着ていた服よりも、身に着けていたジュエリーが記憶に残っている。そんな小物使いの達人になれたら。個性を放ち、視線を惹き付ける、パワーを宿したジュエリーをご紹介。【連載「青木貴子のラグジュアリー案内」】
センスと感度の良いスタイリングを叶える「レ ガストン ヴィトン」
寒いけど、ちょっと寒さの質が変わってきましたよね。肌にあたる冷気が心底凍えるような感じではなく、適度にひんやりといったふうに変わってきました。何となく春の訪れを意識する今日この頃、そろそろ服装も軽やかにしていきたい!という気持ちが高まってきているのではないでしょうか。
春服にシフト、それは厚着をしていたときには目立たなかった首元や手元のお洒落も抜かりなーくしなくっちゃいけないシーズンの到来でもあります。
さて、薄着になればなるほど存在感を増すのがジュエリーやアクセサリー。そのこなし方こそがお洒落指数のバロメーターになります。アクセ使いの上手なひとはシンプルな白シャツだってTシャツだって格好よく見せられちゃうのです。ジュエリーコーディネート術も大事ですが、まず第一に何といっても要(かなめ)はアイテムチョイス力にかかっています。センスの良いジュエリーを選ぶこと! そこにつきます。
さて春に向けて素敵なジュエリーの用意は出来ているでしょうか? いま探している or これから注目のジュエリーを知りたいという方に、今回はルイ・ヴィトンの新作ファインジュエリーをご紹介したいと思います。
今年デビューした「レ ガストン ヴィトン」は、3つのチャプターからなる16点のアイテムと2つのマスターピースから構成されています。モダンでコンテンポラリー、シンプルななかにもエッジが効いたデザインで、ルイ・ヴィトンのエスプリの詰まったスタイリッシュなファインジュエリーです。実はこちらはメンズラインとして登場したのですが、メンズに独占させるわけにはいかない大注目のファッショナブルアイテムばかりなのです!
このコレクションのインスパイアーソースはルイ・ヴィトンの3代目であったガストン-ルイ・ヴィトン。彼はとっても好奇心が旺盛で、愛書家、写真家、園芸家、オブジェやアート、タイポグラフィー、モノグラムの愛好家、多くのデザインソースの蒐集家といった多面的な顔を持ち、自由で柔軟、教養深い魅力的な人物だったのだそう。
ウォッチ & ファインジュエリー部門のアーティスティック・ディレクターであるフランチェスカ・アムフィテアトロフはガストンのキャラクターにちなみ「ザ・クリエイターズ」「ザ・コレクターズ」「ザ・キュリアス(好奇心)」というチャプターを設定し、各チャプター毎にそれぞれを象徴するジュエリーを展開。どのアイテムもメゾンのヘリテージであるモノグラムやトランクといったアイテムをモダンに解釈し、ジュエリーに落とし込んでいるのです。
極小のトランク型ネックレスやクールなデザインのモノグラムリング、ペン型のネックレス(なんと実際に使える!)などなど、インスピレーション/アイデアをデザインに変換する匙加減が本当に秀逸。
コレクションのなかでも特に注目したいのが「レ ガストン ヴィトン ブルー」と呼ばれるブルーのメタルアイテムたち。これはブルーデニムから着想を得て作られた色で、素材はチタン。「誰もが持っているジーンズは着れば着るほど愛着が湧くもの、ジュエリーにおけるデニムのような存在として捉えて」というフランチェスカの言葉どおり、デイリーに、そしてどんなシーンでも活躍するステディージュエリーになりそうな予感。
「レ ガストン ヴィトン」では、このブルージュエリー以外にもスタイリッシュなのにエフォートレスに毎日付けたくなるような魅惑のアイテムに出合えます。春からのお洒落に欠かせないセンスの良いジュエリーが見つかる、マストチェックコレクションです!