俳優、タレントとして活躍しながら様々な資格を取り、それを仕事にも生かしている南圭介さん。2023年に習得した世界遺産検定マイスターは、知識だけでなく、自分の考えをしっかりと表現する力が求められるため、難易度が高いそう。そんな彼が世界各国の魅力をご紹介する【南の旅】。22回目は「シルクロード」についてお伝えします。
ウズベキスタンから広がる‟青の記憶”

国立民族学博物館で開催されている特別展「シルクロードの商人語り」に行ってきました。シルクロードを冠とする世界遺産は二つあります。
ひとつめが‟2014年登録「シルク・ロード:長安から天山回廊の交易網」(カザフスタン、キルギス、中国)”。
そしてもうひとつが‟2023年登録「シルク・ロード:ザラフシャン・カラクム回廊」(ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン)”。
今回こちらの展覧会では、世界文化遺産「シルク・ロード:ザラフシャン・カラクム回廊」の構成資産のひとつであるカフィル・カラ遺跡から出土された「女神ナナの木彫板」が日本初公開ということで話題になっています。実際僕も生で見ることが出来て、想像以上の大きさと、精巧な作りに感動。時空を越えたロマンがあり、ずっと同じ空気を吸っていたくなりました。
女神ナナを中心に色々な楽器を手にした人々が描かれていて、木彫からも当時の賑やかで華やかな印象が伺えます。燃えて炭化したことによって保存状態が良好に保たれて、このように綺麗に出土されたとのこと。他にも封泥(封印する時に用いられた粘土)など、アジア、ヨーロッパと交流があったことが分かる出土品も多数あり、とても見応えがありました。
カフィル・カラ遺跡はウズベキスタン・サマルカンドから車で30分ほどなので、いつか是非行ってみたいと願っています。まだまだ発掘調査も行われていて、運が良ければ調査を見学できるよう。
さてシルクロードを南にも語らせてください! 「朝だ!生です旅サラダ」のロケで訪れたウズベキスタンを中心に、南が歩んできたシルクロードの足跡を、皆様にも辿ってもらえたらと。

ウズベキスタン東部に位置するフェルガナはまさにシルクの生産地として交易が盛んに行われ、シルクロードの要衝地でした。

リシタン陶器もとても有名で、お皿など一枚一枚丁寧に手作りで作られています。重量的に何枚も日本に持ち帰るには難しいかもしれませんが、リシタンで手にいれるリシタン陶器はお土産にも、自分用にも最適。南はこの時しっかり大皿3枚ゲットしました。
傷つくことなく全て綺麗に運べて、まさにシルクロードの交易を個人的に楽しむことが出来ました。

フェルガナのマルギランでは、伝統的な美しい絣の絹織物(アトラス・アドラス)と出会えます。
「アトラス」が絹100%で作られ、絹50%・綿50%で作られているのが「アドラス」と呼ばれています。シルクの触り心地がとても良く、心穏やかになりますね。

フェルガナから西へ移動し、ウズベキスタンの首都タシケントへ。
ビルが立ち並び、近代的な景観が広がります。ヒルトンホテルのレストランから眺める夜景が、とても幻想的で目を奪われる美しさでした。

続いて世界文化遺産「サマルカンド」へ。レギスタン広場の開けた空間に佇む、英雄ティムールが愛したブルーを基調とした美しいイスラム建築に心が踊ります。
‟人々が出会う街”という意味のサマルカンドでは、時代と国境を越えた文化交流や、このように美しい歴史的建造物が評価され2001年に世界文化遺産に登録。壁面に貼られているブルーのタイルは、ペルシャの顔料と中国の陶磁器から作られたもので、シルクロードの物語がそこにあります。
さらにサマルカンドでは、馬に乗り山を登るアクティビティもおすすめ。
雄大な自然の中、平地ではなく山道をグループで登っていく姿は、先人の方々のキャラバンの歩みと重なるものがあります。三蔵法師もこのように山を越えていたのかな…と想いを馳せながら馬で山を登る体験は、この場所ならではだと思います。

