中島健人さんソロデビュー後初のコンサート『KENTO NAKAJIMA 1st Live 2025 “N / bias”』が東京・有明アリーナで開催された。1月17日から19日までの3日間全4公演でおよそ6万人を動員。持ち前のアイドル性はそのままに、さらに磨きがかかった歌唱力とダンスパフォーマンスを披露。大盛り上がりで幕を閉じた。ここでは最終公演の模様をレポート。囲み取材編、コンサート本編の2回にわけて公開。
ケンティーワールド全開!囲み取材の様子をほぼ全文でお届け
― 囲み取材、よろしくお願いします!
中島健人さん(以下・中島) よろしくお願いします! (Nポーズをしながら)N!
― このNポーズはみんな覚えないとですね。
中島 これはもうマストで覚えてください! 今のはNで、僕のファンの皆さんの名前はU:nity(ユニティー)なので、U:nityのUのポーズもぜひ覚えてください。
― 今回ソロデビュー後初のコンサートですが、心境はいかがですか?
中島 そうですね。一年間僕のファンの皆さま、U:nityをお待たせしていたので、やっと恩返しができるなと思っています。
― 初日はいかがでしたか?
中島 めちゃめちゃ気持ちよかったです。アリーナでのライヴってたくさん経験しているんですけど、ひとりで立つというのは人生初体験だったので。どうなるかわからなかったんです。でもそこには幸せが待っていましたね。
― 何が一番幸せでしたか?
中島 U:nityの声援が一番よかったです。声援と愛情に包まれながら進んでいくライヴなので、自分自身もどんなに動いてもエネルギーが途切れないですし、僕が作るセットリストって、もう“悪魔的セットリスト”なんですよ。
― どんなところが悪魔なんでしょうか?
中島 かなりストイックでハードで、ずっと踊っていて。一緒に踊ってくれているパフォーマーの方も息を切らしながら「健人くん、マジやばいっす」って、口を揃えて言うくらい。でも会場のファンの皆さんのエネルギーがすごいので立ち続けられます。
― だから体も絞られた感じなんですね。
中島 かなり。もうこの2日で3キロくらい落ちました。
― 公演前も絞ったりされていたんですか?
中島 そうですね。特に去年は自分の表現やダンスに対して、今まで以上にストイックになった一年間でもあったので。だからちょっとずつ出来上がってきてはいたんですけど、このライヴのリハーサルも3ヵ月間、この日のためにしっかりやってきて。状態としてはだいぶ整っていました。
― そのうえでも3キロ減。何で補っているんでしょうか?
中島 最近は玄米。ケータリングにもありますし、僕が通っているジムでも玄米が出るんです。玄米とブロッコリーと鶏。最近はアレンジ料理もあって、カレーとか。美味しく食べながら筋肉をつけるようにしています。
― 自分で玄米を作ったりは?
中島 自分で玄米は……あと5年後くらいじゃないですか?(笑) 本当は白米ユーザーなんです。白米が大好きなんだが、玄米を食べることによって健康状態も良くなるから。ライヴに向けてかなり整えました。
― 体の内からも外からも整えて。
中島 そうです。リハーサルの時間も週5とか。パフォーマーのみんなと1日7、8時間くらい踊って過ごしていたので、チームワークも抜群ですし、自分自身が何を表現したいかというのもステージの上で見られるんじゃないかなと思います。
環境が変わり、できないこととも向き合うなか支えになったのはU:nityの存在
― ソロになって何か変化を感じましたか?
中島 作詞作曲が好きで今までもたくさんやってきていたんですけど、それを惜しみなくステージで披露できるというのがソロ名義の素晴らしさなんじゃないかなと思っています。
― すべてプロデュースされているんですよね。
中島 全部やっていますね。ライヴの演出もやりました。
― そんなライヴ演出、どんなところにこだわっていますか?
中島 今回はテーマ的に言うと、ジョーカーのお話。僕が去年一年間の活動のなかでいろいろ感じたこと、見てきたもの、磨いてきたものをどう表現しようかなと思ったときに、テーマとしてジョーカーが合っていたので。それを自分のアイデンティティにして、今までになかったちょっとクールで、かつエレガントなダーティさみたいなものを表現できるライヴになっていると思います。
― これまでのセクシー要素は?
