燃えたぎる、ものすごくかっこいい楽曲です。いつかこの楽曲をライブで披露することをとても楽しみにしております。
ー これから世界30都市以上を回る、日本人アーティスト過去最大級となる、2度目の世界ツアー『Ado WORLD TOUR 2025 “Hibana” Powered by Crunchyroll』が開催されます。何か準備していることは?
Ado 私にとっては2度目の世界ツアーとなりまして、かつ日本人アーティストとしてはこれまでにない規模ということで、とても楽しみな気持ちでいっぱいです。30都市以上の公演を通じて、日本人の歌い手、アーティストとして、世界の皆さまに日本の魅力や文化、音楽の持つ強さを伝える”Hibana”を起こすきっかけになるパフォーマンスができたらと思います。
体力や健康が第一になってくるかと思いますので、ここ最近は早寝早起きを心がけて、歩ける時間があれば散歩して、筋トレをがんばるようにしています。また、今回は初めて訪れる国や地域があるので、いろんな景色に触れてみたいと思っています。特にイタリアが楽しみで、絵本や映画や教科書でしか見てこなかったような風景をこの目で見られるという喜びがありますね。
ー 前回の世界ツアーで印象に残っている出来事は?
Ado 前回のツアーは観光させていただく時間もありまして、特にフランスが印象的でした。セーヌ川に行ったあとに、ルーブル美術館を訪れ、シャンゼリゼ通りのショップめぐりをしながら、凱旋門まで歩くという。実はそのとき、ちょっとおしゃれなヒールのあるブーツをはいていたのですが、凱旋門の頂上まで何百段もの階段をのぼってしまい、結果気づくとトータル3万か4万くらい歩いていました。でも、とても印象的な思い出になりました。
ー 最近のリラックス法、そして暮らしでこだわっていることは?
Ado オイルパステルを使って絵を描くことに少しハマっておりまして。自分で撮った花の写真や、好きなモネとかのイラストを模写している時間が、心を安らかにさせてくれたり、落ちつかせてくれます。あとはスキマ時間に、映画を観ることです。
最近は、栄養に偏りがでてしまう外食をなるべく控えて自炊をするように。自炊するにあたっては、あまり食材を買いこまないようにすることがこだわりです。食べきれる分を購入して、食べきれる分だけ料理することを大切にしています。
今後の夢を聞くと「明確な夢は、グラミー賞を獲得するということ。また今控えている‟Hibana”以上の世界ツアーも成功させることですね」と力強い声で答えてくれるAdoさん。最後には「『うっせぇわ』でデビューをしてもう5年ということで、もうそれだけ時間が経過してしまったのかという驚きもありながら、これだけ長く活動を続けさせてもらえて、かつより一層たくさんの皆さまにAdoという存在を知っていただけていることに、本当に感謝をお伝えしたいです。ありがとうございます」というコメントも。今後も私たちにどんな景色を見せてくれるのか目が離せず、そして楽しみで仕方ありません!
初のベストアルバム『Adoのベストアドバム』

¥3,850(通常盤・初回プレス)/ユニバーサル ミュージック
4月9日リリース
メジャーデビュー5周年を記念した初のベスト盤。Mrs.GREEN APPLE提供の「私は最強」や、Vaundy提供の「いばら」など、ヒット曲ばかりの2枚組、全40曲を収録。貴重なライブ映像などが収録された完全数量限定盤も同時発売。
Profile
あど/2002年東京都生まれ。2020年にメジャーデビュー。2024年には世界ツアー『Ado THE FIRST WORLD TOUR “Wish”』、また女性ソロアーティストとして初の国立競技場でのライブ『Ado SPECIAL LIVE 2024 心臓』を大成功させる。2025年4月26日のさいたまスーパーアリーナ公演を皮切りに、2度目の世界ツアー『Ado WORLD TOUR 2025 “Hibana” Powered by Crunchyroll』を敢行する。
最新情報は下記をチェック
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