まさにGINGER世代ど真ん中を生きる、田中みな実さん。場を仕切り、盛り上げ、ボケもツッコミもこなす知的な仕事人として、コスメ愛を探究する美容賢者として、チョコレートをこよなく愛する乙女として、その人気と注目度はますます上昇中。 そんな彼女が本音で綴る連載コラム「田中みな実 ここだけ話」。今回は話題沸騰中のあのドラマについて!(編集部)
今回のテーマ : クラス替え
新しいドラマに入るときの感覚は〝クラス替え〞に近しい気がする。あくまで、お芝居というものを始めてたかだか1年ちょっとのひよっこの私の概念だけど。クランクインするまではソワソワドキドキ。誰(共演者)と同じクラスになるのかなぁ。担任の先生(監督)はどんな人だろう・・・。社会人 12 年目にして子供のころ味わったアノ感覚に襲われることになろうとは。
バラエティ番組などは大抵が隔週収録で数時間の撮影が終われば解散! また再来週〜となるわけだけど、ドラマは2〜3ヵ月毎日のように同じ顔ぶれで集い、密にかかわりを持つこととなる。
今回のドラマ「M 愛すべき人がいて」で私が演じる姫野礼香は眼帯がトレードマークのエキセントリックなキャラクター。任せていただいた役からしても、〝新人〞という甘えは通用しなくなってきたのではないかと感じ、少し怖くなる。
そんななか、主演(浜崎あゆみ役)を務める安斉かれんさんは演技初挑戦にしてこの大役! プレッシャーに苛まれているだろうと案じていると、「あざいまーす。ごんちゃ行ってきまーす。」と、メイクルームに入ってくるなり姿を消した。「え? どこ行くって ?? 」とメイクさんに聞くと、「さぁ〜どこですかね?」とニコニコ。数分後、彼女はタピオカをちゅーちゅーしながら戻ってきた。Gong chaとは有名なタピオカ店らしい。その後も、完璧に台詞が入っている彼女に、どう覚えているのかと訊ねると「アハハハ、気合いです」って(笑)。どこまでもひょうひょうとしているかれんちゃんに、私はもちろん、スタッフも救われている(とと思う)。
初めてのドラマで私が諸先輩方に助けてもらったように、彼女の支えになれればと思っていたけれど、背伸びをする必要はなかったみたい。周囲と馴れ合おうとするわけでもないのに、気付けばクラスの中心にいるスーパー転校生の存在は頼もしく、眩い。