美容整形&医療はここへきてどんどんアップデートされているのに、やっぱり何だかグレーゾーン。美の追求への価値観は人それぞれですが、 わからないことだらけでは正しい判断もつきにくいもの。実情を知り、知識を高め、理解を深めておくことも必要です。
そこで今回は、美容・医療ジャーナリスト 海野由利子さんに、年齢とともに頼る人が増えている美容医療の真実を伺いました!
美容医療の中でも手軽と言われている「プチ整形」にまつわるウワサを徹底分析!
【ウワサその1】プチ整形って手軽だよね・・・?
20年ほど前に、ケミカルピーリングやレーザー、注射による美容治療が増え始めてきて、美容外科手術をイメージさせる“美容整形”と区別するために“美容医療”という言葉が雑誌で使われるように。
美容医療のなかでも、メスを使わず元に戻せる治療が“プチ整形”と呼ばれています。
難しくはない治療とはいえ、医療なのでリスクがあることは知っておいてください。
現在の主なプチ整形
●レーザーやIPL(光治療)などの照射系
●ヒアルロン酸注入やボトックス注射などフィラー系
●角質を除去するピーリングヒアルロン酸注入やボトックス注や肌深部に美容成分を届けるイオン導入など
プチ整形は、簡単で安全という誤解が生まれ、現在は施術に対するハードルが低くなりすぎている気がします。
照射系でも照射の仕方や設定、肌質によって火傷をすることはありますし、人気のフィラー(メソセラピーともいう)にもリスクはあります。
ヒアルロン酸は体内にある成分ですが、異物反応で炎症を起こすこともあります。注射の針跡がなかなか消えないことや、血管を刺してしまい、そこからヒアルロン酸などの注入剤が入って合併症を起こした例も報告されています。
医
師にとっては簡単な治療法でも、受ける側のリスクまでプチとは限らないのです。
美容医療のクチコミアプリをチェックするのも手
数年前までは美容外科手術や医療の話はオープンにされなかったけれど、今はスマートフォンのアプリで、ダウンタイムの赤みや腫れの程度など、細かい内容まで検索できます。
ダウンタイムの状態や治療後のケアを知ってくれていると、説明もしやすいし納得してもらいやすいと話す医師も多いそうです。
【ウワサその2】アラサーにはまだ早い!?
最近、プチ整形も二分化していて、20~30代など若い世代は顔の造作を変えたいというニーズ、40代からはエイジングサインをなんとかしたいという希望が多い傾向に。
若くても表情ジワが気になる人は、エイジングケア治療を始めるなど、アラサーでも決して早いとはいえない模様。
【顔の造作】
若い世代が美容医療を受ける場合、顔を変えたいというニーズが多いのが特徴です。印象を変えて大学生活を始めたいとか、就職や転職に有利なように・・・など、自分のより良い将来につなげたいという希望が見えてきます。
手術に踏み切る前に、元に戻る注入系治療で、鼻筋を通したり、目元の印象を変えたり、顔の立体感を変えて、効果や仕上がりの方向性を確認する人も。
日本人の場合、顔の立体感を際立てる治療法に人気がありますが、これはアジア独特の傾向。もともと立体感のある欧米系では鼻を低くする治療が人気。医師の得意分野も地域で変わります。
やめるのも自由!
セレブ一家、カーダシアン家の五女、カイリー・ジェンナーと言えば、人工的な分厚い唇がトレードマーク。でもあるとき、唇のフィラーを全部取り除いたと告白!
【エイジングケア】
美容医療に求めることは、30代は顔を変えたい希望が、40代からはエイジングサインを何とかしたい希望が多いという傾向があります。
若くても、表情グセでシワが気になるという人はエイジングケア治療を始めています。
とはいえ、顔は自分を表現する社会的ツールのひとつ。美容医療で“老け感“を解消して“若く元気そう“に見えるのを超えた不自然な見た目になると、この人の感性は独特?と思われてしまったり、仕事の信頼性まで失われてしまうことも。
コワいのは本人が満足していて不自然さに気付かないこと。これ以上は不自然だと、助言をしてくれる医師も大切です。
衰えは人ごとじゃない!
ハリウッドスターなど、見た目の美しさが少なからず価値となる人の年の取り方は難しく、たびたび整形疑惑が浮上。44歳のアンジェリーナ・ジョリーは、年相応?
教えてくれたのは・・・
海野由利子さん(美容・医療ジャーナリスト)
ファッション編集者から転身。「女性の美と健康」をテーマに、女性誌などで企画、執筆。美容医療についての取材歴は20年以上。