オーガニックコスメの伝道師として、展示会やセミナー、化粧品開発、カウンセリングなど多岐にわたり活動を続けている小松和子さん。その使命感はどこから?
人生を変えた、オーガニックコスメとの出合い
「こんな第2の人生が待っているとは夢にも思っていなかったんです」と語る、ナチュラルコスメプロデューサーの小松和子さん。
ナチュラル・オーガニックコスメのスクールを主宰し、2019年からは、“本物”をわかりやすく選べるよう推奨マークの認定なども行っている。そのほか化粧品の開発やセミナーなど精力的に活動する小松さんだが、もともとはTVや雑誌、舞台など撮影現場の第一線で20年ほどメイクアップアーティストとして活躍していた。
「きっかけは30代で発症した“化学物質過敏症”でした。体調は悪く、肌も赤くはれてひどい状態。その当時は情報も少なく、独学で化粧品の成分や安全性を調べ勉強するように」
そんなとき出合ったのが、海外に行った友人からお土産として手渡された独オーガニックブランド「ロゴナ」。「刺激のなさにびっくり。徐々に肌が変わってうそのように回復していったんです」。当時日本では純粋なオーガニックコスメはほとんどなく、海外ブランドが少しずつ入り始めてきたタイミング。「変化するときなんだ、と導かれた気がして」“自分の体を優先させる”と決意!
オーガニックコスメの可能性を伝え広めていく
小松さんは、なんと1ヵ月で転身し、オーガニックコスメ業界へ。
「転身して驚いたのは、私のように肌のトラブルで悩んでいる人が想像以上に多かったこと」。個別カウンセリングでは、普段使用中の化粧品の成分をすべてチェック。その人の肌に足りないものを補うコスメを、使い方も含めてトータルで提案。「漢方医のようなものですね。肌の調子が明らかに良くなって、喜ぶお客さんの笑顔が私の原動力。設立当初から今でも通ってくださるリピーターの方も多いんです」。そんな密なコミュニケーションから、食事など内側からのアドバイスもするように。
企業から製品プロデュースやコラボ、アドバイス依頼なども多く、「かぐれ」や「バブー」など開発からプロデュースするケースも。今年で8回目となる『オーガニックライフスタイルEXPO』コスメゾーンの監修や、昨年からは日本オーガニック会議の実行委員としても活動。純粋に自分を救ってくれたオーガニックコスメの良さを発信する姿が多くの人の心をつかんでいる。
「ますます求められるオーガニック。楽しくわかりやすく“本物”が持つパワーを伝えていきたいです」
小松和子(こまつかずこ)
メイクアップアーティストとして活躍後、2008年にナチュラルコスメ業界へ転身。スクールやサロン主宰、コスメの監修も多数。一般社団法人ナチュラルライフ&ビューティアソシエーション(NLBA)代表理事。