世の中では日常生活のニューノーマルとして、外食やテイクアウトに頼ってきた人も、時間ができて自炊をする機会が増えたのではないかと思います。
そんななか、前回の記事でアメリカ製のピーナッツバターが栄養価の高い健康食材だということをお伝えしたのですが、「どういう種類があって、どこで買えるの?」「いつ、どうやって取り入れたらいいの?」というお問い合わせをいただきました。食生活を見直して、自分の食べるもの、食材にも気を使っていきたいというマインドがますます高まっているのですね。
ということで今回の記事では、カラダにいいことづくめのピーナッツバターに関して、さらに掘り下げて、その選び方、普段の食事での取り入れ方をご紹介しようと思います!
日本でも簡単に手に入る?
上の写真はニューヨークのスーパーマーケットの棚によく並んでいる、ピーナッツバターのラインナップ。これでもまだほんの一部で、とにかくブランドや種類が多くて目移りしてしまいます。まずは、いろいろと試しみるのがいいのではないかと思います。
日本でも扱っているお店が少しずつ増えていて、アマゾンや楽天などのオンラインショップでも手に入るようです。海外でも人気のお馴染みブランドが、日本でも手に入るなんて!
ということで、ざっくりとではありますが、お試しいただきたいものをご紹介。こちらを参考に、ぜひ自分の好みに合うものを見つけてください。
まずは、SKIPPY(スキッピィ)。ピーナッツ本来の風味が生かされているというのが人気の秘密らしいです。王道フレーバーは、粗びきのピーナッツ粒が入ったスーパーチャンクと、なめらかな口あたりのクリーミィ。いずれもアメリカ規格No.1のピーナッツだけを使用しています。保存料や添加物は一切含まれていないので、品質にこだわる方も安心ですね。
ちなみに、アメリカだと、低脂肪(Reduced Fat)のものもあり、さらに健康志向の人たちに人気のようです。
こちらは、アメリカで100年以上親しまれ、瓶詰めのジャムなどもよく見かける人気ブランド、SMUCKER'S(スマッカーズ)。薄皮つきのピーナッツ以外には何も加えていないため、ピーナッツ本来の豊かな風味を堪能できます。クリーミィタイプを料理の隠し味や調味料として活用するのもオススメです。
厳選された良質のアメリカ産ピーナッツだけを使用し全米販売量No.1のピーナッツバターブランドJif(ジフ)。なめらかな口当たりが絶妙の、粒なしのクリーミィと、食感が楽しい粒入りのチャンキー。いずれも甘さは控えめです。
ほかにもオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)を含むものや、どこにでも持ち運べる食べきりサイズが売られているようですよ。
私が常備しているのはこのブランドの減塩のチャンキータイプ。もちろんお砂糖は入っていないのですが、塩分控えめなのもうれしいです。ほんのり自然な甘味がクセになります。
中身の感じは、上の写真をご覧ください。ネットリしていて、粒も大きめで結構食べ応えがあります。クラッカーや、果物などにつけて食べても美味しいですよ(リンゴやバナナ、セロリなどと一緒に食べるのがオススメ)。
この他にも、あの明治屋では、「MYピーナッツバター」というオリジナルを出していたり。六本木ヒルズにあるグランドフードホールでは、搾りたてでまだ温かいフレッシュなピーナッツバターが看板商品だそう。
さらに、東京の広尾にあるスーパーマーケットのナショナル麻布には、海外スーパーさながらの、その場で搾りたてが購入できるピーナッツバターマシンもあるようです。さすが、外国人が多く住むエリアですね。
お気に入りのピーナッツバターを手に入れたら、いよいよ試食してみましょう!
ピーナッツバターの活用レシピを知りたい!
これからご紹介するのは、私が先日参加した講習会にて、料理研究家の浜内千波先生に教えていただいた簡単な調理法。ピーナッツが大好きという人だけでなく、初めてピーナッツバター食べる人でも取り入れやすいレシピです。
ピーナッツバターは朝に摂ることで、体の酸化を防いでくれるそう。そこで、今回は朝食メニューにフィーチャーして3品をご紹介!
