毎日の暮らしを充実させている人は美しい。自分の信じた道を進み、ライフスタイリストとして活躍する大田由香梨さんに、日々の暮らしで大切にしていること、そしてその生き方を聞いた。
二拠点生活があるからバランスがとれる
ファッションスタイリストからキャリアをスタートさせ、現在は衣食住のさまざまなスタイリングを行うライフスタイリストの大田由香梨さん。古民家再生プロジェクトや、食イベントでのテーブルスタイリングなど、多岐にわたるその仕事を支えるのは、東京と千葉での二拠点生活だ。
「千葉にトレーラーハウスを停泊させ、そこで週に数日過ごしています。千葉ではハーブを育てたり、料理をしたり、一日の大半を衣食住を整える時間に。一方東京では、人との交流や仕事のためにたっぷり時間を割くことができます。両方の生活があることで、バランスがとれているんです」
トレーラーハウスを停泊させる土地を探していた際に築190年の日本家屋と出合った。その後、古民家の再生プロジェクトを立ち上げ、歴史ある家から暮らしを考えるワークショップを開催。東京では、6年前からヴィンテージマンションを改装して暮らしている。
「愛犬と一緒に住める低層階のマンションを探していて巡り合いました。部屋には背の高い家具は置かず、風通しの良い空間を心掛けています」
収納以上にはモノを溜めず、本当にいいと思ったものしか増やさないという大田さん。整った暮らしのコツを聞くと。
「忙しくて散らかることも、パートナーに家事を任せっきりにしてしまうこともあります。でも丁寧な生活ができないからって焦らなくていい。忙しいときは、自分自身を成長させられる時期。ライフスタイルが崩れてしまうことも、長い人生のなかではあることだと思います。揺らぎがあること自体が暮らしですし、だからこそ人生が楽しいって私は思います」