俳優、タレントとして活躍しながら様々な資格を取り、それを仕事にも生かしている南圭介さん。2023年に習得した世界遺産検定マイスターは、知識だけでなく、自分の考えをしっかりと表現する力が求められるため、難易度が高いそう。そんな彼が世界各国の魅力をご紹介する【南の旅】。20回目は「エディンバラ」の魅力をお伝えします。
旧市街と新市街が語りかける、エディンバラという‟生きた世界遺産”

スコットランドの首都であるエディンバラは中世の面影を残す旧市街と、18世紀から整備された新市街で構成され、新旧の調和のとれた美しい街並みが評価され街全体が世界文化遺産として登録されています。
まずは旧市街の中でもシンボル的な存在であるのがこちらのエディンバラ城。

火山岩「キャッスル・ロック」の岩山に聳えるエディンバラ城からは、堅牢な荘厳さを感じます。1100年以上の歴史の中で26回近くの包囲戦を受けたとされ、英国で最も攻撃された城ともいわれ、当時‟エディンバラ城”は要塞として機能。現在は軍事博物館になっています。
また旧市街を歩いていると、まるで中世にタイムスリップしたかのような感覚になります。そこには「クローズ」と呼ばれる小径が多く、高低差もあるので、迷路のような、ダンジョンのような街並みに冒険心がくすぐられます。

【クローズ(CLOSE)】とは
Closeは「閉じている」という意味では無く、道と道の間が「近い」という意味です。クローズの途中にはさまざまなタイプの飲食店があったり、階段の段差は急だったりしますがとにかく楽しく歩くことが出来ます。
そんなクローズには色々な歴史があることを学びました。街に溶け込む細く急な階段は趣きがあり、この高低差が階級に直結していたシビアな時代もあったそう。ペストが流行った時代には、ペストに汚染された下町が町ごと埋め立てられてしまったという負の歴史も。

その場所は、今では観光名所となっているメアリー・キングス・クローズです。1811年にこのメアリー・キングス・クローズの上には新しい市庁舎が建てられたとされています。
ロケでこの場所を訪れ、この史実を聞いてとても考えさせらました。必ずしもポジティブでないことでも「知る」こと、そこから「何かを感じる」ことはとても大切な気がします。
この旧市街の高低差は一体どこからきたのか
急峻な地形は、火山活動における溶岩の堆積と氷河によって削られることで作られました。地球の長い歴史のなかで、自然によって作られた地形なのです。
そんな急峻な地形であるエディンバラの中で区画整備され、平らに作られたのが新市街です。新市街といっても18世紀に作られた街並みなので、統一性があり美しいジョージアン様式が立ち並んでいます。その美しい新市街を作ったのが、当時まだ無名で20代前半という若さのジェームズ・クレイグです。彼は馬車を使う時代が来ることを考え、馬が歩きやすいように土地を平らにして、さらに道路の幅を広くしました。そんな美しく機能的な新市街は貴族や商人達の住宅地として発展していきました。
旧市街と新市街は歩いて行き来できる距離にあり、双方共に美しい歴史的建築物が建ち並び、その新旧二つの街並みの調和が世界遺産に登録されている大きなポイントです。
さてここで、南圭介のマイスターQuiz!
Q.歴史的建築物が建ち並び、調和がとれた美しい街並みのエディンバラは、次のどの世界的に有名な都市に例えられているでしょう?
A. 北のパリ
B. 北のローマ
C. 北のベルリン
D. 北のアテネ

正解はDのアテネです。

カールトン・ヒルにパルテノン神殿を模して作られたナショナル・モニュメントがあります。このモニュメントはナポレオン戦争の戦没者記念碑です。今ではエディンバラの象徴的な風景を作るひとつの存在として愛されています。

さて、スコットランドといえばスコッチ・ウィスキーですね。「スコッチ・ウィスキー・エクスペリエンス」では試飲もできますし、ウィスキーについて楽しく学ぶことができます。この私の後ろにずらりと並んだ「3384種類のコレクション」を見るだけでもかなり迫力があり、昂ります。

そのなかで最も古いのが左側の1897年ものです。時のロマンを感じますね。

エディンバラの街を歩いていると、伝統的な衣装のチェック柄のキルトを着ている人とたくさんすれ違いました。そして‟ケーリーダンス”という伝統的な社交ダンスを踊るイベントに参加できることになったので、気合いを入れてキルトを着ていったら……その日その場所でキルトを着ていたのは、まさかの南だけでした(笑)。
誰よりも‟スコティッシュ”にその日は踊りました。初めての‟ケーリーダンス”でしたが、習うより慣れろで楽しく踊らせていただきました。おかげさまでたくさんの方々と楽しいコミュニケーションをとることが出来ました。
初めて訪れたスコットランドのエディンバラ。
歴史ある中世の面影を残す旧市街と、革新的に作られた新市街の調和を肌で感じることが出来てとても贅沢な時間を過ごす事が出来ました。歴史的地区が世界遺産に登録されるケースはとても多いですが、旧市街と新市街の両方で登録されるのは珍しいです。
歴史を感じる街並みをはじめ、スコッチ・ウィスキーや伝統的なケーリーダンスなど、エディンバラは五感を豊かにしてくれる街だと思います。今回の旅もたくさんの人々に優しくしてもらいました。おかげさまでとても楽しく学びのある旅に。
これからも南の旅は続きます。引き続きこの場を通じて、たくさんの方々と、楽しい旅を共有、共感できたら嬉しいです。
一緒に旅しましょう。
エディンバラとは――
エディンバラは、スコットランドの首都であり、古都の風格と芸術都市としての活気が共存する街。中世の面影を残す旧市街と、整然としたジョージアン様式の新市街はともに世界遺産に登録され、街の中心には火山岩の上にそびえるエディンバラ城が象徴的に佇む。毎夏には世界最大級の芸術祭「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」が開催され、世界中から人々が集まる文化の中心地として知られている。
南圭介(みなみけいすけ)
1985年7月3日生まれ。東京都出身。幼少期にパキスタンで育ち、小学校3年~6年まではシンガポールで過ごす。2004年にデビュー後、テレビ、舞台を中心に俳優として活躍。検定習得も多数あり、漢字検定準1級、ウイスキー検定2級などを習得し、2023年には世界遺産検定マイスターを習得。世界遺産の良さを伝えるだけでなくSDGsの考え方と親和性を伝え、「知る・考える・実行する」ことで発信中。ABCテレビ『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系列全国ネット土曜8時〜9時30分)の海外リポーターとして不定期出演中。
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