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2022.11.10

命をかけたニセ授業にハラハラ…映画『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』

世界各国の映画祭で数多くの賞を獲得した『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』。映画ライター渥美志保さんが語る見どころとは?

『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』

「バレたら殺される嘘」をつき続ける恐怖

陥った大ピンチからどうにか逃げ延びようと、つい口から出まかせを言ってしまうことって、誰だって一度や二度はありますよね。でも誰が言ったか、ひとつ嘘をつけば帳尻合わせには30の嘘が必要らしく、次はその30の嘘のために900の嘘が必要になり‥‥と鼠算式に増えてゆく嘘に、今度は追い詰められてゆくものです。これも誰もが経験あると思いますが、「バレたら必ず殺される!」という状況で、どこまでうそをつき続けられるか試した人…となると、なかなかいないかもしれません。

この映画の主人公ジルは、まさにそういう状況にあります。時代は第二次世界大戦中、ユダヤ人が虐殺された強制収容所が舞台で、男はまさにそのユダヤ人。でも現場のナチの軍人がなぜか「ペルシャ人」を探していて、たまたまペルシャ語の本を持っていたジルは「自分はペルシャ人」と嘘をつき、疑われながらもギリギリのところで命拾いします。
『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』
彼らがなぜペルシャ人を探していたかというと、現場責任者のコッホ大尉がペルシャ語を習いたがっていたから。「即答できなきゃ撃つ」とコッホに脅されたジルは、いくつかの単語をテキトー適当に捏造し、「本を読んでみろ」と言われて「話せるだけで、読み書きはできない」と言い逃れ、半分ペルシャ人の血が流れてるとかなんとか出まかせを言い、「とりあえず様子見」でペルシャ語を教えることに。この大尉がめっちゃ計画的な男で「1日4単語、1週間(週6)で24語、1か月で96語、終戦まであと2年はかかるだろうから、それまでに2000語以上覚えられる」とか冷酷な顔で嬉しそうに言う場面とか、なんでもないけどめっちゃ怖い。ジルはそんなわけで命がけで単語を捏造し記憶するハメに。

10分に1回は手に汗握る展開!

物語はとにかく息をのむようなハラハラドキドキの連続で、1日に教える単語数が突如激増したり、うっかり別の意味で同じ言葉を使っちゃったりと、10分に1回くらいは「ヤバい!!ヤバすぎる!」と手に汗握り、どうにかこうにか乗り切るジルに胸をなでおろします。面白いのは、言葉を習ううちに、コッホがジルに不思議な絆を覚え始めること。例えば外国で一人旅をしている時、「日本語が話せる」というだけで、何も知らない相手なのに急に距離が近くなったりしますよね。ユダヤ人を人間と思っていなかった冷酷なナチの将校であっても、ふたりしか理解できない言葉を共有することで、他には見せない面も見えてくるんですね。これ、ほんとに言葉の力だと思います。
『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』

「どう考えても無理」と思える無数の単語の捏造を可能にする「ある設定」があり、アイディア溢れる脚本なのですが、これがさらにラストにつながってゆくのがすごく上手い。言葉のもうひとつの力は、記憶されるべきことを、記憶し記録できること。太古の昔に言葉が発明されたのは、「これは忘れちゃいけない」ということがあったからなんですね。じゃあこの「インチキペルシャ語」は、何を記憶するために生まれたのか? このラストが胸にずーんと響きます。

『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』
監督/ヴァディム・パールマン
出演/ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート、ラース・アイディンガー、ヨナス・ナイ、レオニー・ベネシュ
https://movie.kinocinema.jp/works/persianlessons
2022年11月11日(金)より kino cinéma横浜みなとみらい他にて全国順次公開
HYPE FILM, LM MEDIA, ONE TWO FILMS, 2020 ©

TEXT=渥美志保

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