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TIMELESSPERSON

2019.06.09

容姿に恵まれた女が、周りに嫌われるとき&好かれるとき

女芸人 紺野ぶるまさんによる女観察エッセイ「奥歯に女が詰まってる」。GINGER世代のぶるまさんが、独自の視点で、世の女たちの生き様を観察します

第10回 女に取り締まられる女

紺野ぶるま

(c)Antonio Guillem/Shutterstock.com

「わたし女性から嫌われるんです」と言う女がいる。

生まれながらに美人で、たまたま食べても太らない体質という都市伝説みたいな待遇で生まれてきた子に多い。

男たちは口を揃えて、彼女をフォローする。
「女の嫉妬は嫌だね」と。

その通り、女の嫉妬である。
日々可愛くなろうとメイクを研究したり服装を考えたり、ダイエットに励む側からするとたまったもんじゃない、うまく許せないのだ。

しかし、そんな相手にも女たちが心を許す瞬間がある。
それは、かわいい彼女たちから気の利いた自虐や謙遜が出てきたとき。
「こう見えてわたしの乳輪、ぽたぽた焼きくらいあるんです」なんて言った日には、「中身も完璧!」と賛辞が飛ぶ。

男運がない話など、身の上の不幸話、大歓迎。
一気に「#自慢の友達」まで格上げされる。

自虐や謙遜、それはときに女たちの間で
「税金」のごとく義務付けられる。

整った容姿を最初から持っている、つまり人より“所得”が多い彼女たち。
それなのに少しも納めない(負けてあげない)。
すると脱税ですか(そんなこと許されるの)!?と税務署(女たち)から取り締まられる。
ただ、いくら所得税を払ったって彼女たちの手元に残るものは、やはり人より多いはずだ。
またうまくいけばふるさと納税みたいに“女友達”が返ってくることもある。
意外といい税理士(相談相手)になって、節税(嫉妬の中でどううまく生きるか)を考えてくれることも・・・ないか(笑)。

とにかく、容姿に恵まれた女にほど
自虐と謙遜のセンスは必要ということである。

最後に
税金とかけまして
女の嫉妬と解きます。

その心は
どちらも申告(深刻)で頭抱えるでしょう。

今日も女たちに幸せが訪れますように。

TEXT=紺野ぶるま

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