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TIMELESSPERSON

2026.04.25

高橋文哉が映画『SAKAMOTO DAYS』で向き合ったのは“更新し続ける自分”

大ヒット漫画『SAKAMOTO DAYS』が実写映画化! 映画『SAKAMOTO DAYS』が4月29日(水・祝)公開。朝倉シンという人気キャラクターを演じた高橋文哉さんは、本作で本格的なアクションデビュー。できるようになるたびに、足りなさの輪郭がはっきりしていく――。作品を通して見えてきたのは、「できた自分」を誇らない、更新し続ける俳優の現在地でした。

キャラクター性を削らない。実写だからこそ大切にしたこと

――もともと原作の『SAKAMOTO DAYS』ファンだったと伺いました。どんなところに魅力を感じていましたか?

漫画で“動き”を表現するのって、すごく難しいと思うんです。でも『SAKAMOTO DAYS』の作画は、陰影の使い方やコマ割り、さまざまな手法によって、どれだけ迫力があるかがちゃんと伝わってくる。一コマ一コマが止まった絵のはずなのに、頭のなかでは自然とつながって、まるで本当に動いている映像を見ているような感覚がありました。

――そんな大人気作の実写化という点で、難しさはありましたか?

これまで実写化作品にはいくつか関わらせていただいてきましたが、アクションが入ってくると、さらに難しくなります。人間の身体ができることの限界と、アニメーションが持っている“可能性の天井の高さ”は、どうしても別物なので。でも、完成した映像を観たときに、その不安がふっ飛びました。「これは、原作ファンの方にもちゃんと届くものになっている」と思いました。それはスタッフの皆さんが積み上げてくれたものがあって、共演者の皆さんがそこに居てくださったからだと思います。僕自身、原作ものに向き合うときは、常に最大限のリスペクトを持つよう心がけているので、「任せてよかった」と思ってもらえる人でありたいという気持ちは常にあります。

――原作のファンの期待を背負うことへのプレッシャーを感じることはありませんでしたか?

不安が一瞬頭をかすめたとしても、「大丈夫」と言い切れるところまで準備してから現場に入るようにしています。もし「違った」「ダメだった」と言われたら、それはそれで受け止めるしかない。でもそのとき、「やれることは全部やった」「妥協はなかった」と胸を張れる状態でいたいと思っています。

――朝倉シンというキャラクターの魅力は、どこに感じましたか?

一番惹かれたのは、やっぱりアクションをしているときと、そうではないときの差です。もともとシンは、「殺し」というものに真っ直ぐだった男。でも、坂本家と触れ合ううちに人の温かさを知って、戦う理由が変わる瞬間がある。そこは、シンという人間が一つ成長した瞬間だと感じました。アクションの鋭さや強さだけじゃなくて、その内側で起きている変化――簡単に言えば“ギャップ”みたいなものが、シンがここまで愛されている理由だと感じています。

原作を読んでいても、シンがどれだけ人気かは分かっていましたし、だからこそ、演じることの責任も大きかったです。皆さんがそれぞれに思い描いてきた「朝倉シン」という存在に、少しでも近づけていたらいいなという思いはあります。

――シンの内面を理解して演じるうえで、意識していたことはありますか?

ずっと忘れないようにしていたのは、シンの根底には坂本太郎という殺し屋への絶対的な尊敬がある、ということです。常に「坂本さんのために」という気持ちを一段手前に置いて、坂本さんが守りたいものを、自分も守る側でいたい。その意識を、ずっと中心に据えていました。

クランクインする前は、坂本さんを「大尊敬している」「大好きだ」という感情が、自然に立ち上がってくれたらいいなと思っていたのですが、振り返ると、その不安さえ必要なかったと感じています。実際に現場に入ってみたら、坂本さんを演じる目黒(蓮)さんが本当に真っ直ぐ向き合ってくださいました。目黒さんを信頼してついていけば、自然と作品はいい方向に転がっていくと思えたのは、役をつくるうえで、すごく大きかったです。

――実写化にあたって、特に大切にしていたことは?

シンというキャラクターは、かなりキャラクター性が強い存在だと思います。もちろん坂本さんには敵わないのですが(笑)。なので、実写だからといってキャラクター性を抑えたり、現実寄りにするのではなくて、「シンだから言えている」という部分を、大事にしたいと思っていました。特に坂本に対するツッコミだったり、坂本に向けた言葉の選び方だったりは、原作から受けた印象をそのまま持ち込む感覚で演じていました。

――ビジュアル面に関しては、福田(雄一)監督が細かいところまでこだわったと伺っています。

衣装合わせと髪型は、3、4回ずつフィッティングしたと思います。特に髪の毛は、特徴的なぴょんとしている毛の左右の長さだったり、毛先の跳ね方だったり、監督が「原作のシンはこれなんですよ」と何度もメイクさんに伝えていました。最初は、ナチュラルなセットしたセンター分けから始まったんですけど、「これじゃない」「もっと束を出してほしい」、「文哉くん、僕はこれを目指しているんだ」と。最終的には「ジャンプ読んだことある?」とまでおっしゃっていました(笑)。

ブルゾン¥143,000、シャツ¥44,000、スカーフ¥8,800、パンツ¥49,500、シューズ¥77,000/すべてポールスミス(ポール・スミス リミテッド)

――本作で本格的なアクションデビューになりますが、具体的にどんな準備をしましたか?

