美腸は一日にしてならず! まずは自分の腸の状態を知り、食事や運動、生活習慣などを見直すことが大切。日々の生活のなかで気軽に取り入れられる心得を美腸のスペシャリスト・福原康子さんに伺った。
腸活で血液の質を上げて健康の底上げを!
「腸活というと、発酵食品など、体に入れるものばかり気にする人が多いですが、実は重要なのが善玉菌を弱らせるものを入れないこと。畑と一緒で、腸を育てたいなら、まずは土壌作りから。添加物や加工食品など腸内環境に良くないものはできるだけ避け、腸がキレイになったところで初めて善玉菌や、食物繊維など善玉菌のエサとなるものを入れることが大切です。“摂る”ことだけを意識しすぎず、まずは引き算から。腸活の効果を感じにくい人は、一度見直してみるといいかもしれません。
腸が健康になると血液の質が良くなり、細胞に良い血液が巡ることで体の機能が上がります。肌や髪がキレイになるのは、細胞が本来の力を発揮した結果。腸をととのえることは、眠らせてしまっている体の機能を目覚めさせることに繋がります。だからこそ、腸活にはさまざまな不調が改善される効果があるんですね。
さらに全身にキレイな血液を巡らせるには、自律神経のバランスと腸内環境、両方をととのえることが大切なので、適度な運動も必要。運動が苦手という人は、呼吸をととのえるだけでも効果的。そして腸もみでデトックス。食事と運動と腸もみ、3つの基本習慣のバランスをととのえて、元気な体を手に入れてください」(福原さん)
腸の状態がわかる!便チェック
便は健康のバロメーター。色や形で腸の状態がわかるので、毎日の便チェックを習慣に。朝食後にいきまず気持ち良く出て、残便感がなく、水に浮くのがベスト! 中央の3つを目指して!
まずは知っておきたい!美腸のための5ステップ
1. 腸に良くないものを入れない
添加物など腸内環境に良くないものを摂っていると、いくら良い菌を入れても効果が半減。善玉菌を弱らせるものを入れないことが大事。
2. 体の老廃物を出す
腸内に不要な老廃物が残っていると、必要な栄養も吸収できない。食物繊維や水分を摂って便としてしっかり出し腸内をクリーンに。
3. 善玉菌を多く含む発酵食品を食べる
腸内環境を良くする乳酸菌やビフィズス菌が入った発酵食品を積極的に摂って。年齢とともに腸内環境は悪化するので進んで菌活を。
4. 善玉菌を育てる食品を摂る
土壌作りができたら、次は育てるステップに。オリゴ糖や食物繊維など、善玉菌のエサになる育菌食品(プレバイオティクス)を意識して。
5. 腸の周りの筋肉を鍛える
腸に近い腸腰筋や横隔膜、骨盤底筋群などインナーマッスルを鍛えると、腸の位置を正しく保ち腸の働きが正常化。姿勢や呼吸も大事。
腸活の基本は朝!腸にいい朝習慣3
腸活の成功は、ほぼ朝の習慣にかかっている! そこで日々の生活のなかで意識すべき生活習慣のなかから、朝に行いたい習慣をピックアップ。まずはこの3つから始めてみて。
1. 朝起きたらコップ1杯の水
朝、起き抜けにコップ1杯の水を飲むと、ぜん動運動を促進し、腸が動き出す。温度は人肌くらいの温かさが吸収しやすくて◎。水分不足は便秘や老廃物が滞る原因にもなるので、日中もこまめに摂ることが大切。
2. 朝食をきちんと摂る
朝食を摂ることが腸への刺激となって排便を促すだけでなく、体内時計のリセットにも。何か口に入れることが重要なので、時間がない、面倒という人は、バナナ1本、ヨーグルトなど、簡単に摂れる一品でいいので始めてみて。
3. トイレに行って座る
寝ている間、腸は消化活動を行っているため、朝は排便の絶好のチャンス。毎日決まった時間にトイレに行く習慣を。座ることで腸が反応して便意を感じることもあるので、短くてもトイレに行く時間を確保することが大切。
福原康子(ふくはらやすこ)
一般社団法人日本美腸協会 認定講師・マネージャー、健康経営アドバイザー。航空会社勤務後、アロマテラピーの世界へ。体の不調が改善されたことをきっかけに腸活に目覚め、美腸のスペシャリストに。
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