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LIVING

2023.11.10

その食べ方ではもったいない?野菜を摂るときは栄養吸収率も意識して!

ご存じの通り、野菜には様々な栄養素が含まれている。だから「野菜を摂ること」を心がけている人は多いのだけれど……ただ食べて満足していない? 野菜を食べるときは栄養吸収率にも注目を!

生野菜サラダ×ノンオレ。実は残念な食べ方のひとつ?!

厚生労働省『健康日本21』で推奨される、1日に必要な野菜類の摂取量は約350g。でも多くの人が目標値をなかなか満たせないというのはよく知られていること。そのため生野菜サラダなどを一品に加えて、「野菜を摂ること」を意識している人は多いはず……。

一方で量をしっかり食べても、野菜の栄養素をきちんと摂れているかは微妙だそう。生野菜サラダを食べるときに、何となくカロリーを気にして、ノンオイルドレッシングを選んでいないだろうか? 実は生野菜サラダ×ノンオレは野菜の栄養をしっかり摂るという考え方からすると、残念な食べ方のひとつなのだとか。野菜にはビタミンやミネラルが多く含まれているが、生野菜ではその栄養素を無駄に?! また生野菜の栄養素をもっと摂取したいなら、ノンオイルではなく、オイル入りのドレッシングやマヨネーズを選んだほうがいい?! どうして? その理由を調べてみた。

知っている?野菜の栄養吸収率

食事は美味しく食べられたら、それで満足。足りない栄養素はサプリメントで補えばいいというスタンスの人もいるかもしれない。でも食事を摂る際は、損しない食べ方をしないと!

例えば野菜の栄養吸収率。野菜の種類によっては、冷蔵庫保管で栄養価が下がってしまうものも。またニンジンなどに含まれるβカロテン(カロテノイドの一種)は生で食べると、その栄養吸収率はたった10%程度に。ほうれん草はお湯でゆでると、ビタミンCなどがゆで水に溶けて減ってしまうというのは聞いたことがあるだろう。
私たちは毎日の食事で、野菜の栄養素をみすみす逃している可能性大!

野菜の栄養素を効率よく摂取する方法は?

ビタミンやミネラルなど、野菜の栄養成分は、細胞の中に存在している。そして細胞は細胞壁に囲まれていて、細胞同士はペクチンによって結合している。細胞壁もペクチンも食物繊維でできているが、その食物繊維は私たちが持つ消化酵素では分解しきれないのだ。だから野菜の栄養素を吸収するには、まず細胞壁を壊す必要がある。そうすることで野菜の栄養成分が外に流れ出て、腸で吸収されやすくなるのだ。

野菜の組織グラフ

食事するとき、よく噛むのはそういう意味でも大事なことなのだろう。それから野菜の細胞壁を壊し、栄養成分の吸収を高める調理法も知っておこう。
野菜の細胞壁はどの調理法でいちばん壊れるのか? カロテノイドの一種、ニンジンのβカロテンの溶出率グラフを参考にして。
ニンジンのβカロテンの溶出率グラフ
●絞る…野菜の細胞壁をもっとも効果的に壊す調理法。ニンジンの栄養素をもれなく摂る場合は、ジュースにするのが正解?!

●カットする…みじん切りやフードプロセッサーで細かく砕くなど、野菜を細かくカットすればするほど、栄養吸収率はアップする。

●加熱する(湯せんと電子レンジ)…ゆでる、蒸すなど加熱処理すると野菜の細胞壁が壊れる。そのため生野菜で食べるよりも加熱処理した野菜のほうが、栄養価が上に。また加熱するとカサが減るので、量とともに多くの栄養成分を摂取することができるというメリットも。

その他にも……
●冷凍する…冷凍すると、野菜の細胞内の水の体積が約10%アップし、細胞壁が破壊される。

野菜で摂取できる栄養素、ビタミンA不足が深刻


調理法によって、野菜の栄養吸収率が変わることは理解できたけど、さらにもうひと工夫を必要とする成分がある! 

野菜の栄養素のなかでもメジャーな成分が、ニンジンなどに含まれるカロテノイド。βカロテンやリコピン、ルテインなど種類はいろいろあるが、その効果といえばーー抗酸化作用! 紫外線を浴びたり、ストレスを受けると体内で活性酸素が発生し、肌のダメージに加え、細胞機能の低下にも繋がってしまうので、普段の食事面からもしっかり抗酸化にアプローチしておきたい。

そもそもβカロテンは体内に入るとビタミンAに変換され、免疫機能などをサポートする成分だが、日本人はこのビタミンAの摂取が極端に少ないことがわかっている(国民健康・栄養調査/令和元年)。厚生労働省が推奨する健康維持のための量を100とすると、30代女性のビタミンAの平均摂取率は約48%で半分にも達していないという報告も。

βカロテンをより吸収するには?ヨーグルトで新習慣!


ビタミンは水溶性と脂溶性の2種類がある。水溶性成分は腸にダイレクトに届くものの、ニンジンなどに含まれるβカロテンのような様々なカロテノイドは、脂溶性のためもともと腸で吸収されにくいという特徴を持つ。

またカロテノイドは脂質に溶け込んだ状態で腸→リンパ管→血液へと運搬されるが、小腸の細胞はムチン層という水の層で覆われているため、脂溶性のカロテノイドは水にはじかれてしまいがち。脂質と一緒でなければ、腸で吸収されずにそのまま流れてしまうのだ。

つまり、ニンジンなどのβカロテンから変換されるビタミンAを増やしたいなら、油脂と一緒に摂ることがマスト。βカロテンの吸収率は油脂と摂ると約2.6倍にもなるそう。ニンジンの場合、ジュースにするならオリーブオイルを加えるとより吸収率がアップ。

さらにはヨーグルトなどと一緒に摂るのも◎。先日、日本野菜ソムリエ協会が発表した調査(*)によると、「野菜に含まれる栄養成分の吸収率を良くするヨーグルトを野菜とともに摂取する」という回答もあり、野菜×ヨーグルトの組み合わせは、栄養を「無駄」にしない「トクする」新習慣として認知が広まっている。しかも油が同量でも、乳化など形状によってβカロテンの吸収率は異なり、ヨーグルトなどの乳脂肪分は細かいため、より吸収力が向上するそう。また最新のニュースによると、EPS(菌体外多糖)という成分を含んだヨーグルトと野菜を同時に摂取すると、野菜のカロテノイドの吸収率が積極的に高まるといわれている。

天ぷらとスイカは食べ合わせNGでよく知られているけれど、逆にヨーグルトなど、野菜と一緒に食べるといいものがあるなら知っておきたい。野菜を何気なく食べるのはもったいない! 野菜の栄養吸収率を知っておけば、野菜をもっと好きになれそう。

*調査概要
調査対象:日本野菜ソムリエ協会認定野菜ソムリエ資格者117人
全国の一般生活者 20~60代 年代別 ・男女別 各100人 計 1,117人
調査目的:野菜の摂取と栄養素に対する理解調査
調査方法:インターネット調査システムによるアンケート回答
調査期間:令和5年8月7日~令和5年8月14日
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参考資料『野菜の栄養“損しない”コツ』

TEXT=荒木奈々

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