日頃、最先端のファッションに触れている業界人は、プライベートでどれだけおしゃれにお金を費やし、何に投資してきたのか。スタイリスト角田かおるさんの内訳は…?
年に2回の散財でファッション熱を発散
「スタイリストのなかでは比較的、堅実なほうだと思います」と自己分析する角田さん。それもそのはず、日々服と向き合う仕事ながら、毎月コンスタントなお買い物はせず、セールにも興味なし。この夏も新しい服はほとんど買わなかったという。
「服はベーシックなものしか着ないので、毎シーズン買い替える必要がないんです。仕事柄、動きが多くて擦れたりもするので、薄着の夏は特に高い服は買わないですね」
それでもファッション費がかさんでいるのは、春と秋の“大物買い”が要因。
「物欲が湧いてくるのは、季節の変わり目くらいで。布モノよりは、靴やバッグなどの小物が中心ですね。30代になってからはジュエリーや時計への熱も高まってきて。普段お買い物しない分、数十万のバッグを大人買いしちゃうことも。そう考えると…全然堅実じゃなかったですね(笑)」
そんな角田さんが唯一、服のなかで投資するのがデニム。
「デニムってジュエリー同様、手放す必要がないもの。着なくなっても、またすぐ気分が返ってくると思えるんです」
生活費を除く出費割合
- ファッション…80%
- 器…10%
- 食(お取り寄せ)…8%
- 美容…2%
無趣味であるがゆえ、結果的にお給料の大部分はファッションへ。唯一のお金のかけどころだった「食」も、ステイホーム情勢でお取り寄せにシフト。出費額全体は自然と控えめに。
角田さんの“かけどころ”
MASTERPIECE
一生モノのバッグや、ハンサムスタイルに欠かせない名品靴たちは、気に入れば投資を惜しまない。特に新作が出る春と秋は、服以上に吟味する傾向に。靴はヒールやパンプスよりも、ローファーをはじめとするマニッシュなノーヒールが、角田さんの定番。
JEWELRY&WATCHES
年齢を重ねるほど熱が高まっていく、正統派な時計&ジュエリー愛。どんなにスマートウォッチが流行ろうともお構いなし。今後も少しずつ集めていく予定だとか。
BASIC
ベーシック好きはトレンドに左右されないため、無駄な更新は不要。「20代のころは服もいっぱい買っていましたが、衣服ロスの観点からも大量の買い替えは良くないなと」。上質な服を何年も大切に着ていくのが理想だといいます。
INSPIRATION
美しいものを見るだけでなく、画角や服の見え方など、眺めるだけでも勉強になるスタイルブック。ジュエリー本もチェックしているそう。
年間換算すれば、堅実とはとうてい無縁なファッション熱。“残るものに投資する”のが、角田さんのおしゃれルールのようです。