脚本家 岸本鮎佳さんがサウナへの愛を語り尽くす連載「サウナヴィッチ」。あなたもサウナの魅力を知って、ぜひ愛好者の仲間入りを!
vol.14 セルフロウリュウしか勝たん!
サウナブームが始まってから、都内にもさまざまなサウナがオープンしている昨今、自分の好きなサウナに巡り合ったサウナヴィッチさんも多いはず。
ここ数年、数々のサウナに入ってきた私が行き着いたのは、「セルフロウリュウサウナ」でした。
セルフロウリュウとは、その名のとおり、自分でロウリュウするサウナのこと。
あっつあつのサウナストーンにアロマ水をジャー!っとかけて、サウナ室の温度が上昇するのを楽しむことができます。
以前紹介した錦糸町の「黄金湯」や、恵比寿の「ドシー」などは、セルフロウリュウが出来ます。
先日もお馴染み恵比寿の「ドシー」に行ってまいりました。
ここは、以前はクイックサウナということでご紹介しましたが、あの後行ったら、以前と違ってゆったりとサウナを楽しむことができました。
通常1時間¥1,000ですが、女の子はいろいろやることもあるし、1時間じゃ足りない!と言うことを考慮してくださったのか、ドシーの公式ツイッターをフォローしていれば、女性は「30分無料延長」できるという。
これはでかい!!
以前は時間が短いから急いで支度をしていたけれど、30分あればゆっくり3回入って、ゆっくり支度ができる。
ありがたや~!
サウナブームもあって、以前よりは混んでいるだろうと思ったが、夕方5時に入って、なんと私一人の貸切状態!
おぉ~!ラッキ~!!!
そうなんです。ここ、24時間営業なんで、時間帯によってはめちゃくちゃ空いてて、貸切状態なときがあるのです。
いつも持って帰りたくなるくらいいい香りのシャンプーで洗って、いざサウナへ。
入ると真正面に桶があって、その中にいい香りのアロマ水がたっぷりと入っている。
その横には15分の砂時計が設置されていて、ロウリュウをする人は、水をかけたら、この15分計をひっくり返す、というルールがある。
一人しかいないから、思う存分ロウリュウを楽しもうと、柄杓にたっぷりのアロマ水を入れて、アロマストーンにゆっくりかける。すると...
ジュッワー......!!!
と、癒しの音を奏でながら熱い蒸気がサウナ室を包み込む...
はあぁー!これよ、これ!ミントの爽やかな香りで一気に、詰まってた鼻腔が通る! 目が覚める!
サウナって入ったときの感じがそれぞれ全然違うと思うんです。
それは入った瞬間の感覚なんですが、入った瞬間からっからなサウナもあるし、あれ、なんか息苦しくないぞ?というサウナもある。
私が好きなのは、この「湿気たっぷり」のロウリュウサウナなのです。
もちろんテレビもついてないので、ひたすらサウナに集中。
しっとり、がっつり汗をかく。
実はサウナ入る前まで、腹立たしいことがあってめちゃめちゃ苛立ってました。
でも、自分だけのこの空間にどっぷり浸かるだけで、もうそんなものもどーでも良く思えてくる。
汗とともにすべてを体の外に流す。
自分の汗を感じると、悪いものがすべて体の外へ排出されるイメージをする。
ストレスが溜まりやすい、このご時世ですが、悪いことばかりじゃない。
サウナの楽しみは、ただ我慢するだけではなく、こうして自分で作り出すサウナ空間で身も心もスッキリすること...これ以上の贅沢はありません。
今だからこそ、セルフロウリュウができるサウナで、最高の贅沢を味わってください。
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