世界のトレンドをリードしてきたラグジュアリーブランドは日々進化しています。変わらず素敵なブランドの、変化する舞台裏を取材。今回は、洗練された美しさと環境への配慮を見事に共存させているサンローランをフィーチャー。
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タンニンレザーのインナーポーチが付いた大容量のバケットバッグ。バッグ(H29×W22×D29cm)¥170,500/サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ(サンローラン クライアントサービス)
環境負荷が少ない“タンニンレザー”という選択
サンローランの新作バッグ、リヴ・ゴーシュで使用されているレザーは、なめしに植物の樹皮や葉などから抽出した植物タンニンを使用。柔らかな風合いが実現するだけでなく、化学物質を使用する一般的なクロムなめしなどに比べ、環境への負荷が少なく地球に優しい配慮がされている。人体にも悪影響がないため、コストは高くなるが、エコフレンドリーな素材にこだわるブランドがこぞって使用するもののひとつだ。
また、使用されなかったレザー同士を組み合わせ、新たなレザーとしてバッグやウェアに活用。無駄を最小限に抑え、廃棄を減らす取り組みを行っている。
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極上のなめらかさが特徴。バッグ(H14×W15×D4.5cm)¥159,500/サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ(サンローラン クライアントサービス)
商品だけじゃない!洗練されたブティックも実は…
サンローランがこだわるのは商品だけではない。それらを提供する環境にも徹底的にこだわっている。
2017年にオープンしたGINZA SIXのサンローランは、LEEDプラチナ認証を獲得。これは省エネ照明を使用し、水の消費を最小限に抑え、エネルギーの最適化をした持続可能なソリューションに対し、米国グリーンビルディング協会から与えられる栄誉ある賞。いわゆる“地球に優しい建物”として認められた証拠だ。これは、なんとラグジュアリーブランドでは初のこと。
美しいデザインとサステナビリティの両立。国内最大級のブティックで、ぜひとも体感してみたい。