アマミブルーの海。緑が生い茂る山。そしてほがらかな人々が暮らす奄美は、忙しい毎日からしばし逃れて、リセットするのにぴったりなスポット。そのなかでも奄美大島出身の建築家・山下保博さんが立ち上げた「伝泊」は、日常から離れ、癒やしのときを過ごすのにおすすめの宿泊施設として注目されています。その理由を、しっかりと探ってきました。
「伝泊」とはまちをつくること
「伝泊」は奄美の集落文化に焦点を当て“日常の観光”を行うために、観光客とそこに住む人たちとの出会いの場となるような空き家を改修した宿泊施設「伝泊 古民家」、地域交流の場「まーぐん広場」などをつくり、民間でありながら公共的な活動をスタート。集落の日常を観光化するために、集落住民による伝統行事や遊びなどの文化、工芸、自然体験といったさまざまな体験プログラムを観光客へと提供しています。
「伝泊」の「伝」は、島の「伝説」「伝統」を「伝える」ということから。奄美の貴重な集落文化やそれを担ってきた人こそ“宝”であると捉え、未来に伝えていきたいという、創業者で建築家の山下保博さんの思いが込められています。積極的に地元での雇用を進め、食材や製品は地産地消にこだわりながら運営されているのが特徴の一つです。
奄美の魅力に触れる3つの宿
奄美の暮らしを肌で感じる 「伝泊 古民家」
「伝泊 古民家」は、奄美の伝統建築と集落で暮らすような滞在体験を味わえる宿。奄美群島3島に18棟あり、6〜8人のグループでの滞在にもぴったり。気候風土に対応するように独自の進化を遂げてきた伝統的な建築を保ちながら、観光客が過ごしやすいようにリノベーションが施されています。なかには江戸時代から残る伝統的な穀物貯蔵庫「高倉」や、伝統工芸「大島紬」の機織り機など、島の文化を感じることができる貴重なものがあることも。
島の人との交流が広がる「伝泊 赤木名ホテル」
「伝泊 赤木名ホテル」は、江戸時代に奄美大島で最も栄えていた島の北部・笠利町に立地。1階には高齢者施設や、まーぐん食堂、奄美産マーケットなどが併設され、地元の人の暮らしに接することができます。2階にある客室は、建物の天井の高さを活かし、コンパクトながらゆったりとくつろげる空間が特徴。奄美の情報を調べたり、ワークスペースとして利用できるライブラリー(図書館)も。
海と向き合い自然と対話する「伝泊 The Beachfront MIJORA」
「伝泊 The Beachfront MIJORA」は、奄美大島北部の中心地・赤木名の海辺に位置し、奄美空港から車で約10分というアクセスの良い、ヴィラタイプの宿。台風対策も兼ねた無機質なコンクリートの床や壁と奄美の伝統建築「高倉」に着想した焼杉の屋根の組み合わせは、伝統とモダンの双方を味わうことができます。目の前に広がる海と向き合いながら、自分自身を見つめ直すひとときに。
「伝泊 The Beachfront MIJORA」はGINGER世代のご褒美ステイにもぴったり
仕事にプライベートに忙しい毎日を過ごすGINGER世代には、「伝泊 The Beachfront MIJORA」で日常から離れて、ただただぼーっと過ごす時間こそが心身のリセット、そして贅沢なひとときになるはず。
最大の魅力は、海との距離感。なんと目の前の浜まで10秒! 全客室にテラスが備え付けられ、お部屋から砂浜へすぐに降りることができます。浜辺を歩いたり、ただただ海を眺めたり。どっぷりと自然に浸れます。
客室と海をはさむ一面のガラスは、奄美大島に本土から送ることができる最大サイズだそう。部屋の中にいながら、遮るものが何もない、目の前の海に没頭できる空間です。
また集落から離れた場所に位置しているため、とっても静か。お部屋では常に波音が耳に届きます。朝は心地よい波音を感じながら目覚め、ベッドから体を起こせば水平線が目に入ります。「こんなにすっきりとした目覚めは初めてかも...」と思うほどです。
朝食は隣接したレストラン&バー「2 waters」で。笠利町を中心に奄美の食材にこだわったヘルシーなお料理やフルーツに舌鼓。
連泊でリトリート&奄美の日常を味わって
「伝泊 The Beachfront MIJORA」では、4月1日から2泊以上の滞在予約の優先販売がスタート。奄美群島にはさまざまな歴史的背景によって約360の集落が750年以上残っており、方言や唄、踊りなどがそれぞれ異なる独自の文化が今日まで継承されています。「伝泊」では、この集落の文化を味わってもらいたいという思いからたくさんの体験プログラムを用意。連泊することで、大自然に癒やされながら、集落の人や文化、伝統にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。