今や日本人の多くが“沼ってる”韓国ドラマ。「ブームに乗り遅れた」「興味がない…」そんな人にもぜひ観てほしいイチオシドラマをプロが厳選! 今回は、映画ライターでコラムニストの渥美志保さんに韓ドラ愛を語ってもらった。
バラエティあふれる作品、パターンが違うストーリーが何より魅力
全ジャンルを片っ端から見ているという渥美さん。「今は多数の作品を見られますが、第一次ブームのころは観る機会が少なくて。ただどれもベタなメロドラマながら笑いを取るキャラクターがいて、脇の物語もあり、サスペンス、ラブも…と全部網羅! 連射砲のようにネタを投げてくるから気を休める暇がない。そして演技力のある人がきっちりやると笑いにならない…昔の大映テレビ、赤いシリーズの振り切った感じに通じるものがあって…やめられないんです」(渥美志保さん 映画ライター/コラムニスト)
Q.韓ドラ初心者におすすめは?
『梨泰院クラス』(全16話)
「復讐もので面白いと盛り上がっていますが、青春感が強くてサクセスストーリーとして気持ちがいいから、誰もが入りやすいはずです。恋愛ものがダメ…という人もすんなりいけるんじゃないかな」(渥美さん)
Q.アラサー女性が主人公の作品は?
『その年、私たちは』(全16話)
「高校の同級生だったふたりの10年後のお話。リアルな恋愛を描いているから、韓ドラの恋愛はありえない設定が多くて寒い…と思っている人にもおすすめ。恋愛ものが苦手な私も面白かったです(笑)」(渥美さん)
Q.ラブコメ以外で観るべきは?
『D.P. -脱走兵追跡官-』(全6話)
「韓国には徴兵制があるため軍隊内で起こっていることに関心が高いんですよ。軍隊内のイジメや、やむにやまれぬ脱走の理由…ヘビーな内容でも韓ドラならコミカルにも描ける懐の深さが響きます」(渥美さん)
Q.ファッションの参考にするなら?
『Mine』(全16話)
「セレブリティ一族のひとりが殺され、犯人は誰なのか…というサスペンスですが、とにかく設定が豪華! 豪邸は美術館を使い、登場人物の衣装もハイブランドが続々。これだけ眼福なドラマ、ほかにない!」(渥美さん)
Q.仕事モードに火が付く作品は?
『スタートアップ: 夢の扉』(全16話)
「学歴のない女性が起業していくお話ですが、同時に格差社会の歪みや不公平さ、仕事やチームの在り方なども盛り込まれていて、仕事に悩む働く女子なら気付くことが多いはずです」(渥美さん)
Q.サスペンスでドキドキするなら?
『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』(全36話)
「韓国でも大ヒット、社会現象にまでなったお受験戦争が引き起こすサスペンスストーリーは、びっくり要素がたくさん。と同時に、韓国女優の演技力そして迫力に引き込まれます!」(渥美さん)
渥美志保(あつみしほ)
映画ライター、コラムニスト。TVドラマ脚本家を経てライターへ。雑誌、Web、企業広報誌などに幅広く執筆、カルチャー全般のインタビュー、コラムなどを手がける。特に韓国カルチャー全般を数多く取材。最新著書は『大人もハマる韓国ドラマ 推しの50本』(大月書店)。
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