いつも機嫌良くいたいと思っていても、ついイライラしてしまう・・・というのはよくあること。そんなときにどうしたらいい? 精神科医とミュージシャン、2つの顔を持つ星野概念さんに教えていただきました。
不機嫌は「社会規範」と「本能的欲求」のバランスが崩れてしまったときに起こりがちという星野さん。日頃から自分にとって心地よいバランスをキープすることが大切だけど、いざ不機嫌になってしまったらどうすればよいのか・・・仕事仲間や友人、恋人とのコミュニケーションにおいて、“不機嫌”で失敗しがちな6つのシーン別に対処法を聞きました!
シーン1:仕事で忙しいときに、話しかけられて「イラッ」
→「あとでもいい?」とサラッと流して
忙しくて余裕がないのに「話しかけられたらきちんと応じなければ」と思い込むとキャパオーバー。無理せず、余裕がないことをサラッと宣言することもひとつの手です。
シーン2:部下への接し方がつい乱暴になってしまう
→“他責”的になっていないか自分を客観的に見つめて
人はフラストレーションが溜まると“発散”“自責”“他責”のいずれかで対処しますが、自分よりも立場が弱く反論できない相手に対しては“他責”的になりがち。そういったメカニズムが自分にも働いていると意識するだけで、少し冷静になれるはず。
シーン3:周りの人のちょっとしたおしゃべりが耳障り!
→イヤホンを使うなどしてシャットアウト
心地よいor悪いの基準は人それぞれ。「静かにして」と言うことは、ある意味自分の欲求の押し付けという場合も。まずは自分が、心地悪さから距離を置くよう心がけて。
シーン4:自分でも理不尽な理由で彼に当たってしまう
→甘えられるいい関係。その都度フォローを
不機嫌をさらけ出せるのはある意味、甘えられるいい関係。ただ人は我慢できる生き物だけに、積み重なると突然限界がくることも。その都度謝り、ケアも忘れずに。
シーン5:仕事の勝負日なのに、笑顔でいられそうにない
→信頼できる人に、素直な気持ちを話して
なんだかモヤモヤ・・・と思い始めると余計に悪循環に陥ることも。その心境を、信頼できる相手に素直に話してみて。言葉にすることで、気持ちを整理・発散できます。
シーン6:女子会がつまらなくてつい顔に出てしまう
→回数を減らして、出ると決めた日は笑顔で!
仲間との関係を築くという「社会性」のために参加しているのに、不機嫌な態度を取っては無意味。参加回数を見直し、参加するときは感じ良く。これもバランスです。
教えてくれたのは・・・
星野概念さん(精神科医・ミュージシャン)
総合病院に勤務しながら音楽活動や執筆活動も行う。著書に『自由というサプリ』(リトルモア/いとうせいこう氏と共著)などがある。