女としての“色香”と“母性”。まるで相反するような言葉なのに、その両方をナチュラルにまとっている高岡早紀さん。役者として、母として、そして一人の女性として輝きを増し続けているのはなぜか。そして“からだ”と“こころ”にどう向き合っているのか。その理由をひもときます。
30代後半の出産で健康面を見直し
30代後半で3人目の子供を授かったとき「からだに気をつけましょう、高齢出産だから」と言われ、小さな命と自分のからだに、あらためて意識が向いたんです。食事は適量に、運動は欠かさず、よく眠る。すると産後の肥立ちがすごく良くて、今までのボトムスがスルッと入る! からだは応えてくれることを体感し、一層ボディを慈しむようになりました。
「人生にどれだけ好きをちりばめるか」が重要
昔から好きなものが好きだし、嫌いなものを無理強いされることに抵抗感を示すタイプでしたでも。それは今も変わっていません。でも、「好き100、嫌いゼロ」の人生なんてありえない。だからこそ、苦手なものに出合ったらどうするか。上手に距離をとります 。もしくは、それに対処したあとのご褒美を考えます。愛するヒト・コト・モノをちりばめるためにどう生きるか。それこそが、私の人生の指針かもしれません。
実は“飽きる”ことが仕事を長く続けるコツかもしれない
私の場合“極める”より“飽きる”ほうが、次の仕事へのモチベーションが上がるんです。それは“自分の知らない自分“を発見したいから。女優業だけでなく、4月には歌手として、3枚目のシングルをリリースしました。子供も犬も植木も 、皆日々変化していて、それこそが成長だし、何より見ていて楽しいと感じます。”飽きる”というサインを見逃したくない。その感覚に敏感でいたいと思っています。
自分のペースをつくれば一歩を踏み出せる
たとえば 、付き合う男性で服装が変わる女性っていますよね。それはひとつの努力の形かもしれないけれど、もしかしたら没個性と紙一重ではないかな、とも思います。それよりは、自分の確固たる魅力を見つけて、それをベースに恋愛するほうが成長できる気がして。恋に不安や恐れはつきもの。だけどベースがあれば、勇気を出せる。一歩が踏み出しやすくなるのでは、と考えています。
年齢は関係なく、新しいことに興味津々
コロナ禍となり、ずっと気になっていたけど手をつけていなかったことに取り組む時間が増えています。ひとつはペン習字。お世話になった人々に、暑中見舞いを出そうかな、と思案中。
もうひとつが薬膳の勉強。健康であることが一番なのだと実感する今。 家族のからだをしっかり支えていかなければと、あらためて思っているんです。やりたいことはまだまだ増えそうな予感。そんな自分に可能性を感じています。
更新し続け、変化が好きと明言する高岡早紀さん。ベースを守りながらも、飽きることを恐れない。2つのベクトルを軽やかに行き来する生き方が、彼女にとっての最大の強みであり、神々しいほどのボディを保つ秘訣に違いありません。