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LIVING

2022.04.09

ピンクはかつて「男の子の色」だった?【わたしを着替える】

ワードローブを更新するように、価値観のアップデートも始めませんか? スタイリスト 小泉茜さんによる連載エッセイ「わたしを着替える」スタートです!

GIUGIU

Vol.1 GIUGIUのピンクトップスはジェンダーフリーの夢を見るか?

ファッション界はY2K(=2000年代)ブーム真っ只中。今年35歳になる、2000年代には大人だった私も例に漏れず、クロップド丈のトップスやレタードネックレスなどギャルみのあるアイテムを買い漁っている。

早く一枚で着たいとウズウズしているアイテムが、GIUGIUのシュガーピンクカラーのリブカットソー。

カットソーにしては法外な価格ながらも絶妙すぎる色とシルエット。
この首元の編み方が少しでも違うとコンサバすぎちゃうんだよな〜と言い訳するように購入した。
普段はイエベ、ブルベなどのパーソナルカラーをまったく気にしない私でも、わかっている。このパリス・ヒルトンを彷彿とさせるシュガーピンクは、黄み強めの肌には似合わない。
でもそんなの関係ない! ファッションとは私たちができる擬態だ。纏うことで、なりたい気分を選択できるのだ。

ところで、ピンクという色が、時代や地域によっては男性の色だったことを知っているだろうか?
18、19世紀ごろには、人々は男女の区別なく、ピンクを着用していたという。
20世紀初頭のヨーロッパでは、男の子にピンク、女の子に淡いブルーの服を着せる地域があった。
ピンクやレッド=女性、ブルーやブラック=男性という共通認識ができたのは、第二次世界大戦以降のことと言われているのだ。
現在では子供服からトイレの標識にいたるまで、さまざまなものがジェンダーで色分けされている。

先日、タクシーに乗っていたら、年配の運転手が脈絡も無くこう言った。

「最近の若い人たちは髪の毛をいろんな色に染めるでしょう? 男の子なのにピンクだとか、女の子なのにグリーンだとか…異様ですよね?」

急に話し出すあたり、相当気にかかっていたようだ。

「いや、おじいさん、あのね、それはジェンダーバイアスと言って、男だからこうすべき、女だからこうすべきとかやめようって流れに今はなっててね…」

などと意見したいところだが、短い時間で一から説明するのは難しい。仕方なく「なるほど〜」とだけ返した(以前ならば「確かに〜」と相手の期待に応える返答をしたかもしれないが、最近は、広まってほしくない思想に適当に同意することはやめるという特訓中なのだ)。

男の子が髪をピンクに染めようと、ピンクのランドセルを選ぼうと、誰に迷惑がかかるというのだろう。

男がブルーやブラックを好み、女がピンクやレッドを好むのは本能だ、という意見もあるかもしれないが、本当にそうだろうか。
生まれたときから“女の子だから”ピンクの肌着を着せられ、ピンク色のシーツに寝かされ、赤いランドセルを買い与えられる。そうした環境で育まれる感性を、本能と言い切ってしまうのは少々乱暴ではないだろうか。

個性の塊である子供たちのまっさらなキャンバスを、凝り固まった私たち大人が汚すことがないように、友人の出産祝いにはピンクでもブルーでもないものをプレゼントするようにしている。
私の小さなアクションだ。

ちなみに、このいかにも弱々しく甘いシュガーピンクのトップスには、聖飢魔IIのデーモン閣下も二度見するエナメルのパンツを合わせたいと思っている。

小泉茜(こいずみあかね)
1987年生まれ。スタイリストとして、女性誌をはじめとするメディアや広告を舞台に幅広く活躍。2020年、結婚での改姓を機に社会での性役割やメディアによる影響に向き合うようになる。2021年、ルッキズムやボディポジティブ、ジェンダーについて発信を始める。https://www.akanekoizumi.com/ Instagram @akane_koizumi_

TEXT=小泉茜

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