「ファッションはもっと自由に!」そんなポリシーを抱くスタイリスト長澤さんがモード・コンサバなおしゃれをナビゲートする連載「スタイリスト長澤実香のモードの解釈」。今回は、新生フェラガモとして2シーズン目、1950年代のハリウッドスターのワードローブから着想を得たという刺激的なコレクションを、女優の恒松祐里さんを迎えてお届け。
毎日のユニフォームに加えたいウェアラブルな一着
デイリーなニット素材に、1950年代のクチュールからインスパイアされたコクーンシルエットをスリーブに採用。端正なデザインからエレガンスが薫る、特別な一着。
ウエストがシェイプされた美しいテーラリング
体の輪郭に沿ったテーラリングでスリムなシルエットに仕上がったウールコート。取り外しのできる白のフードがモダンなアクセントに。
トラディショナルを現代的にアップデート
シャープな印象のジャケットセットアップに、オーバーサイズのコートをON。マスキュリンなルックにおいて、フィット感のコントラストが生み出す女性らしさに注目したい。
こだわりと洗練が詰まった先鋭的デザインコート
ウエストをキュッと絞って着こなす、スタイリッシュなドレスコート。スリーブに施されたジッパーを開くと鮮烈なレッドカラーが煌めくモダンデザイン。
「創業者サルヴァトーレ・フェラガモ氏と深い繋がりがある、ハリウッドスターのワードローブからインスパイアされたコレクション。クラシックを軸に、スポーティでフェティッシュ、エレガントでマニッシュ、近未来的でトラディショナルという多彩な要素のコントラストを魅せてくれました。フォルムや素材、色使いなども絶妙なバランスのクリエイションが新鮮です」(長澤さん)
恒松祐里(つねまつゆり)
1998年10月9日生まれ、東京都出身。2005年、子役としてデビュー。映画『凪待ち』で、おおさかシネマフェスティバル2020新人女優賞を受賞。主な出演作にドラマ「真田丸」「おかえりモネ」(ともにNHK)、「ザ・トラベルナース」(テレビ朝日系)、「リバーサルオーケストラ」(日本テレビ系)、「全裸監督」シーズン2、「今際の国のアリス」シーズン2、「御手洗家、炎上する」(すべてNetflixオリジナル)、舞台『ザ・ウェルキン』『パラサイト』など。『きさらぎ駅』で映画初主演。映画『Gメン』ではヒロインを務めた。
長澤実香(ながさわみか)
1974年生まれ、北海道出身。雑誌・広告のスタイリングのほか、ベビー服ブランド「Hijiki.」も手がける。モノの背景に宿るストーリーや、まとう女性像からスタイルを提案。モデルや女優からの支持も厚い。