心が弱っているときは、この本を手に取って~多部未華子の読書案内

小説から漫画までジャンルを問わず、本好きとして知られる女優の多部未華子さん。アラサーの彼女が、同世代女子からの本選びの相談や質問に応えて、オススメ本を紹介します。  

Q. アラサー女子からのリクエスト 

今必要な“ステイポジティブ”になれる本を読みたいです!

長らく続くコロナウイルスの脅威に怯える生活・・・先の見えない日々に嫌気がさしてきました。以前はストレス発散といえば、職場の同期や友人と呑むことでした。でも、最近は気軽に誘えず、1人で過ごす時間が増えて、ネガティブになりやすいです。気分転換になる一冊を教えてください。

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人は、たとえ誰かに傷つけられても、
そっと誰かに、何かに、救われる

「会ったこともない人の言葉で自分の人生を左右されたくない」「私のことを知らない人の言葉で救われるんじゃなくて、自分で考えて答えを出さなきゃ意味がない」と思うような、良く言えば意志の固い? 悪く言えば、頭でっかち?な性格の持ち主なので、私は良い言葉がたくさん載っている、いわゆる“名言集”“格言集”みたいなものが正直苦手です。そんな偏屈な私が、「あれ? 人類皆、一冊手にしたらいいんじゃないの?」みたいな本を見つけちゃいました。

『+1㎝ たった1㎝の差があなたの世界をがらりと変える』。すごく思い悩んだときだけではなく、少しだけ心がモヤッとしたときもパッと手に取れるような、ポップでほっこりと親しみのある可愛い絵が目を引きます。だけど心にどしーんずしーんとくる言葉がたくさん綴られているのです。

軽快に並べられている言葉でもちゃんと心にしっかり留まるし、本当にたった1㎝、視点や考え方を変えるだけで、人生や自分が大きく変わる瞬間ってくるのかもしれないと、前向きな気持ちに変化させてくれる不思議な本でした。

「座る場所を変えなきゃ 新しい景色は見えない」・・・・・・本当にそう・・・・・・同じ位置からばかり見ていても答えはひとつだけど、少し方向転換しただけで違う思想が生まれるかもしれない。他にも「To-Doリスト」「Once a Week」、特に「エンドロール」の言葉なんてもう・・・・・・今、心が弱っているからか、泣きました。私は悩み事があったら、特別な友達や仕事の仲間にたくさん話をします。最後の答えは自分で決めなきゃいけないけれど、話しただけで不思議と目の前が明るくなるような気がするからです。

ずーっとポジティブでいられる人なんて、ごく稀だと思います。人間誰しも感情には波があり、一定の感情で定まっていることの方がおかしな話で、職業、人種も国籍も関係なく、人と関わって生きていたら当たり前にいろんな感情が生まれるもの。たとえ誰かに傷つけられても、そっと誰かに、または何かに救われるものなのです。そして助けてもらったらその気持ちを忘れずに、また別の誰かにそっと手を差し伸べてあげられたらいいのです。そんな優しい気持ちで、少しでも前向きな心のまま、たくさんの時間を過ごせたらいいですね。

こんな素敵な本、あるんですね。私、大体の本は読み終わったら友人に譲るけど、この本は取っておこうかな。

文/多部未華子  

今回のオススメ本はこちら! 

キム·ウンジュ 著 ヤン·ヒョンジョン イラスト 簗田順子 訳  ¥1,430(税別)/文響社

『+1cm たった1cmの差があなたの世界をがらりと変える』
ネガティブな気持ちや考えのときも、たった1cm、ものの見方を変えるだけで世界は180度違って見え、心がすっと軽くなる。人生を逆転させる驚きの言葉が詰まった一冊。韓国、米国でも話題になったベストセラー。

多部未華子
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多部未華子
1989年東京都生まれ。女優。2005年に映画『HINOKIO』と『青空のゆくえ』で第48回ブルーリボン賞新人賞を受賞するなど、10代から存在感のある演技で幅広く活躍。その後、NHK連続テレビ小説「つばさ」主演をはじめ、さまざまな作品に主演。主演映画『空に住む』が10月23日より公開予定。
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