A.B.C-Zが夏から秋にかけて全国5都市をまわったワンマンツアー「A.B.C-Z Concert Tour 2024 F.O.R」。11月4日に最終公演を終えた本ツアーだが、先日U-NEXTでの映像配信がスタート。メンバー4人のこだわりが詰まったステージを配信期間中に何度も楽しむことができる。ここでは、東京公演のレポートをお届け。
最新アルバム収録曲を中心に構成されたセットリスト
今年から新体制となったA.B.C-Z。今回のコンサートはそんな彼らの初ツアーであり、8月にリリースされた最新アルバム「F.O.R-変わりゆく時代の中で、輝く君と踊りたい。」を引っ提げる形で行われた。オープニング映像終了後、1曲目に披露したのは4人での初シングル曲「君じゃなきゃだめなんだ」。紙吹雪が降るなかステージに登場したメンバー。まずはしっとりとしたナンバーで魅せるパフォーマンスに徹し、会場に集まったファンへきれいなハーモニーとダンスを披露した。
イントロが流れた時点で歓声が沸き起こった「花言葉」のステージでは、タイトルにちなみ花の映像をバックにパフォーマンス。曲中塚田僚一さんがステージ上に落ちていた紙吹雪を拾い、手のひらに乗せては他メンバー3人に向かって口でふーっと飛ばす微笑ましいシーンなども見られた。
舞台は変わり、キラキラのタッセルカーテンがかけられたステージで「I-MI-JI」「拝啓 今日を共に生きる貴方へ」といったアップテンポな楽曲を次々と披露。「Jigsaw」披露前には、4者4様のサングラスを使ったパフォーマンスが。クールにサングラスをかけた五関晃一さん、橋本良亮さんはかけたサングラスをずらして微笑み、塚田さんは頭にかけたサングラスを探すような仕草でファンの笑顔を誘い、戸塚祥太さんはサングラスをかけたあと片手で頭をなぞるようにし、決めポーズした。
個性豊かなソロ曲がコンサートを盛り上げる
見どころのひとつになったソロ曲のパフォーマンス。先陣を切ったのは塚田さん。いつもとはひと味違ったクールなナンバー「Stay Back」で、エネルギッシュなダンスパフォーマンスを披露した。この日は同曲の演出、振り付けを担当した屋良知幸さんがステージにサプライズ登場。ふたりでの特別パフォーマンスに、会場は割れんばかりの歓声と拍手が沸き起こった。「月に行くね、光の連続」で、独創的な世界に引き込んだのは戸塚さん。裸足で階段を駆け登ったり、体を大きく使ったコンテンポラリーダンスでファンの視線を釘付けに。
ピンクのライティングに包まれたステージで、どこか甘酸っぱさが漂う「リマレンス」を歌ったのは五関さん。持ち前のしなやかなダンスに映像がリンクする演出で魅了した。ラストを飾った橋本さんは「浮遊」で、色気たっぷりのパフォーマンスを。紗幕を使ったこだわりのステージにはちょっとした仕掛けが用意され、ステージに寝っ転がった状態の橋本さんが頭上のカメラにアピールすると、会場は黄色い声が飛び交った。
「Crazy Accel」「終電を超えて 〜Christmas Night」などの人気曲メドレーでは、メンバーが歌いながら客席を歩くという、ファン悶絶の演出が。そのほか会場にいる全員が一緒になってペンライトを動かす一幕なども見られ、自然と和やかな一体感が生まれた。
MCではU-NEXTでの同コンサート映像配信決定、15thシングル「ヒリヒリさせて」のリリース決定、さらに再録デジタル EP「from Z to ABC-Ⅰ-」のリリースなど3つの新情報をサプライズ報告。大盛り上がりの会場に「こうやってたくさん報告ができるのって嬉しいことですね」と五関さん。橋本さんは「本当に皆さまのおかげです」と感謝の言葉を。またMC序盤では、先ほど塚田さんのステージに登場した屋良さんとトークを展開。懐かしい思い出話で盛り上がると、会場は笑顔に包まれた。
「F.O.Rし合う関係性をこれからも高めていきたい」ファンに向けたメッセージ
