俳優、タレントとして活躍しながら様々な資格を取り、それを仕事にも生かしている南圭介さん。2023年に習得した世界遺産検定マイスターは、知識だけでなく、自分の考えをしっかりと表現する力が求められるため、難易度が高いそう。そんな彼が世界各国の魅力をご紹介する【南の旅】。17回目は「イギリス」をお伝えします。
歴史と物語が息づく宝庫には、どこもかしこも‟へ~ぇ”が満載

この度、ABCテレビ・テレビ朝日系列「朝だ!生です旅サラダ」の"海外の旅"のコーナーで11月下旬から5週間にわたってお届けしたイギリス。そんなイギリス中の世界遺産を、この場を借りてさらに深掘りしていきたいと思います!
ヨーロッパ有数の観光大国であるイギリスは2025年12月現在、35件の世界遺産を保有。この数字は世界遺産登録数字ランキングトップ10に入ります。
まずご紹介したいのが、世界文化遺産のウェストミンスター宮殿。
元々、国王の主な住居であったウェストミンスター宮殿は1860年にゴシック・リヴァイバル様式で再建され、力強く美しい佇まいのまま現在では国会議事堂として機能しています。
近くを歩いていると聞き馴染みのある鐘の音が。日本のチャイムの音である「キンコンカンコーン」が流れてきます。ビッグベンの鐘の音は日本のチャイムの元になっているのです。この鐘の音が聞こえる範囲で子どもを産みたいという人達がいたほど、ビッグベンはイギリスのシンボルであり、その鐘の音はイギリスの鼓動ともいわれています。

近くにはウェストミンスターアビーが。こちらでは1066年以降、ウィリアム1世から現在チャールズ3世までほとんどの国王の戴冠式が行われてきました。フランスのゴシック様式も取り入れられ、まさにパリのノートルダム大聖堂のような壮麗さが感じられます。

そしてこちらがセントマーガレット教会。ウィンストン・チャーチルの結婚式が挙げられた場所としても有名です。

タワー・ブリッジと、奥に見えるのが【世界文化遺産のロンドン塔】です。27mの高さを誇るロンドン塔は当時この辺りで1番高い建物でした。王が幽閉された場所であったり、監獄として使われていた暗い歴史もありますが、それも踏まえイギリスの歴史を伝える重要な建物です。
さてここで南圭介のマイスターQuiz!
Q. ここロンドン塔で大切に飼われている動物は次のうちどれでしょう?
A. 犬
B. 猫
C. インコ
D. カラス

正解はDのカラスです。
カラスがアーサー王の生まれ変わりという説が今でも信じられていて、そんなカラスがロンドン塔からいなくなるとイギリスが滅びると占い師に言われてから、大切に飼われています。
続いて、ロンドンから車で2時間程で行ける【世界文化遺産「バースの市街」】へ。

街全体が世界遺産に登録されているバース。
そのなかでも一際存在感を示す「ロイヤル・クレッセント」。まさに三日月のような曲線美に息を呑みます。こちらは集合住宅として造られ、現在も住居と、ホテルとして泊まれる部屋もあります。
気になるお値段ですが、1泊、10万円以内で泊まれる日もあるとのこと。伝統と歴史に包まれてみたいですし、住所、ロイヤルクレッセントって言いたいですね(笑)。
そしてバースと言えば、Bath。そうですお風呂です。語源には諸説はありまして、温泉が沸いた場所だからこそ、お風呂を意味するゲルマン古語からその名前が付けられたといわれていたり、水の量の多さから「バスン」という音がするという事でバースと名付けられたなど。そして元は「アクアスリス」と呼ばれていた時代もあったようです。
こちらがそのローマンバス。現在、実際には入浴は出来ませんが、博物館として保存状態が良く当時のまま残っている場所も多く見られます。

2000年程前から沸き続けている源泉もあるので、時の流れに思いを馳せる事が出来ます。

隣のレストランではアフタヌーンティーも楽しめまて、上品な紅茶の味わいとケーキの甘さがとてもマッチ! 華やかな空間でいただく本格的なお茶時間は、ロイヤルな気分に。美味しくいただきながら、当時の貴族の賑わいを感じることができる至福の時でした。

「サーメ・バース・スパ」にはルーフトップのスパもあります。世界遺産バースの美しい街並を眺めながら、まさに世界遺産に溶け込んでるという贅沢な感覚にさせてもらえます。朝霧の中で静かに湯気が立ち上る時間帯も、青空の下でゆったりと入る時間も、そして夕暮れに街が金色に染まる瞬間もそれぞれ幻想的な美しさがあります。
イギリスの世界遺産から、尊い歴史と建築の美しさを全身で浴びさせてもらいました。おかげさまで南の五感が大変喜んでおります。イギリスは本当に表情が豊かな国だと思いました。
まだまだこちらでも伝えていきたいイギリスの世界遺産がたくさんあります。次回以降も是非是非お楽しみに! 南の旅は続きます。これからも色々な景色を一緒に味わいましょう!
今回訪れた「イギリス」は――
正式には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」は、ヨーロッパ北西部に位置する島国。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの構成国から成り、周囲は北海、イギリス海峡、アイルランド海、大西洋に囲まれている。首都はロンドンで、2025年現在人口はおよそ6,800万人とされ、ヨーロッパでも人口の多い国のひとつ。バースのローマ浴場、ロンドン塔を始めアイアンブリッジやストーンヘンジ、エディンバラ旧市街の中世の風情など文化と風土が響き合う、時を超えた宝箱のような存在。
南圭介(みなみけいすけ)
1985年7月3日生まれ。東京都出身。幼少期にパキスタンで育ち、小学校3年~6年まではシンガポールで過ごす。2004年にデビュー後、テレビ、舞台を中心に俳優として活躍。検定習得も多数あり、漢字検定準1級、ウイスキー検定2級などを習得し、2023年には世界遺産検定マイスターを習得。世界遺産の良さを伝えるだけでなくSDGsの考え方と親和性を伝え、「知る・考える・実行する」ことで発信中。ABCテレビ『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系列全国ネット土曜8時〜9時30分)の海外リポーターとして不定期出演中。
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