小説から漫画までジャンルを問わず､本好きとして知られる女優の多部未華子さん。読者からの本選びの相談や質問に応えて、オススメ本をご紹介します。
vol.06 心が疲労･･･本を読んでほっこりしたいです
《読者からのリクエスト》
新年度になり、いろいろと煩雑な仕事が増えて、新人の指導先輩になったり････忙しい日々を過ごしていたら、何だか最近、かなりのお疲れモードです。これって五月病！？ 今週末は、ゆっくり読書でもしてリセットしたい。こんなときにぴったりの本はありますか？
《多部さんのオススメは･･･》
愛おしいと思える瞬間を
自分で作れるようになれば毎日が変わる
はい。私も疲れがちです。寝不足とか、生活リズムが少し狂ってしまったりとか、そんな単純な理由で疲れています。ほっこりしたいですよね～。
毎日忙しくて、時間がないときは、遠出したい！とか、たくさん買い物をしたい！とか、ありとあらゆる願望が頭にだだーっと洪水のように押し寄せてきます。でも、ふと立ち止まって、キョロキョロと周りを見渡せば、ほっこりできるものって近くにあるんですよね。そう思わせてくれる本が、堀川波さんの『半径66センチのしあわせ』。すぐにでも手が届きそうなものや風景に対して、愛情を持ったふんわりとした優しい言葉が綴られています。
手に取るもの、目に見えるものに対して、こんなにほんわかした気持ちで接することができたら、どれだけ優しい人間になれるのだろう？とつくづく思います。人に対しても、ものに対しても。そして、自分自身に対しても。
愛おしいと思える瞬間を自分でたくさん作るだけで、毎日がより明るく、幸せに変われるんじゃないかな･･･。自然に表情も明るくなって、誰かと話すときも言葉にトゲがなくなったり、そうしたら私だけじゃなく、私の周りの人たちも幸せになれるのかな･･･なんて思います。まさに幸せの連鎖ですよね。そんな人間になることが、人生の大きな課題のひとつではありますが、それがなかなか･･･できないんだなぁ･･･（笑）。
この本を読んで、私の半径66センチのしあわせって何かなぁと思って、あたりをキョロキョロ見回してみると、想像以上にたくさんありました。堀川さんのように100個は紹介できませんが、多部未華子の半径66センチのしあわせを５つ紹介します。
｢デトックスティー」･･･疲れてるだろうからって友達がくれたもの。友達がくれたっていうのがポイント。それだけで百倍美味しい。
｢リップクリーム」･･･10年ぶりに高校の友達に会って、その子の前で塗っていたら「未華子はいつもリップクリーム塗ってるイメージ」って言われた。変わらない私を見つけてくれてありがとう。
｢好きな心」･･･わぁ！ 好き！って思える素直な心。大切ですよね。
｢ミュージカルの音楽」･･･落ち込んだらまずミュージカル！ 踊りだしたくなったらまずミュージカル！ テンション上げたいときはまずミュージカル！
｢好奇心」･･･何事にも、好奇心旺盛な性格でよかった。見てみたい！ 聞きたい！ 触りたい！ 行きたい！ それだけで、明日からの日々が、より楽しみになります。
皆さんの半径66センチには何がありますか？
今回のオススメ本はこちら！
『半径66センチのしあわせ』
堀川波 著／サンマーク出版
手の届く範囲、半径66センチメートルにある、身近だけどなかなか気づけない｢小さなしあわせの数々」100個の風景。あなたの毎日が、愛おしい日々に変わりはじめます。温かなエッセイと、繊細で美しいイラストが融合した一冊。
