毎日オフィスに出勤、9時5時で勤務。そんな働き方が急激に過去のものになりつつあります。東京にいなくても、東京で働く。そのワーク&ライフスタイルを実践している女性たちにお話を伺いました。
FILE02:夢だったお店を副業として地元に開店!小山未紗さん(IT/28歳)
2020年10月、仙台市内に毛糸店「itoshigoto」をオープンさせた小山未紗さん。平日は都内のIT企業で、学校のIT問題を解決する部署の責任者としてリモート勤務。
「以前から編み物が趣味で、作品をイベントで販売していました。いつか地元仙台に毛糸店を開いてみたいなと思っていたんです。仙台には若い人主体の毛糸店が少ないので、自分が盛り上げてみたいなと」
気付けば店舗物件も決め、辞める覚悟で会社にその夢を伝えていたそう。
「だけど現在はリモートワークが主流ですし、仙台でも仕事は続けられると会社が言ってくれたんです」
平日は9時から15時まで店でITの仕事。そのあとは店舗で販売するオリジナルの毛糸を染めたり、店の充実のための作業を。
「土日はお店を開けていますから、休みは調整し計画的にとっています」
現在15時までの時短勤務なので給与は以前より減。お店のランニングコストもかかるけれど、物価が安いので収支は「東京にいたころより少し低いかトントン」。だけど「何より好きなことに時間を使えるのがうれしい」と笑顔。
「手に職があれば、将来たとえ海外に住んだとしても、言語や文化の壁を超えて働き続けられると思ったんです」
自由に生きていくための、大きな一歩をリモートワークが支えてくれている。
小山さんが感じる移住のメリット&デメリット
メリット…私の場合、編み物教室などを通して東京では会えなかった人たちと出会え、自分の夢のために多くの時間をさけることです。
デメリット…移住して副業を始めるととにかく忙しいので、人によってはどっちも中途半端になってしまうかもしれません。また最初は開店のためにお金もかかりました。
編むだけではなく、羊毛から糸を紡いで毛糸を作る作業も、すべて自分の手で。それも実は独学という小山さん。新しい働き方が広まることによって、好きなことをとことん極める人が、これからますます増えていきそうです!