写真奥は、ピーナッツバターボール、手前左はピーナッツバターライスそしてその横はヨーグルトピーナッツバターです。
ピーナッツバターボール
●材料(6個分)
ピーナッツバター 90g
粉チーズ 適宜
●作り方
下準備:ピーナッツバターは作る前に冷蔵庫にいれておくと扱いやすいです。
1. ピーナッツバターは6等分して、広げた粉チーズの上に落とす。
2. 転がしながら全体に粉チーズをまぶす。
3. ボール状に形を整えたら完成。保管は、タッパーウェアがおすすめ。
ピーナッツバターの成分は二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを分解して肝臓に負担をかけないという利点も。朝ごはんだけでなく、お酒のおつまみにもぴったり。ポリフェノール豊富な薄皮まで丸ごと含まれているピーナッツバターもあり、さらに栄養価もグッドなのです。
ピーナッツバターライス
●材料(1人分)
ピーナッツバター 大さじ1杯
ごはん 150g
卵 1個
塩 小さじ1/4
胡椒 適宜
ケチャップ 適宜
●作り方
1. 温かいご飯にピーナッツバター、塩、コショウを入れながら混ぜる。
2. 器に盛り、半熟卵をのせてトマトケチャップをかける。
・・・なんと、以上で完成です。フライパンも、火も使わないチャーハンという感覚です。半熟卵をつぶしながらいただいて、お好みで黒胡椒をふるのもオススメ。ピーナッツバターの種類はなんでもいいそうですが、クランチタイプを使うと、ピーナッツの粒がアクセントになってさらに食感を楽しめます。
ちなみに、先生に教えてもらった方法でこの半熟卵を作ったら、とても簡単でした。
まず、小鍋にクッキングペーパーを敷いて卵を入れたら水を大さじ2~3杯入れ、蓋をして火にかけます。沸騰後、弱火にして5分ほどしたら水にとり、殻をむきます。ほどよい半熟卵の出来上がり。2~3日分作り置きしておいてもいいですね。皆さんもぜひトライしてみて!
ヨーグルトピーナッツバター
最後に、忙しい朝のルーティンメニューにしたい一品。浜内先生から教わった朝のカンタンメニュー3品目、ヨーグルトピーナッツバターです。ズボラな私でも即実践できた超簡単メニューです(笑)。
ヨーグルト100gに対して、ピーナッツバター大さじ山盛り1杯くらいを入れるだけ(私はさらに少し大盛りで入れてみましたが・・・)。
ヨーグルトにプラスする食材として、ジャムや蜂蜜などがありますが、ピーナッツバターはそれらに比べてGI値(消化時の血糖値の上昇を示すグリセミック・インデックスという指標)が低く、食べても太りにくい状況をつくるといわれているので、ダイエット中には最適だと浜内先生のお墨付き。
私がこのレシピに合わせてチョイスしたのは、アメリカの人気スーパー、トレーダージョーズのオリジナル商品。大きめの粒が残るクランチーの無塩タイプ。オーガニックというのもポイントです。
冷蔵庫から出したヨーグルトに、ピーナッツバターを入れ込んでよく混ぜるだけ。ピーナッツバターの不飽和脂肪酸がヨーグルトの酸味を和らげてくれて、旨味とコクを出してくれるのです。ピーナッツバターはキウイや、バナナなどフルーツとも相性がいいみたいです。
今までは、朝にピーナッツバターといえば、トーストにぬることしか思いつかなかったので、コレはまさに大発見! 発酵食品であるヨーグルトと一緒に摂れば、腸内環境も整って一石二鳥。ぜひ朝のヘルシー新習慣にしたいです!
浜内千波 (はまうちちなみ)
料理研究家、ファミリークッキングスクール主宰。大学卒業後、OL を経て岡松料理研究所へ入所。1980年ファミリークッキングスクールを開校。 「料理は、もっともっと夢のある楽しいもの」をモットーに、雑誌や書籍をはじめ、テレビ、ラジオ、講演会、各種の料理イベントで活躍中。自身の経験をもとに考案したダイエットメニュー、野菜料理は特に定評があり、主宰の料理教室では「家族の健康」「笑顔のある会話」に役立つ家庭料理をレクチャー。