私たちをいつでも温かく迎えてくれる“サウナ”。ストレスフルな毎日を乗り切るため「ととのい」体験を味わってみない? 日本サウナ学会代表理事の加藤容崇先生がサウナの基礎知識をレクチャー。今回はサウナの効能について。
体にプラスの6つの効能
加藤先生によると、サウナの健康効果は数え切れないほどあるそう。今回は特に注目したい体へのプラスの影響をご紹介。
●血液と栄養が行き届いた美肌に
サウナは毛細血管の密度が上がることで、美肌効果大。酸素化されたピンク色の血液と栄養が毛細血管を通じて、体の隅々まで行き届くため、健康=美しい肌になれるのです。
●睡眠の質などが格段にアップする
睡眠は入眠時間が通常の半分に。起床時も目が覚めてから起き上がるまでが早くなります。熟睡時間や熟睡度の向上、睡眠による疲労感軽減などの効果もあり、メリットだらけ。
●体温調節機能が働き、熱中症を予防する
自律神経のバランスがととのい、体の温度調整機能を正常に働かせ、体温の上昇を抑えることができるため、熱中症予防に効果あり。冷え性予防の効果も期待できます。
●腰痛・肩凝りを改善する
温熱効果で凝り固まった筋肉を和らげ、血流を増加。炎症や活性酸素を減少させるため、ダメージを受けた組織が治癒しやすくなり、腰痛などが軽減します。
●エネルギーを消費し、やせ体質になれる
サウナは甲状腺ホルモンを増加させ、全身の代謝を活性化させるので、脂肪燃焼力がアップします。だから、歳を重ねて代謝が落ちている人にぴったり。
●風邪などの感染症を防ぐ
病原体への抵抗力を高め、感染症を防ぎます。自律神経が刺激され、血管の弾力性が増して丈夫になるため、心筋梗塞やアルツハイマーのリスクも軽減。
そもそも…“ととのう”って、どんな状態?
感覚的なことはすごくリラックスしているけれど、頭はスッキリ。心身ともに調子が良い状態です。サウナで交感神経が優位になったあと、水風呂、外気浴と急激に環境をスイッチングすると、興奮物質の残像が残り、この状態を生み出します。
加藤容崇(かとうやすたか)
日本サウナ学会代表理事、医師・医学博士。北海道大学医学部医学科卒業後、同大学院で医学博士号取得。ハーバード大学医学部附属病院癌センターでの膵臓癌研究や慶應義塾大学医学部腫瘍センターでの勤務などを経て、今にいたる。著書のほか、監修本やメディア出演も多数。
Twitter @taka_katoo
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