ひたすらアクション練習をしました。ジャブ、ストレート、フック、アッパーといった、基礎的な動きから始めて、一つひとつの身体の使い方を組み込んでいただきました。ほかにも、トランポリンを使ったり、ワイヤーアクションをやったり。マット運動や、4メートル先の目標物を飛び越える練習なんかもしました。体力に自信がないわけではなかったのですが、アクションは体の使い方がまったくの別物。「全然できないところ」からのスタートでした。

――特に注目してほしいアクションシーンがあれば、教えてください。

坂本商店で最初に坂本さんに戦いを挑むところ、勢羽との戦いの2つです。坂本商店では、飴玉の鉄砲をかわしたり、アイスがくっついたり、輪ゴムを飛ばしたり。「坂本って、こういう道具の使い方するんだ」という面白さが、ちゃんと織り込まれている。シンの緊張感も含めて、すごくいいシーンになっていると思いました。

勢羽戦では、勢羽とシン、それぞれのアクションの種類の違いに注目してほしいです。なるべく省エネで人を殺したい勢羽と、感情を真っ直ぐに出しながらもスマートに戦うシン。そのキャラクターの違いが、アクションとして出ているなと感じました。そこはアクション監督の田渕さんも監督も、役者同士も含めて、かなり意識して作っていた部分なので、印象に残るシーンになったと思います。

――ほぼスタントなしで挑んだことで、アクションに対する自信はつきましたか?

恐怖心はなくなりましたが、自信は、やればやるほど逆に減っていきました。最初は「できるかも」と思うのですが、いざやってみると、全然体が言うことを聞かない。それに、周りの人たちとの差がはっきり見えてくるようになるんです。「これがやっとできるようになった」と思った瞬間に、周りを見ると、もっと上が普通にいる。そうすると、自信がつくというよりは、劣等感に近い感覚が生まれてきて。それは、これまであまり感じたことのない体験でした。だからこそ今も、ふとしたときに柔軟をしたりしています。

――そういう経験を経て、アクション作品の見方も変わりましたか?

変わりました。この作品に入る前に、映画『ジョン・ウィック』や『ミッション:インポッシブル』を観て、“カッコいい”の奥にある積み重ねを見るようになりました。そういう作品から学べるものは学びつつ、でも、見るだけでは絶対にできるようにはならないので、アクション練習へのモチベーションに変えていきました。

最初の頃は、練習に行くのが苦しかったんです。できないことを、できるようになるための練習って、何事でも苦しいじゃないですか。でも、それが少しずつ楽しくなってきたときに、「やってよかった」と思えました。

――以前のインタビューで、「クランクインの日が怖い」と話されていましたが、その感覚は今もありますか?

なくなりました。今はどちらかというと、クランクアップのほうが怖いです。クランクアップは、自分が積み重ねてきたものが終わる日なので、その日に自分が何を思うのかが、全く読めない。そこがすごく怖いと思うようになりました。

『SAKAMOTO DAYS』も、練習期間が半年、撮影が3ヵ月、合わせると9ヵ月ぐらい、当たり前のように向き合ってきた日常があったんです。それが終わる瞬間に、自分は「やっと終わった」と思うのか、それとも「もっとできた」と思うのか。それは終わってみないと分からないし、終わったら、もう何もできない。その感覚は変わったなと思います。

――『SAKAMOTO DAYS』のクランクアップの日は、どんな気持ちで迎えたのでしょうか。

まず「終わった」と、同時に「もっとやりたかった」と思いました。それは、アクションも芝居もまだできることがあったと思ったからです。でも、それも含めて、何かの糧になると信じています。

【4月29日(水・祝)公開!】映画『SAKAMOTO DAYS』

©︎鈴木祐斗/集英社 ©︎2026映画「SAKAMOTO DAYS」製作委員会

出演/目黒蓮 高橋文哉 上戸彩 北村匠海
原作/鈴木祐斗『SAKAMOTO DAYS』(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
脚本・監督/福田雄一
skmtdays-movie.jp
X @skmtdays_movie
Instagram @skmtdays_movie
TikTok @skmtdays_movie

高橋文哉(たかはしふみや)
2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。19年に『仮面ライダーゼロワン』で主演デビュー。2024年には日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞し、2025年にはエランドール賞 新人賞を受賞した。近年の出演作に、ドラマ「君の花になる」('22)、「フェルマーの料理」('23)、連続テレビ小説「あんぱん」(‘25)、映画『交換ウソ日記』('23)、『ブルーピリオド』(‘24)、『少年と犬』(’25)などがある。主演を務める映画『ブルーロック』が8月7日より全国公開。また、『高橋文哉のオールナイトニッポンX』のパーソナリティを務めるなど、活動の幅を広げている。
@fumiya_0_3_1_2
Instagram @fumiya_0_3_1_2

PHOTO=池田博美

STYLING=TOKITA

HAIR & MAKE-UP=大木利保

TEXT=GINGER編集部

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