週末の過ごし方で、来週の気分はきっと変わる。だからこそ、観る映画にはちょっとこだわりたい。気分転換にも、インスピレーションにもなる一本をピックアップ。今回は、5月29日(金)公開の『マテリアリスト 結婚の条件』をお届け!
理想を叶える“正解”か、それとも心が叫ぶ“感情”か

身長180cm以上、政治信条、高収入……結婚相手に求める条件ってなんだろう? “マテリアリスト(物質主義者)”を取り巻くロマンティック・ラブストーリーがいよいよ開幕。ニューヨークを舞台に描かれるのは、恋愛を感情だけでなく、数字や条件で見極めるという、いかにも現代的な婚活のリアル。けれどその冷静さの裏側には、誰もが抱える“本当の愛とは何か”という問いが横たわっている。

主人公・ルーシーは、結婚相談所で働く敏腕マッチメーカー。クライアントの理想を次々と形にし、成功へと導くプロフェッショナルだが、自身の恋愛となると話は別。すべてが完璧な大富豪と、かつて愛した夢追う元恋人が突然人生に現れて、その間で揺れ動く。その選択は、決して単純な二択ではない。理想を選べば安心が手に入り、愛を選べば不安がつきまとう。どちらを選んでも、何かを手放すことになる現実がある。
とりわけ印象的なのが、ルーシーが大富豪のハリーと関係を進める前に、自分たちがいかに“釣り合っていないか”を淡々と語るシーン。出自や経済状況といったスペックを並べながら、まるでビジネスの交渉のように距離を保とうとする。その冷静すぎる言葉の数々は、ロマンチックとはほど遠く、むしろシリアスですらある(笑)。

そして見逃せないのが、主人公を演じるダコタ・ジョンソンがまとう洗練されたワーキングスタイル。計算されたミニマルさとさりげない女性らしさが共存する装いは、働く私たちのリアルと憧れを絶妙に映し出し、明日にでも真似したいルックばかり!
愛は本当に計算できるのか。それとも、数字では測れない何かにこそ価値があるのか。恋愛や結婚が“選択”になってしまった今、あらためて「誰と生きたいのか」を問い返してくる、軽快で刺激的な一本。
【5月29日公開】『マテリアリスト 結婚の条件』

監督&脚本/セリーヌ・ソン(『パスト ライブス/再会』)
キャスト/ダコタ・ジョンソン クリス・エヴァンス ペドロ・パスカル
配給/ハピネットファントム・スタジオ
※TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー
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