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LIVING仕事

2023.11.08

痩せずにメリハリボディへ!美容家・小野砂織の「肉を動かす」極意

こちらの気持ちを緩めるような柔らかな笑顔で、その場の空気を和ませてしまう小野砂織さん。これまで多くの女性の“キレイ”を引き出してきた美容家だ。――“痩せなくていい。体重より見た目が大事”。食欲を我慢したり制限したりせず、視線を集めるポイントを作るボディメイク論を提唱する彼女の美学、そして仕事への想いとは。

小野砂織さん

コンプレックスが今の自分に導いてくれた

都内某所に佇むビルの中に、隠れ家のようなサロン「DIOSA(ディオッサ)」がある。ここは芸能人や名の知られたセレブリティがお忍びで訪れる、知る人ぞ知る予約の取れないエステティックサロンだ。ドアを開けると笑顔いっぱいで出迎えてくれたのは、小野砂織さん。小野さんは、モデル、女優として活躍後に芸能界を引退し、美容家へと転身した。現在は、エステティシャンを兼ねながらサロンの経営、さらには商品開発から携わる自身のビューティブランド「RIOSA(リオッサ)」も立ち上げ運営している。

サロン経営は21年目、プロダクツは17年目と長きにわたって美容と向き合い、ファンを増やしてきた。そもそもなぜ、芸能から一転、美容の世界へ飛び込んだのだろうか。

「とにかく私は太りやすいんです。水を飲むだけで太るんじゃないかっていうくらい(笑)。食べるのも飲むのも大好きで、我慢したくないんですよね。でも芸能活動をしていたころはそうもいかず…。モデルやタレント、芸能界はキレイでスタイルのいい人ばかり。自分もエステに通えば何とかなる!と思っていました。20代前半は、顔はここのエステ、おっぱいは別のエステ、ウエストは、ヒップは…と部位ごとに違うサロンに通っていました。その結果、あまりにもお金がかかってしまって…。私は生涯エステサロンに一体いくら注ぎ込むことになるのだろうかと思い、ならば自分がその技術を体得することはできないのか、エステティシャンにはどうやったらなれるのかーーと調べた始めたのがきっかけです」

調べるうちに、エステティシャンの養成スクールにたどり着き、門を叩く。そこで学びながら、ある真実に気付いたという。

「とにかくエステが大好きで、国内だけでなく、海外のサロンにも足を運んで施術を受け続けてきたので、私にはたくさんの実体験があったわけです。それもあって、養成スクールで学ぶうちに、次第に日本のスクールに物足りなさを感じるようになって。当時の日本では、基本のキしか教えてくれなかった。私が求めているのは、さらにその先なんだという気持ちと同時に、この基礎さえ身につければあとは自己流でいいのでは!と気付き、エステの奥深さにどんどんハマっていきました。『もっと踏み込んだ技術やトリートメントを直に学ぼう!』という欲が出て、海外に出てみようと思いました」

小野砂織インタビュー
フランスのスパ&ビューティスクールでは、最先端の知識を学んだ。

基礎を習得し、そこにオリジナリティを加えたい。自分ならではのエステティックを極めたくなった小野さんが向かった先は、フランス(パリ、ニース)、イタリア、アメリカ、中国(蘇州、香港)、韓国、タイ、バリ、ハワイなどのエステ、マッサージの先進国。それぞれの国の技術を実地で学び、ディプロマ(修了書)をもらうまで勉強した。

「オーソドックスなトリートメントからマシーン、サロンの空間作りなど、国によってそれぞれの特徴があります。自分で学びたい国やスクールを必死で調べて申し込み、日本での仕事のスケジュールを調整しては、短期留学を繰り返すような忙しい日々でした。今のように何でもネットで調べられる時代ではなかったし、言葉の壁にも苦労しました。実際の授業では、手の動きは理解しやすいけれど、細かなニュアンスまで汲み取るのは難しくて。通訳さんを手配して、聞き逃しがないようにと夢中でした。今振り返ると、とてもハードでしたね」

小野砂織インタビュー
韓国にて。研修を終えて先生から修了書を受け取る。

単身で海を渡り、異国の地へ。時には滞在期間が長期になることも。不安やつらさは感じなかったのだろうか。

「やはり、寂しさはありました。言葉がわからないから、授業が終わったあとに、食事や飲みに行くような友達がなかなかできなかった。でも、美容の勉強自体はまったく苦にならなかったです。だって、“好きなこと”をやっているんですから! 授業が始まる1時間前にはスクールへ行って、自主練習をしていました」

