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TIMELESSPERSON

2021.10.10

自分や周りの人を「おばさん」と感じるのは、どんなとき?【紺野ぶるまの女観察】

女芸人 紺野ぶるまさんによる女観察エッセイ「奥歯に女が詰まってる」。GINGER世代のぶるまさんが、独自の視点で世の女たちの生き様を観察します。

第38回 おばさんの境界線

境界線

(c)Natasa Adzic/Shutterstock.com

「おばさん」の定義って、なんだろうか。
年齢だろうか? だとすると、それは何歳からだろうか?

今年で35歳になった。
先日、25歳の女の子が「私なんてもうクソババアです」と言っていて、私もあのころ同じように言ってたし、本気でそう感じていたことを思い出した。
最近は、当時にはない深刻さがある。自分が「おばさん」かどうかを自身で選べる年齢ではないからだ。

心の中でおばさんと思われるくらいなら、いっそいじられたい。
でも、いざ「おばさん」と言われたときにはびっくりしてしまいそうだし、その顔がまた「かわいそうなおばさん」という最悪の事態を招きそうでおっかなすぎる。
それなら、いさぎよく自首した方が「おばさん」の悲哀が軽減される気がして、やはりあのころと変わらず、「おばさん」自虐をやめられない。が、その様子もまた「必死なおばさん」になってるに違いない。
もう詰んでいる。

この記事を何年後かに見返せば、「あ~、35歳だって十分若いのに」と惜しく思いそうで、自分に「今を大事にしろ!」と、時々喝を入れたくなる。

考えてみれば、自分が他者を見た時に年齢が上だからって「おばさん」と思うわけでもないのだ。
じゃあどういうときに「おばさん」と感じるか、それはズバリ「ガサツな大人」だ。
開店前の店の前で「早く開けなさいよ、私は客よ」と叫び続けるような人。
それは街で見かける奇行はもちろん、主に心の距離の話だ。

先日、こんなことがあった。
地元の先輩に子供が産まれたというので、友人とお祝いに行った。
「可愛い」を連呼する私たちに先輩が、「そんなに欲しいなら早く産みなよ」と言ってきたのである。
思わず、二人で口をつぐんでしまった。
友人は授かることを願い、もう何年も治療に通っていた。

望めばなんでも手に入るものでもないわけで、欲しいものを「欲しい」と人前で口にすることは簡単ではなく、それは周りへの気遣いでもあることを知らないその人は、そこから「なんで作らないの?子供って愛おしいよ、本当はもういるの?」と問い続けた。

閉まっているシャッターをバンバン叩き続けるその人に、私は初めて「おばさん」と思った。「頼むから静かにしてくれ」と願った。
その先輩を不憫に思い、帰り道に友人とそのことについて話す気にすらならなかった。
そのあとも、なにかの節目にLINEグループで連絡を取るたびに「子供はまだなのか」と添えてくるので、いよいよ疎遠になっていく。

あんな「おばさん」にだけは自分はならないと誓うと、美容では追いつかないほどシワが増えることや、老眼鏡をかけないと文字が読めなくなることも、以前より怖くなくなったので不思議である。

最後に
“おばさん”とかけまして
“SM”と解きます。
その心はどちらも、“ドヤ顔で無知(ムチ)を披露してくる”でしょう。

今日も女たちに幸せが訪れますように。

紺野ぶるまの【奥歯に女が詰まってる】をもっと読む。

TEXT=紺野ぶるま

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