クライマックスへ近づくとともに、派手なステージ演出が続々と登場。「Dance Monster」では炎やレーザーが多用され、「Twilight Blue」では高さ5mの時空を旅する巨大船「F.O.R（読み：エフオーアール）」がお目見えした。船体にはラジカセやブラウン管テレビといった装飾が施され、A.B.C-Zが変わりゆく時代を旅してきたことが読み取れるデザインに。ステージ上にはスモークと映像を駆使した幻想的な海が出現し、これまでA.B.C-Zとファンが紡いできた歴史を船に乗せ、これからの新しいステージに向かって出航していく様を見事に表現した。
そんな巨大船の上でメンバーがひとりひとり挨拶。「みんなが僕たちのことを日々応援してくれているおかげで、こうやってスポットライトの中に入れています。ありがとうございます」と、ファンへ何度も感謝の言葉を伝えた戸塚さん。五関さんは「U-NEXTが配信されたときにすごくカッコよくしておきたいから」というお茶目な理由で、一段とクールな挨拶を披露。「みんなが心から楽しかったからこそ出る素敵な笑顔、眩しかったぜ。一生ついてきてね！」とカッコよくコメント。会場の盛り上がりに圧倒された橋本さんは、「（ファンの）皆さんの力は偉大というか、パワーがすごいなと毎回思います」としみじみ。そして「そのパワーが舞台上での僕を輝かせてくれるものなので、これからもパワーをいただきたいなと思います」と話した。
塚田さんはツアータイトルの「F.O.R」にまつわるお話を。4人組の“four”とかけられた「F.O.R」には、“For you”、“For me”といった「ファンの方々のために」「求められているところに」「自分たちが行きたいところに」という、ファンへの感謝をはじめとする、さまざまなメッセージが込められている。その点を踏まえ、「新体制4人になってから感じるのは、自分たちがF.O.Rしているというよりかは、皆さんにF.O.Rしてもらっているなって思います」と話す。そして「F.O.Rし合う関係性をこれからもどんどん高めていきたいなって、大事にしていきたいなって思いました。A.B.C-Zとファンの皆さんで明るい未来へF.O.Rしていけたらいいなと思います」と熱いメッセージを送った。
そんななか本編ラストの楽曲「君の隣で目覚めたい」を歌唱。盛り上がり冷めやらぬままアンコールに突入し、応援ソング「頑張れ、友よ！」で明るくコンサートを締めくくった。さらなる夢に向かい、旅を続けるA.B.C-Zの活動から目が離せない！
【セットリスト】
＜オープニング映像＞
M1. 君じゃなきゃだめなんだ
M2. Red Bee
M3. Fantastic Ride
M4. 花言葉
M5. I-MI-JI
M6. 拝啓 今日を共に生きる貴方へ
M 7. Jigsaw
＜MC＞
M 8. Stay Back（塚田僚一ソロ）
M 9. 月に行くね、光の連続（戸塚祥太ソロ）
M 10. じゃないほう讃歌
M 11. WAI WAI STAY
M 12. 火花アディクション
M 13. Crazy Accel
M 14. STAR SEEKER
M 15. InaZuma☆Venus
M 16. 終電を超えて 〜Christmas Night
M 17. チートタイム
M 18. SPACE TRAVELERS
M 19. 宇宙旅行
＜MC＞
M 20. リマレンス（五関晃一ソロ）
＜MC＞
M 21. 浮遊（橋本良亮ソロ）
M 22. 渚のBack In Your Heart
M 23. 世界一
M 24. One Way Blue
M 25. Enamel Slow
M 26. Dance Monster
M 27. FORTUNE
M 28. Twilight Blue
M 29. 君の隣で目覚めたい
En1. 怪奇な美少女
En2. 頑張れ、友よ！
