お気に入りの靴を長く愛用するためには、丁寧なケアが不可欠。前回までにミスターミニットの長嶺素義さんと、美靴工房の保科美幸さんに、買ってすぐやるべきお手入れや急なトラブル対処法、100均グッズを使ったデイリーケアを教えていただきました。今回はを靴の保管方法について。
長く美しく保つためにどう保管するのがいい?
久しぶりに靴を出したら表面が劣化、ひび割れ、ボロボロなんてことも…。実は保管中の環境にも注意が必要なのです。
STEP1 毎日同じ靴を履かない
「1日頑張った靴は休ませる時間が必要。同じ靴を毎日履き続けることで革が伸びやすくなり、傷む速度が早まります。1日履いたら2日はお休み。革が元の状態に戻ろうとする時間を作ってあげるのが長持ちのコツ」(長嶺さん)
STEP2 ケアと修理を定期的に行う
「常日頃から全体重を支えてくれている靴は、私たちの体と同じくメンテナンスが必要です。擦り減った靴底では体にも負担がかかります。定期的にメンテナンスすることで長持ちし、キレイな状態を保ちます」(長嶺さん)
STEP3 換気の悪い所に保管しない
「大切な靴だからと箱やビニールに入れてしまうと靴が呼吸できません。月1回ペースでシュークローゼットを開けっ放しにし、風を通すようにしましょう。定期的に靴箱の配置換えをするといいでしょう」(保科さん)
プロが実践していることは?
ストッキングを覆って色移り防止に
「エナメルシューズは、ストッキングの下半分を切って靴を覆うようにして保管しています。ストッキングはゆるめのものが好ましいです」(保科さん)
靴と靴は少し隙間を空けて保管
「靴箱が小さいからとギュウギュウに詰めて並べてしまうと、素材の色が移ってしまうことが。ちょっとすき間を作れば大きな差が出ます」(長嶺さん)
4回にわたってお届けした「靴のお手入れ」、いかがでしたか? ぜひ頭に入れて、日頃のケアに役立ててくださいね!
ミスターミニット 長嶺素義(ながみねもとよし)
世界最大級の靴修理・バッグ修理・合鍵複製などのサービスを展開する「ミスターミニット」。前職のアパレル会社勤務を経て入社後、靴磨きサービスを導入。年間50万足の実績になるまで成長させる。
二子玉川 美靴工房 保科美幸(ほしなみゆき)
靴やバッグなどのクレンジング(洗浄)、カラーリング(色補修)、リペア(修理)をする専門店「美靴工房」のテクニカルディレクター。イタリアで革製品の補修の技を修業し、高い技術を習得したのち日本で活躍している。