MEMBER

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターに登録する

MAGAZINE

表紙
1月号 Now on sale
SEXYの新解釈

最新号を見る

定期購読はこちら

  • LINE
  • Instagram
  • YouTube
  • TikTok

LIVING大人の常識

2021.07.11

コロナ禍でますます求められる「ヘルスリテラシー」世界の中でも低い日本

女性医療ジャーナリストの増田美加さんによる連載。人生の基礎になる“健やかな体”を手に入れるための最新知識をお届けします。

ヘルスリテラシー

(c)create jobs 51/Shutterstock.com

正しい健康情報を選び、自分の健康を向上させる能力

新型コロナの感染対策を継続するなか、医療の現場をひっ迫させないためにも、玉石混交の溢れる情報から信頼できるものを取捨選択する力が求められています。

ヘルスリテラシーとは、正しい健康情報を選び取り、意思決定をし、自らの健康を維持、向上させる能力のこと。まさに“健康力”です。もし、がんなどの命にかかわる病気にかかったとき、「自分は怪しい医療にひっかからない」と断言できるでしょうか? 教育レベルや収入が高い人ほど、怪しいがん治療にだまされやすいという研究もあります。

ヘルスリテラシーが必要なのは、新型コロナのこの状況ではなおさらです。「新型コロナワクチンで不妊になる」「BCGの予防接種が新型コロナ予防にもなる」「抗生物質が新型コロナに効く」などというデマに振り回されないようにしたいものです。デマに振り回されると気づかないうちに大切な医療資源を無駄に使い、それがまた医療現場のひっ迫の要因となり、私たちのデメリットにつながります。

抗生物質を正しく理解している人が少ない日本

薬

(c)solarseven/Shutterstock.com

残念ながら日本人のヘルスリテラシーは、海外と比べ“低い”という調査結果が出ています(下記のグラフ参照)。

「抗生物質が新型コロナに効く」というデマが日本で拡散されたのも、日本人は抗生物質の理解が低く、正しく理解しているのはわずか23%というところに起因しているのかもしれません。

一方、スウェーデンは74%、フランス53%、英国49%で、先進国ではおよそ半数の人が抗生物質を正しく理解しています(国立国際医療研究センター2019年調査)。

抗生物質は、細菌には作用しますが、ウイルスには効きません。風邪の大半やインフルエンザは、ウイルスが原因です。抗生物質は効きませんが、日本では、「風邪に効く」と思っている人が半数近くいます。自分の健康を守るためにも、ヘルスリテラシーは重要なのです。

国別平均で日本人のヘルスリテラシーは最下位!

グラフ

『健康を決める力』中山和弘(聖路加国際大学 看護情報学)2016年より

ヨーロッパだけでなく、同じアジアの台湾、マレーシア、カザフスタン、インドネシア、ミャンマー、ベトナムより日本はヘルスリテラシーが低いという結果です。

このグラフにあげたヘルスリテラシーは、ヘルスリテラシーの包括的な尺度として代表的な「ヨーロッパヘルスリテラシー調査質問紙(HLS-EU-Q47)」で測定しています。ヘルスリテラシー情報に関する4能力(入手、理解、評価、活用)を3領域(ヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーション)にわたって聞く、合計47問からなっています。

質問の例は「気になる病気の治療に関する情報を見つけるのは?」に対し「とても簡単」「やや簡単」「やや難しい」「とても難しい」で回答し、点数化します(満点50点)。得点は「とても簡単」が高くなり、「とても難しい」が多いと低くなります。調査人数は、EU8か国で8102人。アジア各国も独自で調査したものを採用しています。

日本も独自に20~69歳の男女を対象に、国勢調査の地域別性年齢階級別構成割合を基に人数を割付けた250万人へのWEB調査で有効回答数1054名のものを採用しています。得点は50点満点で、欧州8ヵ国の調査の平均点は34点、日本で行った調査の平均点は25点でした。

医療相談

(c) ldutko/Shutterstock.com

日本人のヘルスリテラシーが低い理由は?

日本人のヘルスリテラシーが低いのは、私たちの努力不足とは一概に言えないと思っています。その背景には、日本の学校教育で、健康のことを学ぶ環境に恵まれていないこともあります。日本は世界のなかで、学校での健康教育が遅れている国なのです。

また、日本とヨーロッパとの比較で最も差が大きかったのは「病気になったとき、専門家(医師、薬剤師、心理士など)に相談できるところを見つけるのは?」で、日本では6割が難しいと回答していますが、EUでは難しいと答えた人が1割しかいませんでした。

そこには、日本の家庭医=プライマリ・ケア医(身近にあって何でも相談できるケア)が少ないという現状もあります。日本プライマリ・ケア連合会が認定するプライマリ・ケア認定医は現在約900名(※)しかいないのです。

※日本プライマリ・ケア連合学会 学会についてよくある質問 (primary-care.or.jp)より

どうすればヘルスリテラシーを高められる?

ヘルスリテラシーを高める対策としては、正確な内容が掲載されているサイトなどの情報を利用することが大事です。健康情報なら厚生労働省のサイトに一般向けに、かなりの情報が掲載されています。

しかし、もっと一般の人にわかりやすく、アクセスしやすい正しい健康情報が豊富に見られるサイトが充実しなくてはならないと思います。わかりやすく信頼できる総合的なサイトが、不足しているという問題も大きいのです。

日本人はまだまだテレビ、新聞を信頼する人が大多数ですが、欧米先進国では全く逆です。これらは、信頼できないとする人のほうが上回ります。そして、テレビや新聞以上に、TwitterなどのSNSでは情報を取捨選択する力が問われます。

この日本で、デマ情報に惑わされずに生きるために、私たちが覚えておかないといけなのは、手に取りやすくわかりやすい情報提供には一定のリスクがあるということです。「人の脳はだまされやすい」ということを常に意識して、一度立ち止まって「本当にそうなのか?」と考え、自分で正しい情報にたどり着くスキルを磨くこと。それがこれからの日本で、自分を守ることにつながるのだと思います。

増田美加の記事をもっと読む。

TEXT=増田美加(女性医療ジャーナリスト)

PICK UP

MAGAZINE

表紙

1月号 Now on sale

SEXYの新解釈

最新号を見る

定期購読はこちら

1月号 Now on sale

SEXYの新解釈

11月22日(月)全国発売のGINGER2022年1月号通常号は、田中みな実がシースルーのボディースーツを着用して登場。また、Special Editionの表紙には、11月にデビュー10周年を迎えたSexy Zoneが初登場!

最新号を購入する

電子版も発売中!

定期購読はこちら

MEMBER

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターに登録する

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターに登録する