中島 セクシーはもちろん‟永続セクシー”ですから。セクシーはまったく死語になってないので、そこは大丈夫です。エターナルです。でもセクシーって言うとみんな(取材陣)のペンが進むんですよね。僕のポテンシャル的なものとしてあるというふうに認めていただけたらなと思います。
― 今、キャッチフレーズのようなものはあったりしますか?
中島 そうですね……。(中央のカメラに目線を送りながら)「It’s N / o'clock」じゃないですか。やっぱり今N時だっていうことを皆さんにお届けしたいです。あの、そこのカメラだけたぶんこのあと麻痺します。僕そのカメラだけ見たので。
― ぜひ他のカメラにも!
中島 他にもね!って(リポーターを差しながら)めちゃくちゃ笑ってるじゃないですか?(笑)
― あとでカメラマンさん倒れることになっていますので! じわじわ効いてくると思います。
中島 毒がだんだん回ってくるからね!
― お話戻りまして、ジョーカーをテーマにした公演、どのような思いが込められていますか?
中島 やっぱり表現をする人生においても紆余曲折って必ずあるじゃないですか。人間って挫折や失敗を経験すると、自分のなかでの表現の幅とか厚みがちょっと増すんですよね。なので、僕自身の伝記というか物語、本当に生き写しのようなライヴになったと思っていて。今回はそのパワーをすごく感じられるんじゃないかなと思います。僕が総合演出を務めているんですけど、もうひとり演出でTAKAHIROさんについていただいて。しっかりといいチームワークでライヴ作りができていると思います。
― 挫折されたことがあるんですか?
中島 ありますよ。この振り付け難しいなとか。今までやってこなかったジャンルの振り付け、俺できなかったんだなとか。去年いっぱいいろいろな環境で踊るタイミングがあったんですけど、「これ中島さん当たり前にできますよね」って思われていることが意外とできなかったりして、自分自身もあれ?みたいな。そういう意味でレベル向上を志した一年でした。4月以降は環境が一気に変わっていったこともあって、自分自身ひとりでステージに立つ責任というのも感じています。トレーニングのなかでいろいろな失敗や挫折を感じることがあったということですね。僕、その完璧ではないので。
― ソロになって一番大変だなと感じたことは?
中島 うーん、そうですね……。楽屋のスペースの使い方がわからないです(笑)。かなり広いからどうしようってドギマギしちゃいます。結局ソファの端にいます。
― それはもとからの定位置ですか?
中島 いつも座るところではありますね。ゆったりできるし、肘もかけられるし。
― かなりストイックにやってきた昨年、支えになっていたものは?
中島 もうこれはU:nityです。一番支えてもらったというか。今こういう社会、世間ですから、SNSの声がたくさん浮かび上がってくる。それをどう解釈するかはそれぞれの自由だけど、“ちょっと夜眠れないな”というときに、U:nityの言葉が自分の背中を押してくれたというか。「このままでいい」「これでいい」「大丈夫」「もっといけるよ」という言葉を常に投げかけてくれましたし、ラジオツアーもやったりして、直接近いところで話したりもできていたので、そのエネルギーのおかげで乗り切れたのかなと思います。
― 去年は30歳を迎えた年でもありましたが、改めてどんな人でいようと思っていますか?
中島 そうですね。でも本当にしっかり……。
(ここで頭上のモニターに「ピカレスク」のMVが流れ始める)
中島 ‟愛が朽ち果てても相でありたい”なって! (モニターの映像が変わり)これは「jealous」という曲ですね。去年、作品的に5曲MVを作らせてもらって。自分を支えてくださっているチームすべての方に感謝していますし、とにかく僕は届けたいことが多いタイプなので。四六時中考えて、何かを経験して、それを形にしたいって思う人だから、こんなにも作品を作れたことはうれしかったです。(映像が終わり)観ていただいてありがとうございます。
会見終盤、この日のスペシャルゲストをめぐって中島さんがあたふたする展開に
― そして今日ファンの皆さんへサプライズがあるんですよね。
中島 そうなんです。全国巡ります! タイトルは『“N / bias” 巡(ノンバイアスジュン)』です。
― またアリーナとは違った形になりますか?
