NEWS・増田貴久さんが初のソロコンサート「増田貴久 1st LIVE 喜怒哀楽」を開催。自身の「喜怒哀楽」を音楽で体現し、多彩なパフォーマンスでファンを魅了した。ここでは2月25日に行われた東京ガーデンシアター公演の模様を詳細レポート。
コンサートは全編本人プロデュース!こだわりのステージを展開

2月12日リリースの1stソロアルバム「喜怒哀楽」を引っ提げて行われた本公演。アルバム同様コンサートでも‟Produced by 増田貴久”を掲げ、自ら手がけたグッズTシャツを取り入れた衣装のスタイリングから照明と連動したステージの演出まで、すべてを増田さんが監修した。いつものNEWSのコンサートとは違い、MCなしで公演が進むほか、会場に集まったファンもペンライトを持たずに音楽を楽しむ空間となっている。公演に向けた意気込みでは「NEWSに育ててもらった増田貴久がひとりでどんな作品を作れるのか、戦ってきます! スタッフ、バンド、ストリングス、ダンサーの皆さんと一緒に頑張ります!」と語った。
コンサートはコーラスによる美しいハーモニーで幕開け。満を持して白衣装に身を包んだ増田さんがステージ上に登場すると、会場は大きな拍手に包まれた。オープニングを飾るのは、ソロアルバムのリード曲「喜怒哀楽」。静寂な空間に響き渡る、増田さんのアカペラ歌唱。“たとえ声が 届かなくても 僕の喜怒哀楽 ここで歌っている”と力強く歌い上げ、公演をスタートさせた。重低音が響く「Master's bomb」で会場を掌握すると、上からシアーな垂れ幕が。ステージを覆った幕にプロジェクションマッピングのような形で映像を映し、楽曲の世界観をあらわにした。「Venom」ではバックダンサーを従え、感情のままにダンスパフォーマンス。ミュージカル調の演出も印象的。
クールな雰囲気から一転、モニターには「まっすーの喜怒哀楽を引き出そう」の文字が。増田さんの喜怒哀楽を引き出すためにスタッフが用意したさまざまな企画に増田さんがチャレンジするというもので、100個の餃子の中に紛れた激辛の餃子を増田さんが食べたらどうなるか?など、王道のバラエティで会場の笑いを誘った。
総勢25名のストリングスと生バンドを従えて歌唱

総勢25名のストリングスと生バンドを従えたステージでは、Every Little Thing「恋文」、山下達郎「FOREVER MINE」などのカバー曲を披露。弦楽の重厚なサウンドと増田さんの美しい歌声が最高の化学反応を起こし、心にスッと入ってくるような豊かな音楽を生み出した。ギターとパーカッションのみのシンプルな構成で歌ったのは「キャンディ」。この歌唱前、増田さんがステージ前方に椅子を置いて座るようにすると、あまりの近さに客席からは歓声が。「近いよね〜」と微笑みつつ、「じゃあもうちょっと後ろ行こうかな」とお茶目なやりとりを楽しむ増田さん。そんな和やかな雰囲気に会場からは笑いがこぼれ、その後の歌とともにあたたかい時間が流れた。
「次の曲はせっかくだからそっち側で……!」と、上手から下手側に移動した増田さん。そこで披露したのはテゴマスのデビュー曲「ミソスープ」。長く愛される名曲を優しい表情で丁寧に歌い上げた。サビにかかるとファンが主旋律を歌い、下ハモを増田さんが歌うという場面も。
増田さんの音楽の歴史を辿るようなセットリスト

会場でざわめきが起きたのは「Pumpkin」のステージ。NEWSの2007 年に行われたコンサート「Never Ending Wonderful Story」以来約18年ぶりのパフォーマンスということで、ファンにとっては嬉しいサプライズとなった。同曲は今回のアルバムの中の「Solo BEST 盤」に収録されており、同じく収録曲の「Remedy」も披露。こちらもファンから高い支持を得ている一曲で、イントロが流れるなり会場は大盛り上がりとなった。
増田さんのクリエイティブな一面が見られたのは、後半のMPCを使ったステージ。広いステージの中央にひとりたたずみ、さまざまなリズムトラックを重ね合わせてその場でビートメイク。完成した音楽を活用しながら「XXX」のパフォーマンスへ。いろいろな種類のマイクやメガホンを使いこなしながら軽快に歌い上げた。いよいよライヴもクライマックス。まずは壮大な音楽をバックに「物語」を会場全員で歌唱。“僕を待っている出逢うべき人がいてそのどれも”、“ほら今日もまた こんな景色に出逢わせてくれた”など、歌詞が表示されたモニターには、会場全体や一緒に歌うファンの姿が映されていた。コンサート制作の裏側をまとめたエンドロールが流れた後、ラストのパフォーマンスとして1曲目にも歌った「喜怒哀楽」を再び歌唱。最後の力を振り絞るようにマイクなしで力強い歌声を会場全体に轟かせた増田さん。その姿を全員が真剣な表情で見つめ、最後まで増田さんが届ける音楽に身を委ねた。
すべて歌い終えると晴れやかな表情で「NEWSの増田貴久でした。ありがとうございました!」と言い、ステージを後にした増田さん。約2時間歌い続けた彼に向けられた拍手は終演後数分経っても鳴り止むことがなく、しだいに大喝采となった。ここまで称賛の声が飛び交う空間に居合わせたのは初めてで、増田さん自身が最高のパフォーマンスを行ったのは言うまでもないが、そのパフォーマンスで人を魅了し、心を震わせてきたことが見て取れた。NEWSとして、ひとりのアーティストとして引き続きどんな音楽活動をしていくのか、期待は高まるばかり。
【セットリスト】
1. 喜怒哀楽
2. Master's bomb
3. Venom
<映像①>
<Piano Inter>
4. 恋文(Every Little Thing カバー)
5. FOREVER MINE(山下達郎 カバー)
6. キャンディ
7. ミソスープ
8. hanami
9. 戀
<Band Inter>
<映像②>
<Strings Inter>
10. Symphony of Dissonance
11. kawaii
12. Pumpkin
13. Girls That Dance
14. Remedy
<映像③>
<MPC Inter>
15. XXX
16. Echoes
<映像④>
17. おやすみなさい
18. 物語
<映像⑤>
19. 喜怒哀楽
Instagram
www.instagram.com/takahisaaaamasudaaaa