女性医療ジャーナリストの増田美加さんによる連載。人生の基礎になる“健やかな体”を手に入れるための最新知識をお届けします。
牧草牛には、「鉄分」や「オメガ3脂肪酸」など女性の美容と健康に大切な栄養が、穀物を飼料とする牛(穀物牛)より多く含まれています。さらに、「低カロリー」「低脂肪」「低悪玉コレステロール」が特徴。ニュージーランドの肉牛は99%が牧草牛。キレイで健康でありたいと願うGINGER世代にピッタリの理想的な赤身牛肉です。ニュージーランド牧草牛の健康成分について、ヘルスケアとアンチエイジングに詳しい医療ジャーナリストの増田美加が取材しました。
ニュージーランドの緑豊かな大自然で育った牛だから
広大な大地に広がる栄養豊富な牧草だけを食べて育ったニュージーランド牧草牛。のびのびとストレスフリーの環境にいます。
ニュージーランドの肉牛は99%が放牧で、牧草だけ食べて育ちます。日本と同じく山が多いニュージーランドの国土。丘陵地は、日照時間が長く、豊富な雨量に恵まれています。つまり、牧草には絶好の生育環境。ニュージーランドの牧草はビタミンなどの栄養がたっぷり。牧草以外の飼料や不必要な農薬を使わずに育てられます。
人工的に太らせた霜降りと、ストレスフリーの赤身、どちらを選ぶ?
日本をはじめ、世界各国では霜降り牛を生産するために、牛を牛舎内の柵に入れ、高カロリーの穀物飼料や人工飼料などを与えて肥育するのが主流です。運動は制限され、人工的に太らせています。
一方、ニュージーランド牛は、放牧による完全な牧草食。ストレスフリーで、自然の摂理に合った飼育方法が行われています。無農薬有機栽培の野菜にこだわる人は、ぜひ牛の飼育方法にも注目してみては…。
美容と健康に欠かせない鉄分とオメガ3が豊富です
ニュージーランド牧草牛の栄養価(100gあたり)は、カロリー126Kcal、コレステロール53.1㎎、脂肪3.9g、鉄分2.3㎎、タンパク質21.9㎎、亜鉛4.1㎎。
一方、和牛サーロイン(100gあたり)は、カロリー351Kcal、コレステロール68㎎、脂肪29.7g、鉄分1.77㎎、タンパク質17.0㎎、亜鉛3.42㎎。
鉄分をはじめ、タンパク質、亜鉛は多く、コレステロールや脂肪が少ないことがわかります。
また、牧草牛には、より多くのオメガ3脂肪酸が含まれています。血管ケアとアンチエイジングに最適なオメガ3は、EPAやDHAなど青魚には多く含まれていますが、肉からは摂りにくい栄養素です。
オメガ3には、ほかにも「血液をサラサラに」「悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞の予防に」「筋肉に効率よく栄養を取り込み、筋力低下防止に有効」などの作用も。
家で調理するもよし、食べに行くもよし
写真は、ニュージーランド牧草牛のナーベルエンドブリスケット(トモバラ肉)の塊を、時間をかけて低温でじっくりとオーブンで焼いた「スパイシー・スローロースト」。
トモバラは味の良い部位で、時間をかけて火を通すことで、しっとりと柔らかく仕上がるそう。
家で調理するのは…という人は、全国にニュージーランド牧草牛を扱ったレストランがあります。こちらから探して、食べに行くのも楽しいですね!
ニュージーランド牧草牛
https://www.facebook.com/newzealandbeef/
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