中島 そうですね。今回なぜホールでのライヴをやろうかなと思ったかというと、やっぱりアリーナは大きいので、今度はもっと近くでお客さんと一緒に音楽を交わし合うというか、届け合うことができたらいいなと。僕だけが音楽を届けるんじゃなくて、皆さんの声援も音楽のひとつだから、そのアンサンブルをより近くでできるのが今回の『“N / bias” 巡』なのかなと思っています。
― アイドル時代から何か変わったことは?
中島 今もアイドルだよ! 今もアイドルですし、今回のステージで皆さんに強くお届けしたいのは、僕はアイドルを辞めていないですし、これからもアイドルだし。僕のことを応援してくれているファンの皆さんも僕にとってはアイドルなので、その素敵なリスペクトの関係を今後も続けられたらいいなと思っています。でもうれしいですけどね。そんなに俺、アダルトになりました?
― 以前よりアーティスト性が強くなられたというか、ちょっと毒のあるエレガントさが……。
中島 ああなるほど。エレガントポイズン? うれしいですね。僕の音楽を聴いて、いつの間にか“私、あの人の音楽がなきゃ”って思うようになっていたら、それは毒が回ってきた証拠なので。
― 毒も‟巡”りますね。
中島 そう! 巡!
― timeleszの活動からは刺激を受けていますか?
中島 刺激、めちゃくちゃ受けてますよ。ソロデビューの報告もしたし、この間整体に行ったんですけど、(松島)聡ちゃんとばったり会って「ケンティー!」って一気にハグされて。「あっ、聡ちゃん……」ってそのあとそっと抱きしめました。今もお互いに刺激を与え続けられているし、会社も一緒だから、お互いおもしろいことやっていこうよって、それぞれのストイックを追求した結果なので。すげーじゃん、めっちゃいいことしてるじゃん、俺も頑張ろう、ってなっているのが結論です。
― それはタイプロ(timelesz project)からですか?
中島 オーディションすごいですよね。みんな誰が入るのか気になっていると思うんですけど、僕もそのお客さんのひとりで、本当に応援しています。僕も去年4月に自分の「I AM:U」(ファンクラブ)を開設して、「GEMN」というユニットができて、「HITOGOTO」っていうプロジェクトができたんですけど、本当にいろんな音楽活動をして、一気に可能性が広がりました。今それぞれがしっかり充実した光を求めることができていると思いますし、よりみんな希望を手にした気がします。応援していますよ、めちゃくちゃ。Fight!
― あと今日はスペシャルゲストにキタニタツヤさんが来てくれるということで。
中島 え! 知っているんですか? 全然スペシャルじゃないじゃん!
― 取材陣へは先にお知らせがありまして……。
中島 そっか、そうですよね。確かに。そうなんです! 「GEMN」の片割れが来ます! もうリハーサルから爆笑です。結構おもしろいことやるので! 来ることしかアナウンスされていないですよね? 何するかわかんないでしょ?
― トロッコというワードは聞きました。
中島 嘘?! ダメだって!(笑)
― でも実際に乗っている姿は公演でなので、とても楽しみです。
中島 ありがとうございます。「GEMN」が揃うので、最終日に。去年世界中の方に聴いていただいた「ファタール」をアリーナで爆発させていこうかなと思うので、相方の力を借りてがんばりたいと思います。
― 最後に今年はどんな1年にしますか?
中島 巳年なので、ヘビのようにいろんなことに噛みついて。自分のことが忘れられないようなファンの方をたくさん増やす1年にしたいなと思っています。
― やはり毒ヘビですね?
中島 はい。もう‟巡”っていっていますよ?
楽しいトークを展開した囲み取材終了後、改めて中島さんからコンサートへの意気込みが語られ、「愛溢れているライヴですし、お客さんの声がすごいライヴです。中島健人として今後どういうライヴを作っていくか考えたときに、みんながちゃんと参加できるようなライヴを作っていきたいと思っています」とコメント。さらに「STARTO ENTERTAINMENTのなかでも唯一無二のライヴを作れるようにがんばります」と続けた。
コンサート本編のレポートは後編にて。お楽しみに!
中島健人
www.nakajimakento.com
www.instagram.com/kento.nakajima_31
www.youtube.com/@n_kento_official