サマルカンドには、特撮テレビドラマ「宇宙戦隊キュウレンジャー」で共に地球を守っていた山崎大輝君と行くことが出来ました。
山崎君のアニバーサリーブック『GiFT』でも、ウズベキスタンの魅力がたっぷり記されています。

さらに西へ行くと世界文化遺産「ブハラの歴史地区」へ。同じく青を基調とした美しいイスラム建築が見られます。写真右側の「カラーンミナレット」は、あまりの美しさから、チンギス・ハーンが破壊するのを留まったという逸話もあるほど。
ブハラは街全体が世界遺産に登録されているので、世界遺産の中で、食事をしたり、買い物をしたり、とても豊かな時間を過ごす事が出来るのです。
そしてさらに西へ行き、トルクメニスタンの国境に近いヒヴァへ。こちらのホジャのミナレットも高さ45mあり、世界文化遺産「ヒヴァのイチャン・カラ」のシンボルでもあります。この塔は上ることもできて、眼下に広がるヒヴァの街並みを一望できます。
ヒヴァで見た夕陽と朝陽が忘れられません。
これまでこの地を訪れた人々が見たであろう普遍的な朝陽と、夕陽を全身に浴びて、想いに耽るこの時間がとても好きでした。この美しく語りかけてくる朝陽と夕陽をずっと見ていたいものです。
ヒヴァでは古代ホラズムの遺跡群を多く見る事が出来ます。奥に見えるのが要塞遺跡のアヤズ・カラ。「カラ」は宮殿や、城塞を意味します。
皆様、南のシルクロード旅にお付き合いいただきありがとうございました。
さて最後に南圭介のマイスターQuiz!
次のうちシルクロードで最も東に位置する都市はどれでしょう?
A. ソウル
B. 法隆寺
C. 敦煌
D. 西安

正解はBの法隆寺です。
法隆寺ではエンタシスの柱と呼ばれるギリシャのパルテノン神殿に似た柱を見る事が出来るなど、シルクロードと関係があることが伺えます

東は我らが日本の、法隆寺、正倉院から、西はローマまで。陸も海にもシルクロードがあります。先人の方々が歩んできた道。そこには色々な物語があります。文化が交流し、文明が栄える。
僕もこの旅を通じて、たくさんの人と出会い、美しい歴史と自然に触れました。それに加えこのシルクロード旅では歴史的な時間とも対話ができた感じがします。
全ての道ではないけれど世界遺産に登録されているシルクロード。この平和で開けた道がたくさんの豊かな体験をさせてくれます。
是非、皆様も現代のシルクロードを歩み、過去に想いを馳せ、豊かな未来に向かっていただけたらと。
ウズベキスタン観光大使としてこれからもウズベキスタンはもちろんシルクロードを学び、知見を深めて、自分なりの発信をしていきます。
ちなみにウズベキスタン観光大使である、南圭介がクラブツーリズムと初めてツアーをプロデュース!『青の都ウズベキスタンを深く知る旅6日間』が実施されれる予定です。ご興味ある方はぜひ!
南の旅は続きます。引き続き一緒に旅をしましょう!
シルクロードとは――
シルクロードは、古代中国と地中海世界を結んだ壮大な交易路で、東西の文化・宗教・技術が行き交う‟文明の交差点”として発展。絹や香辛料、宝石などの交易品だけでなく、仏教やイスラーム文化、芸術様式もこの道を通じて広まり、各地の都市を繁栄させた。砂漠、山脈、オアシスを越える過酷な旅路でありながら、人々の交流が歴史を動かした象徴的なルートといえる。
南圭介(みなみけいすけ)
1985年7月3日生まれ。東京都出身。幼少期にパキスタンで育ち、小学校3年~6年まではシンガポールで過ごす。2004年にデビュー後、テレビ、舞台を中心に俳優として活躍。検定習得も多数あり、漢字検定準1級、ウイスキー検定2級などを習得し、2023年には世界遺産検定マイスターを習得。世界遺産の良さを伝えるだけでなくSDGsの考え方と親和性を伝え、「知る・考える・実行する」ことで発信中。ABCテレビ『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系列全国ネット土曜8時〜9時30分)の海外リポーターとして不定期出演中。
Instagram @keisuke_minami73
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