週末の過ごし方で、来週の気分はきっと変わる。だからこそ、観る映画にはちょっとこだわりたい。気分転換にも、インスピレーションにもなる一本をピックアップ。今回は、11月6日(金)公開の映画『4アウト ─もう一度、プレイボール─』をお届け!
「人生は、3アウトでは終わらない」

映画『4アウト −もう一度、プレイボール−』の主人公は、社会人野球を戦力外となり、夢の続きを見失ってしまった男。相葉雅紀さんが演じる矢上雄一は、野球しか知らずに生きてきた人物。突然その道を絶たれた彼は、再就職先の障害者スポーツセンターで身体障害者野球チームの監督を務めることになる。当初は戸惑いも抱えていた雄一だったが、選手たちと向き合ううちに、自分自身も少しずつ変わっていく。
本作を観ていて印象的なのは、「頑張れ」という言葉を押し付けないところ。登場する選手たちは確かに障がいを抱えている。けれど映画がフォーカスしているのは障がいそのものではなく、夢を諦めきれない気持ちや、思うようにいかない現実、そしてもう一度挑戦したいという想い。
社会に出ると、一度つまずいただけで終わったような気持ちになることがある。進みたかった道を諦めたり、自分には向いていなかったのだと納得しようとしたり。けれど、本作が描くのは「終わり」ではなく「その先」なのだ。

タイトルにある“4アウト”も象徴的。野球は本来3アウトで終わる。でも人生には、もう一度打席に立てる瞬間がある。誰かに背中を押され、自分自身を信じ直し、新しいプレイボールを迎えることができる。
この作品は、野球を知らなくても楽しめる。むしろ、何かを諦めた経験がある人ほど刺さるかもしれない。試合の勝敗よりも心に残るのは、グラウンドに立つ人々の表情であり、その過程。
人生は思い通りにならないことの連続だけれど、終わったと思った場所から始まる物語もある。『4アウト −もう一度、プレイボール−』の身体障害者野球チームの姿は、そんな希望をまっすぐに届けてくれる。
【11月6日より全国公開中】映画『4アウト ─もう一度、プレイボール─』

主演/相葉雅紀
黒島結菜/松本利夫 福松凜 日向亘 花瀬琴音/古村比呂 前田亜季
DAIKI 寺田ユースケ 丸山聡 水越大暉 山口周太 吉田葵 塩島心海 小川颯介 川西努
斉藤由貴 佐々木蔵之介
原作・脚本/平山讓「4アウト-ある障害者野球チームの挑戦」(中央公論新社刊)
監督・脚本/稲垣壮洋
4out-movie.com

