日々の生活のなかで小さな息抜きを見つけながらガス抜きして、何とか頑張っているという皆さん。そろそろ本格的なリカバリーが必要ではありませんか? 一番の方法はやはり、旅に出ること。GINGER取材班は最高の癒しを求めて沖縄へ。そこには、素晴らしいホテルステイと自然と触れ合うデトックス体験が待っていました。
サンゴ礁に囲まれた国定公園内にあるリゾートホテルへ
沖縄本島西海岸の恩納村には名勝地として知られる万座毛があり、沖縄県内で3ヵ所しかない“特選”(環境省選定の「快水浴場百選」より)に選出された万座ビーチが広がっています。この目が覚めるような碧い大海原を一望できる素晴らしいロケーションにあるホテルが、今回ご紹介するANA インターコンチネンタル万座ビーチリゾート(以下、万座ビーチリゾート)。
都会のコンクリートの上で生活する私たちは、慢性的な“自然不足”に陥っています。定期的に自然の中に身をおいて五感を癒すことが、心身ともに元気でいられる秘訣。沖縄という場所は、まさに“疲れた心や体を癒す”ためのリトリートにぴったりの場所。万座ビーチリゾートには、ホテルライフを楽しみながら、沖縄の自然を感じ、楽しく学べる時間も用意されています。この1月に発表された「沖縄の美しい自然に想いを寄せる サステナブル島旅プラン」は、まさにそんなプログラム。限られた旅の時間を有意義に過ごせる内容に注目です。
“サンゴの村”にあるホテルとして
ANA インターコンチネンタル万座ビーチリゾートは自然と共存するリゾートとしての責任と使命を果たすべく、2003年から「チーム美らサンゴ」の立ち上げに携わり、2005年からはサンゴの天敵であるオニヒトデの駆除作業と水中のクリーン活動、そしてサンゴの苗の植え付けにも積極的に取り組んできた歩みがあります。ちなみに「チーム美らサンゴ」は、自治体、地域住民、企業が連携したサンゴ保全活動です。そんな背景のなかで、恩納村は2018年に「サンゴの村」を宣言、2019年には「SDGs未来都市」に選定されました。
万座ビーチリゾートの新プランの1つ「サンゴ保護活動サステナブル宿泊プラン」には、サンゴの保全再生活動に参加でき、沖縄のサンゴの様子を間近で見学できるという貴重な体験が用意されています。ちなみに参加費の一部は、サンゴ保全活動に寄付されます。
“サンゴハウス”と名付けられた室内養殖場でスタッフの丁寧なレクチャーを受けながら、私たちもサンゴの苗作りをお手伝い。
「あまり認識されていないけれど、サンゴは動物なんですよ。サンゴが育つには、光合成、水温、それから褐虫藻の栄養も大事。サンゴが元気だと、海がきれいで透明度も良くなる。サンゴが豊かな年は、海産物も豊かになるんです。科学的にどうかは、まだわからないけどね」と教えてくれたのは、ここでサンゴの養殖に力を注ぐ銘苅(めかる)宗和さん。サンゴハウスと同じ敷地内で、海ぶどうやもずくを育てています。
海ぶどうともずくは恩納村が作り始めて沖縄県の名産物となったもの。美味しい海の幸を届けるためにも、海を健康に保つサンゴの役割が最重要なのです。
サンゴの苗作りを終え、ビーチを散策しながら移動。プログラムにはまだ続きがあります。万座ビーチリゾート所有のサブマリンJr.Ⅱに乗り込んで、サンゴ畑観察ツアーへ。
海底に鉄筋とパイプを立て、そこに養殖したサンゴをセットしていく“ひび建て式”のサンゴ養殖法。ホテル近くの海底で、元気に育っているサンゴの様子を見ることができました。透明感のある海中の景色は、ロマンティックで神秘的。
先ほど作った苗も、養殖プールで成長した数ヵ月後にはここにセットされます。植え付けたサンゴは、3年くらいで卵を産む母サンゴに成長するそう。養殖のサンゴは、一般的なサンゴよりも成長が早いのだそう。
