ヘア&メイクアップアーティスト小田切ヒロさんが、名作のヒロインをオマージュしたメイクルックを披露する不定期連載「MAKE YOU HEROINE」。今回のゲストは、女優の松風理咲さん。
松風理咲さんが、漫画『ルパン三世』の峰不二子になりきり!
色っぽいグラマラスなボディ、自分の欲望にどこまでも素直で奔放な性格――魅惑的な魔性の女である峰不二子は、今も昔もセクシーなシンボル。
アニメのキャラクターである峰不二子を現代のリアルな女性に置き換えたとき、彼女の持つ「強さ」と「官能」をもう少しモダンにして、大人の遊び心へと変えてみたの。
唇の丸みを強調したら、ほかの部分はシャープにして、アニメっぽい独特の“ちゅるん”とした目の印象に仕上げたり。
今回は峰不二子の最大のチャームポイントである、ピンクのリップを現代へとモダンにアレンジして提案。
意思を持って自分の人生を切り開いていくそんな強さはしっかり宿し、でも、誰にも媚びることがない凛とした女らしさ。
今はいろんな選択肢がある時代だから、グラマラスな官能性もステレオタイプなものではないの。
あなたらしい強さと官能を遊び心あるメイクで表現してみて。
いつしかそれが自信となって、自分の人生を切り開く力になっていくから。
――小田切ヒロ
『ルパン三世』は幼いころからずっと観ていた作品の一つでした。
峰不二子は強い女性なんですけれども、猫っぽい可愛らしさもあって、セクシーで色っぽく、バイクを颯爽と乗りこなすカッコいい女の人というイメージ。
私は普段、メイクもとてもナチュラルで不二子みたいなセクシーな洋服もあまり着ないので、メイクを完成させて、衣装を纏った姿を鏡で見てとてもうれしかったと同時に、「私は何でもできるんだ」という自信が湧いてきました。
外側のことだけれども、心の中までも変えてしまう魔法。
今までの自分だったらできない…と思っていたことも、いろいろ挑戦していきたいという気持ちに。
「変わりたい!」という気持ちはメイク一つを変えるだけで、叶えられるんですね。
峰不二子みたいな「強さ」と「意思」のある生き方をメイクから学ぶことができました。
――松風理咲
Q. 峰不二子って誰?
A. セクシーなシンボルとしてリアルな女性までも牽引
漫画、アニメ『ルパン三世』の紅一点。あるときはルパンの敵であり、味方であり、時には恋人という存在。誰もが見惚れるグラマーな美女。そして自分の欲望に忠実な悪女でも――峰不二子の存在は、強い女性、セクシーな女性、魔性の女の象徴としてのパイオニアに。
LOOK1 素肌を活かした、シックなヌードトーン
峰不二子と言えば、“泡風呂”シーンがお約束。真っ白なタオルを頭にぐるぐる巻いている姿をオマージュしたルックは、すっぴん風のシックなヌードトーンメイクで。
アイブロウを気持ち長く描くと、すっぴんの表情が引き締まり大人っぽい印象へ。シアーなヌードピンクのリップでトーンダウンして、少し憂いを帯びたマチュアなイメージに。
LOOK2 強さと官能を感じさせるモダンなピンクリップ
峰不二子を象徴するのは、ピンクに彩られた唇。「モダンな不二子はピンク×グレーのコーディネートがとても洒落た印象になると思い、アイラインは黒ではなくグレーを使用しています」(小田切さん)。
いつもより眉頭を気持ち内側から描くことで、意思のある強い女性に。アイブロウにも赤みを意識すると、ほどよい抜け感のあるモダンな印象へ。少しばかりの色遊びが、今っぽさをプラス!
魅惑的でシアーなライトピンク
「おしゃれな人は、あえて“はずす”勇気があるの。今だからこそ、ピンクのリップがおしゃれに映えるとき」(小田切さん)
その他の使用アイテム
【Make-up Point】思わず奪いたくなるようなグラマラスなピンクの唇
「峰不二子と言えば、やっぱりピンクのリップ。アニメの登場人物をリアルな女性像へ置き換えたときに、リアルだからこその“色遊び”…つまり“トーン補正”が肝心だと思ったの。アニメ感を出す跳ね上げたアイラインは、黒ではなくグレーで描くことでよりモダンな印象になるし、意思のある強いフォルムの眉は、赤みのあるピンクブラウンのアイブロウパウダーで仕上げると、抜けた印象ですごくおしゃれに見えるの。
ピンクのリップは、エッジを効かせるためにリップライナーを唇の輪郭と唇全体にベースとしてまず仕込むの。そこからピンクのリップを塗ると、ピンクの発色が高まり、王道なピンクリップもさり気なく色っぽい印象に。触れたくなるようなピンクの唇へ」(小田切さん)
ヒロの決め台詞!
「今を生きる峰不二子には、自分の人生を切り開く強さがある。意思のある眉で、その心を映し出して」
松風理咲(まつかぜりさき)
2001年1月17日生まれ、岐阜県出身。中学生でスカウトされたことを機に芸能界入り。2016年にドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」で女優デビュー。翌年には映画『トモシビ -銚子電鉄6.4kmの軌跡-』で初主演を果たす。デビュー以降、ドラマや映画を中心に話題作にも多数出演を重ねている。
小田切ヒロ(おだぎりひろ)
圧倒的なセンス、高い技術力、さらに引き込まれる話術で魅了する人気ヘア&メイクアップアーティスト。YouTubeやオンラインサロンでは視聴者やファンに寄り添い、真摯に向き合い悩みを解決。