料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんが、美味しく食べながら体調を整える、薬膳レシピを紹介。身近な食材の薬膳的効能を知って、毎日の暮らしに役立てて。
春は山菜や初ものなど、たくさんの野菜が旬を迎える芽吹きの季節。今回はそのなかから「春にんじん」をたっぷりと味わえる、簡単な常備菜をご紹介します。春にんじんとは、春一番に収穫されるにんじんのことです。寒い冬を乗り越えたにんじんは、強い甘味を蓄えていて、みずみずしくジューシーなのが特徴。料理はもちろん、サラダや野菜スティックなどで生食するのもおすすめな、今だけの春の味覚です。
薬膳的セルフケア食材「にんじん」
・にんじん…消化を助ける、血を作る、目の疲れに
にんじんは、薬膳では栄養の運搬に大切とされている「脾」という臓を養ってくれます。脾が弱まると、疲れやすかったり、食欲不振や食後の眠気などの症状が表れます。また、春は動物や植物と同じように、人も冬に比べ体が動きやすく活動的になる季節。貧血が多く表れる時季でもあるので、血を作るにんじんは、春先にまさにおすすめの食材です。また、血は目を養うので、かすみ目や疲れ目、赤目などにもよいとされています。
レンジで3分!簡単常備菜「春にんじんのきんぴら」
●材料(作りやすい分量)
春にんじん 2本(300g)
白いりごま 小さじ2
輪切り唐辛子 1/2本分
A
しょうゆ 大さじ1
砂糖 大さじ1/2
ごま油 小さじ1
●作り方
1. にんじんは皮を剥いて長さを3等分にし、3〜4mmの太さの細切りにする。
2. 耐熱のボウルに1とA、輪切り唐辛子を入れてさっと混ぜる。
3. ふんわりとラップをし、600Wのレンジで3分加熱する。全体をよく混ぜ、白いりごまを加える。
●ポイント
・フライパンなどでも作れますが、炒めると水分が飛んでしまいます。レンジで加熱することにより、春にんじんのジューシーなおいしさを楽しめます。
・やわらかさを楽しむために、少しだけ太めな細切りにするのがおすすめです。
・普通のにんじんで作る場合は加熱時間を少しのばして様子をみてください。
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