痩せなくていい。メリハリボディをゴールにする

美容好きが高じて、20代のうちに表参道にオープンしたのはフェイシャル専門サロンだった。しかし、海外で学ぶうちに、ボディの奥深さに目覚め、ボディケアにも力を入れるように。小野さんのサロンに通う顧客たちは、彼女の“コンセプト”に共感し、本気で“キレイ”を目指す気持ちに目覚めるようだ。

「自分なりの研究を重ねるうちに、独自のメソッドを確立できました。それは『痩せなくていい。お肉を動かしてメリハリのあるボディメイクをする』ということ。日本の女性って『痩せたい、ダイエットしなきゃ』と呪文のように唱えているんですが、単に5キロ痩せても思うような美しさは実現できないです。5キロ痩せを目指すのではなく、お肉を背中からバストへ、ウエストや太ももからヒップへと持ってくることさえできれば、メリハリのついた美しいボディになれるし、メリハリがつけば見た目の印象がまったく変わってくるんです」

小野砂織インタビュー
ブランドのイメージビジュアルには、自らがモデルに。美しい曲線を描くシルエット、これがまさに目指したい“メリハリ”。

体重計の数字に囚われ、あと何キロ痩せなければ…と自分に無理な食事制限や運動を科す、そんな経験は誰にでもあるはず。小野さんの手にかかれば、体重はそのままに“お肉を動かす”ことで理想のシルエットに近づけるーー。そんなこと可能なのかと耳を疑うが、彼女の体型や言動には知識と技術に裏付けされた説得力がある。

「ただマッサージをするだけではお肉は動きません。体には入口と出口があって、その流れが滞っているからお肉が溜まってしまう。だから流す方向とやり方と使うアイテムさえ間違わなければ、誰でも絶対にキレイに変わっていくことが可能です」

このメソッドにたどり着いたきっかけは、これもまた海外で勉強している最中だった。

「海外の、特にヨーロッパの人には、痩せている=キレイという概念はないんです。ダイエットをすると顔や体にシワが増えるから、って。フランスでは、足首のお肉をバストまで持っていけると説いている人もいるんですよ。さらに、補整下着やランジェリーを上手く使って、細く見せたい部分を細く見せるという技術に長けている。その考え方を日本でも広めていきたいと思いました」

ずっと現場主義。女性のキレイをサポートすることが幸せ

小野砂織さん

小野さんは自身がサロンに通い詰めていた体験から、癒やしの空間作り、癒やしの接客を心がけているという。その細やかで徹底したサービスが、訪れた人の心にフィットしてリピートに繋がり、何年も彼女のもとに通い続ける顧客になっていく。

「エステティシャンが5分ごとに入れ替わったり、人の出入りが激しかったり。そういうサロンだと私は癒やされなかったし、満足度も低かった。だから、このサロンではお迎えからお見送りまで、全部マンツーマンです。お客様と一対一で向き合い、責任を持って最後までお付き合いするのが私のポリシーです」

女優やアーティスト、著名人だけでなく――年齢や職業、体型もさまざまな人が集まるサロン。小野さんは「キレイになるお手伝いが仕事」だと話す。

「サロンにいらしてくれたお客様に、最終的に『どうなりたいか』を必ず伺っています。海外の映画女優でもいいし、こうなりたいというイメージを描いてもらい、『ではスタイルを近づけましょう』とお客様のキレイになりたい欲に火をつけます。サロンで過ごしていただく時間は、私がエステティシャンとしてお肉を動かして、精一杯のことをやらせていただきます。でもサロン以外の時間は、お客様自身も日々のホームケアを欠かさず、一緒に頑張らないと結果には繋がっていきづらい。そういう意味でも、自身の美に対する欲を持っていただくことが大事」

サロンに来た当初は、「どうせ、自分なんて…」とネガティブな気持ちを抱いている女性がすごく多いのだそう。

「心と体は直結しています。不思議なもので、心の悩みを解決しないと、お肉はうまく動いてくれないんですよね。だから、サロンにいらっしゃる時間以外も、連絡をいただいたらアドバイスを伝えたりと、サポートさせていだくことも」

小野砂織インタビュー
神奈川の七里ヶ浜に設けたウィークエンドハウスでも、サロンワークを開始。海の近くということもあり、リゾートを意識したインテリアに。小旅行気分で都内から訪れてくれる顧客が絶えない。

「十分キレイになったのにお客様がなかなか巣立ってくれないんですよ(笑)」と、ちょっと困ったように冗談めかし、でも嬉しそうに微笑む。その様子から、小野さんと顧客ひとりひとりとの信頼関係がうかがえる。ボディケアを超えた、まるでホームドクターのようなシームレスなケアに惚れ込み、熱心なファンが増えていくのも納得。そんな小野さんの一番の喜びは――。

