料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんが、美味しく食べながら体調を整える、薬膳レシピを紹介。身近な食材の薬膳的効能を知って、毎日の暮らしに役立てて。
食材も徐々に春めいてきました。春のキャベツは葉が瑞々しくて柔らかく、肉厚なのが特徴です。店頭にあるキャベツは葉脈と葉のすきまで見極めて。葉脈が隆々としていて、葉のすきまが広いものが春キャベツです。火の通りが速いため調理時間の短縮にも。そんな春キャベツをたっぷりと楽しめるおかずスープをご紹介します。
薬膳的セルフケア食材「キャベツ」
・キャベツ…消化器官を助ける、パワーを補う、アンチエイジング
キャベツは消化の力を助けてくれる食材です。食欲不振や、食後の眠気が強いとき、胃もたれが気になるときなどにおすすめです。とんかつの付け合わせとして定番なように、胃に負担のかかりやすい揚げ物などと一緒に摂るのは、最適な組み合わせです。また、パワーを補い、疲労回復や、薬膳で「腎」という老化や性ホルモンを司る臓にもよいとされており、筋力の衰えなど老化の防止にも効果が期待できます。
1杯で満足!具沢山シンプルスープ「春キャベツの塩ポトフ」
●材料(2人分)
キャベツ 1/2玉(200~250g)
にんじん 1/2本(100g)
ブロックベーコン 100g
A
水 3カップ
酒 大さじ1
塩 小さじ1/2
オリーブ油 大さじ1
粗びき黒こしょう 適量
●作り方
1. キャベツは芯をつなげたまま4つ割りに切る。にんじんは1.5cm幅の棒状に切る。ブロックベーコンは7~8mm幅に切る。
2. 鍋にオリーブ油を熱し、煙が出てきたら弱めの中火にしベーコンを焼く。軽く縮んで焼き色がついたら裏返し、裏面も同様に焼いて取り出す(このとき、油がはねるようなら蓋をかざす)。
3. キャベツを敷き詰め、にんじんとベーコンを加える。Aを加えて熱し、沸いたら蓋をして弱火で10分煮る。器に盛り、仕上げに粗びき黒こしょうを振る。
●ポイント
・ベーコンは一度焼き付けることで、香ばしさや旨味がスープに行き渡ります。
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