およそ25年前に水温の上昇で恩納村のサンゴは全滅の危機にさらされたことも。サンゴの危機は8~9年周期で訪れるそうなのですが、“世界一サンゴにやさしい村”を掲げて保全、養殖に取り組むたくさんの方々の想いが、サンゴの、万座の海を守り続け、その未来を支えています。
やんばるの森で大自然のパワーをチャージ
2021年にユネスコ世界自然遺産に登録された「やんばるの森」は、万座ビーチリゾートから車で40分ほど。島北部の7,721ヘクタールに及ぶ、世界的にも希少な亜熱帯照葉樹林の森には、ヤンバルクイナやノグチゲラなど多くの絶滅危惧種が生息しています。
万座ビーチリゾートの「やんばるの森に学ぶサステナブル宿泊プラン(やんばる国立公園内)」は、森の魅力を体感できるジップラインネイチャーツアーと、地元のコーヒー農園でのコーヒー豆収穫&焙煎を体験できる楽しいプログラム。
森の中に張ったワイヤーを滑車で滑り降りていくジップラインは、まさに“大自然の中の空中散歩”。鳥になったような気分で、亜熱帯照葉樹林の色濃いグリーンの世界を高みから見下ろしつつ、スリルと爽快感を味わえます。5本滑り終えたら日頃のストレスも吹き飛んで、デトックス効果を感じるはず!
ジップラインネイチャーツアーのあとは、同敷地内にある又吉コーヒー園へ。まずは、コーヒーの木が並ぶハウスへ入り、無農薬で育てられたコーヒー果実を収穫します。
台風も多い沖縄は、決してコーヒー栽培に適した場所とはいえないそう。でも大切な土地で無農薬のものを育てたいという熱い生産者の想いが、こうして“実”を結び、個性的なコーヒーが誕生したのです。
生豆の加工、焙煎、抽出...すべてを自分の手で行うプロセスは、コーヒー好きでなくてもいつの間にか没頭してしまう濃密な時間に。とにかくコーヒー1杯が出来上がるまでにこんなに手間がかかるとは!と驚きました。それも体験してこその発見です。
やんばるの森で遊び、やんばるの森を眺めながらスペシャリティコーヒーでひと息つくと――じんわりと幸せな気持ちに。森のパワーを身近に感じられる特別なひとときは、忘れられない想い出になるはず!
※ご紹介したプランの詳細はホテルHPでチェックを。
ここは誰にとっても“大切な場所”になる
「サステナブル島旅プラン」には沖縄の自然にじかに触れることで、その魅力とともに守るべきその尊さを知ってもらいたいという願いが込められています。
「島旅プランを体験いただいたお客様の反応がとても楽しみですし、ご意見をいただきながらカスタマイズしていきたいと思っています。地元の皆さんと交流する機会も楽しんでいただければ」と上山さん。
もちろん、ホテルステイでも沖縄の恵みをダイレクトに感じてもらえるようにと、おもてなしに抜かりはありません。
ホテルを代表するレストランの1つ、日本料理レストラン「雲海」では、県内の農家や漁業組合から調達した食材をふんだんに使った「地産地消のサステナブルディナー」を楽しめます。
沖縄の方言には“命の薬”を意味する「ぬちぐすい」という言葉があります。心と体に元気な力があふれてくることを指す言葉。そしてそんなチカラを持つ美味しい食べ物も同様に「ぬちぐすい」と呼ばれます。料理人が丹精を込めて作り上げる地産地消のディナーには、その特別なチカラが宿っていました。
半島まるごとがリゾートという、沖縄の美しい海に抱かれたANA インターコンチネンタル万座ビーチリゾート。スピリチュアルスポットさながらのパワーを感じるこの場所を軸に、サステナブルな旅を満喫してみて。大自然に癒された歓びが、海を、自然を、地球を守りたいという気持ちにつながっていくから。
ANA インターコンチネンタル万座ビーチリゾート
https://www.anaintercontinental-manza.jp/