常識や固定観念を超えた先に、自分たちらしい幸せを見つけた人たちをフィーチャー! 今回は同性パートナーと家族になった写真家のレスリー・キーさんにお話を伺いました。
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2020年11月、東京アメリカンクラブで結婚披露宴を開催。桂由美さんデザインの着物は、ふたりのために作られた特別なアイテム。
File 01:レスリー・キーさん&ジョシュア・オグさん
「僕のひと目惚れから(笑)交際を始めて。愛の偉大さを教えてくれた彼とこの先も一緒にいたいと思いました」と、ジョシュアさんとのなれそめを話してくれたレスリー・キーさん。
2019年5月にプロポーズした当初はアメリカでの入籍を考えていたそうですが、コロナ禍により2020年9月、日本の同性パートナーシップ証明書を取得することに。
「法的な保証などまだ足りない部分もありますが、証明書によって僕たちがパートナーとして認めてもらえたと実感しより絆も深まりましたし、それが安心感に繋がっていると思います」
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渋谷区長の長谷部健さんと。「最近は手続きの方法もわかりやすくスピーディになっていますし、僕たちをきっかけに日本でもパートナーシップ宣誓制度がもっと広まればいいなと思っています」
ジョシュアさんと出会って世界が広がっていったというレスリーさん。
「ふたりで児童養護施設を訪れたとき、はじめは男性同士のカップルである僕たちの姿を見て驚いていた子供たちも、だんだんと笑顔になっていって。小さいころに“世の中にはさまざまな愛のカタチがある”ということを知ってもらえて良かったと思いましたし、僕たちふたりなら特別なことをしなくたって、愛のパワーを伝えられるんだという自信にもなりました」
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結婚披露宴では、ふたりのために作られたヨウジヤマモトの特別なタキシードも着用。
ライフワークにしている「OUT IN JAPAN」をはじめ、レスリーさんはセクシャルマイノリティの人たちの背中を押すアクションを続けています。
「ジョシュアと日々過ごすなかで、“LOVE WINS=愛は勝つ”ということを実感しています。多様性を認め合えば、私たちは生きる意味をもっと強く、深く理解できるようになると思う。そんなみんなの愛がエネルギーになって、それが環境を変える大きな力になっていくので、日本で同性婚が認められるのも、そう遠い未来ではないはず!」
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レスリーさんとジョシュアさんのカップルアカウントには、みんなを勇気づけ、幸せな気持ちにさせてくれる投稿がたくさん。
レスリー・キー(れすりー・きー)
1971年生まれ、シンガポール出身。フォトグラファーとしてアート、ファッション、広告の撮影、映像監督などを中心に世界各国で活動。2016年よりNHKとともに、日本中の人々が夢や目標を共有し、よりよい未来を目指す、2020年のオリンピック・パラリンピックの東京大会の応援をテーマとした「→2020 レスリー・キーがつなぐポートレートメッセージ」をスタート。オフィシャル写真の1500名以上のポートレート撮影とプロモーション映像を監督している。