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LIVING趣味

2022.09.03

爆笑しながら学べる!アルテイシア著『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』

私たちをエンパワーしてくれる本を、ライターの雪代すみれさんがナビゲート。

フェミニズムに出会って長生きしたくなった。

『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』アルテイシア 著/幻冬舎

笑いがとまらなくなるフェミニズムの本

「フェミニズム」という言葉に、どんなイメージを持っているだろうか。「なんか怖い」「意識高い」「難しそう」そんなふうに思っている人も少なくないのではないか。

そのイメージを覆してくれるのが『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』(アルテイシア 著/幻冬舎)である。

本書は著者のユーモアが散りばめられており「笑いが止まらないフェミニズム本」なのだ。

私が何度読んでも笑ってしまうのが「フェミのさしすせそ」である。「さしすせそ」とは「さすが/知らなかった/すごい/センスある/そうなんだ」という女性向けのモテテクニックとして広がった話術であるが、アルテイシア氏が提唱する「フェミさしすせそ」は

「さすが~! ジェンダーギャップ指数121位のヘルジャパン」(p.167)

(※掲載当時は153ヵ国中121位。2022年版は146ヵ国中116位であった)

などセクハラやジェンダーハラスメントをされた際に自分の身を守るためのものである。本書を手に取り、あなたのお守りにしてほしい。

“勉強”ではなくエンタメ。楽しく知識をインストール

日々の生活に追われており「新しい情報をインプットするのはしんどい」という人も多いだろう。アルテイシア氏は

ジェンダーやフェミニズムについて学びたい人には、わかりやすく伝えたい(p.306)

本気で反省して変わろうとする人は、応援したいなと思う。なぜなら自分も過去にさんざんやらかしてきたから。それに「ジェンダーやフェミニズムって難しそう」「ややこしそうだし近寄らないでおこう」と思われると、理解が広がらないから(p.305)

と示している。本書は“勉強”ではなく、エンタメの側面を持っているので、笑ってスッキリできるうえにフェミニズムをインストールできるという一石二鳥な本である。

本書の内容としては、痴漢やセクハラを含む性暴力/女性の加齢に対する呪い/ラッキースケベ/広告や芸能人の炎上/男らしさの呪い/母娘問題などをテーマに、日常にあるモヤモヤする出来事をフェミニズムの視点で分析・言及している。

専門的な知識の前に「まずはフェミニズムの考え方や視点をインストールしたい」という人におすすめである。

聞き慣れてしまったセクハラ発言、男女入れ替えてみると…

本記事では容姿に言及するセクハラについて取り上げたい。

「おっぱい大きいね」「イイ身体してるね」「顔は微妙だけど体はエロい」など、自分の体に勝手に「エロ」の記号をつけられたり、職場で男性たちが女性の体をジャッジしているのを聞いたりし「自分を『人間』ではなく『穴』として見ている男性もいるのだ」と、自尊心を削られた経験がある。

アルテイシア氏も20年ぶりの同期会にて、男子から同様のセクハラ発言をされたことを綴っている。

何より恐ろしいのが、彼らは普通のいい人なのだ(p.67)

と書かれているように、私が今まで遭遇したセクハラ発言をする人たちも、真面目に仕事をしていたり、既婚者で子どもがいる「良いパパ」だったりと、多くはセクハラをする以外は“普通”の人であった。

これらの発言の異常性について、アルテイシア氏は下記のようにたとえている。

20年ぶりに再会して「相変わらずチンポ大きいねー!」と言う女子はいないだろう。チンポは目視できないけど「エロい体してるね~、私全然イケるわ(笑)」とからかう女子もいないだろう。そんなことしたら周りはドン引きして、ヤバい女認定されるだろう(p.68)

読みながら「そうだ! そうだ!」と膝パーカッションした。(※膝パーカッション:共感して膝を叩くイメージ)

また、セクハラ言動を注意すると「褒めてるのになぜ?」といった反応をされることも珍しくない。この点、アルテイシア氏は下記のように指摘する。

公の場で女の体をエロいもの=性的対象物として扱っていい、それが「普通」。女の体について男があれこれ品評する、それが「普通」。女は男にヤれる女認定されると喜ぶ、それが「普通」。そんな価値観が普通の日常の中に溢れていて、それが異常なことだと気づけない(p.68)

ネットでは「女の体に勝手に『エロ』の記号をつけるな」という声に対し「ババアの嫉妬w」などと揶揄(やゆ)してくる人もいるが「過去に嫌な思いをしたので、若い世代に同じ思いをさせたくない」という理由で声をあげている人が多数であろう。

私自身はセクハラ(性暴力)被害が原因で仕事をやめるなど「若い女」の記号で嫌な思いをすることが多々あり、むしろ30代になってからのほうが生きやすくなった。この点、下記の部分に対して膝パーカッションが止まらなかったので紹介したい。

若い頃は若い女だからとナメられて、失礼な発言やセクハラをされまくったし、若い女だからってチヤホヤされやがって、と勝手に妬まれたりもした。そんな「若い女」の記号が外れたことで「人間」として生きられるようになった(p.122)

『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』
(アルテイシア 著/幻冬舎)
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TEXT=雪代すみれ

PHOTO=植一浩

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