「お客様がみるみるうちにキレイになっていく、その姿を見守れること。サロンに通っていただくと、生理のリズムが戻ったり、リラックスして良く眠れるようになったり、美しいボディを手に入れるだけでなく心身のサイクルが整うので、目に見えて元気になってくる。そうすると女性はどんどん輝きを増すので、そんな様子を間近で感じると本当にうれしいです。言ってしまえば、裸の付き合いじゃないですか。私がオープンに接することで心を開いてくれるお客様がいて、キレイになる過程を一番近くで支えることができる。これからもこの腕2本で、たくさんの女性たちを“キレイ”に導いていきたいなと思っています」

納得のいくものしか出さない。RIOSAブランドの本気

小野砂織インタビュー

より早く確実に理想のボディに近づくために「お客様には毎日のホームケアをお願いしていて、その際に使うアイテムが必要だなと思って」誕生させたのが「RIOSA(リオッサ)」のプロダクツ。計り知れないほどの時間と労力を費やして完成させた、小野さんの自信作だ。なかには何年もの間、試行錯誤を繰り返した末にようやく商品化に至ったアイテムもある。

「実はサロンをやりながら、縁があり美容関連の商社で数年ほど働いたことがあるんです。そこで、普通はなかなか勉強できないような経験させてもらって。成分についてはもちろん、化粧品作りの裏側も学ぶことができました。その経験もあって、ブランドを立ち上げるのならば、自分が高い金額を出してでも買いたくなる商品だけを作ろうと心に決めました。成分を厳選してこれでもかというほど入れているので、どれも自慢のアイテムです」

小野砂織インタビュー
通販番組の出演前、バックヤードにて放送の流れを確認する小野さん。

バスト用美容ジェルやマッサージクリームなどのボディケアから、お肌洗浄用ミトンなどのツール、ナイトブラや着圧ソックスなどのシェイプウェアなど、ボディケア・角質ケアを軸にした商品ラインアップだ。

スキンケアプロダクツの開発と生産は、アメリカにある信頼できるラボと提携。先端技術を有するラボの優秀なスタッフたちが、モノヅクリへの妥協せぬ真摯な姿勢で、小野さんの情熱に応えてくれる。成分の選定や配合、効果だけでなく、テクスチャーの肌馴染み、使用感、香りまで、繰り返し繰り返し吟味を重ね、「これなら大丈夫」と納得して世に出せるところまで仕上げる。

ひとつひとつのアイテムに“語りどころ”があるから「その良さを話し始めると止まらないほど」の愛情と自信にあふれている小野さん。自らテレビ出演して、プロダクツのPRをすることも大切な仕事のひとつになっているそう。

「ボディは日々の積み重ねで必ず変えることができる」ーーそう確信する小野さんの説得力あるトークで、プロダクツの魅力が拡散。サロンに通うことができない女性たちにも人気を博して、生産が追いつかないアイテムも出てきた。今では、ブランドのサイトだけでなく、主要なECサイトでも購入ができるほどに成長。日本中の女性たちの手元に届いている。

体験を軸に築き上げた独自の“美論”とプロダクツ。小野さんは現在も多忙を極める日々の合間を縫って、知識、技術、情報のアップデートのために各国のスパへ足を運んでいるという。飽くなき探究心と向上心、そのすべては「美容が好き」というシンプルな想いが土台になっている。持ち前のポジティブなキャラクターと確かなメソッドで、彼女はこれからも多くの女性を“美”に目覚めさせ、救っていくことだろう。

小野砂織さん

小野砂織(おのさおり)

1975年生まれ、宮城県出身。1997年に旭化成水着キャンペーンモデルとして、芸能界デビュー。モデル、タレント、女優として、女性誌、バラエティ番組、映画などで活躍後、美容家、サロン経営者に転身。ビューティブランド「RIOSA(リオッサ)」を立ち上げ、“使って楽しい、使い続けられる”商品の開発にこだわっている。

RIOSA
https://riosa-shop.net/
Instagram @riosa_body

サロンDIOSAへの問い合わせ
03-6455-6983(日曜日を除く/11:00~18:00)

※予約待ち状況のため、詳細は電話にて問い合わせを。施術中は電話対応できない場合があります。

PHOTO=阿萬泰弘(PEACE MONKEY)

HAIR & MAKE-UP=福寿瑠美(PEACE MONKEY)

TEXT=GINGER編集部

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