料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんが、美味しく食べながら体調を整える、薬膳レシピを紹介。身近な食材の薬膳的効能を知って、毎日の暮らしに役立てて。
2月の頭に立春を迎え、だんだんと春の気配が近づいています。まだまだ寒い日も多くあるので、激しい寒暖差で体調を崩しやすくなる季節。血流をよくし、体を温める、玉ねぎをたっぷりと食べられる甘酢ドレッシングをご紹介します。お肉にかければごはんに合うおかずに。満足感抜群で、肉に野菜にと万能なので、ぜひ新玉ねぎのおいしい季節に試してみてくださいね。
薬膳的セルフケア食材「玉ねぎ」
・玉ねぎ…体を温める、血流をよくする、ストレスを解消する、胃の調子を整える
玉ねぎは、薬膳では「温熱性」の食材といって、冷え対策におすすめです。血液などの巡りが悪いと手先足先など末端が冷える原因になるのですが、玉ねぎは血流を促進してくれるのです。また、春先は気の巡りが乱れやすいとされています。気の巡りが悪くなると、全身をくまなく巡るはずのものが熱の力で上昇しっぱなしになってしまい、頭に血が上りやすく、イライラしたり、寝つきが悪くなることがあります。体全体の巡りをよくしてくれる玉ねぎを食べて、解消しましょう。
柔らかに茹でる!「しっとり豚しゃぶと新玉ねぎの甘酢ドレッシング」
●材料(2人分)
豚バラ薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 200g
新玉ねぎ 1玉(240g)
A
酒、みりん 各大さじ2
B
しょうゆ 大さじ3
砂糖、酢、ごま油 各大さじ2
酒 適量
大葉 3~4枚
●作り方
1. 玉ねぎは薄切りにする。小鍋にAを合わせて煮切り(アルコールを飛ばし)、ボウルに移す。Bを合わせてよく混ぜ、玉ねぎを加えて和える。ときどき混ぜながら、全体が馴染むまで30分ほど置く。大葉は千切りにする。
2. 豚肉は長ければ食べやすい長さに切る。鍋にたっぷりの湯を入れて熱し、酒をひとまわし加え、沸いたら火を止める。豚肉を約1/4量ずつ入れ、色が変わったら網に取り出して水気を切り、広げてそのまま冷ます。
※1~2回分茹でたら再度湯を沸騰させる。火を止めて残りを同様に茹でる。
3. 皿に豚肉を並べ、1をかけ、大葉をのせる。
●ポイント
豚肉は、茹でているときはお湯を沸騰させず、冷ますときは自然に冷ます(氷水にとらない)としっとり柔らかく食べられます。