ファッションにおいて“一生もの”という言葉を使うとき、そこにはアイテム自体の“タイムレス”な魅力だけでなく、“一生大切に愛用したい”という持ち主の意思表示も存在する。今回は、まさに一生ものとして迎え入れたくなる特別なジャケットをご紹介。連載「青木貴子のラグジュアリー案内」】
ロロ・ピアーナの魔法を纏って
ロロ・ピアーナ。最高級素材を使ったラグジュアリーブランドであるということは周知の事実と思います。控えめながら計算されたデザイン、長きにわたって愛せるベーシックなテイスト。センスの良いセレブリティが愛用しているコートなどは、いつかは手に入れたいアイテムの一つではないでしょうか? なぜロロ・ピアーナが真のラグジュアリーブランドとしての地位を確立し守り続けられているのか、その所以をちょっとお話ししましょう。
北イタリアを拠点とするロロ・ピアーナは1924年に設立されました(ちょうど100年前ですね!)。終戦後は国内外のオートクチュール業界から信頼と発注を受け、高級ウールやカシミヤなどのサプライヤーとしてその地位を不動のものに。そして1980年代に入り、ラグジュアリーグッズの自社生産を始め、以後ファッションブランドとしても成長を続けてきました。その後も原材料の製造と技術開発に投資をし、最高品質の素材そのものを今も作り続けています。
世界中のサプライヤーとネットワークがあり、特別なパートナーシップで連携。中国北部や内モンゴルからはベビーカシミヤ、ペルー、ボリビア、アルゼンチンからは希少なビキューナ、オーストラリアとニュージランドからはエクストラファイン・メリノウール、ミャンマーからはロータス・フラワー®など、各国で採れる貴重な素材を入手、使用しています。
そしてここからが重要、ロロ・ピアーナはこれらの動物と生息地の保護や研究開発も行っているのです! これがロロ・ピアーナが最高級素材を扱うブランドの最高峰と言われ続ける理由です。6世代にわたり伝統を活かしながら新しい開発を続ける革新性。それこそがロロ・ピアーナの魅力の原点と言えそうです。
そんなストーリーを知ったらますますロロ・ピアーナに興味が湧きませんか? たしかにとっても高級品ですが、まさに「一生もの」と言うに相応しいクオリティであるということは事実。極上の着心地と上品で飽きることのないデザイン。ずーっと着られると思ったら費用対効果は優れていると言えるのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、アイコニックな“スパーニャ・ジャケット”。こちらは1998年にスペイン将校の制服からインスピレーションを得て作られたジャケットで、これまではメンズだけで展開されていた人気モデル。2024SSコレクションからいよいよレディスでも待望の登場です!
極細の最上級カシミヤ・トップ・チャイナを使用、驚くほどの心地よさと軽さを併せ持つ究極の逸品。シンプルでモダンなシルエットは、マニッシュなパンツルックにもフェミニンなスカートスタイルにもマッチ、オンからオフまでさまざまなシーンで活躍すること必至。固すぎず、ゆるすぎない絶妙のデザインと素材感から漂う品の良さ、着ているひとを上質に見せてくれる魔法のようなエッセンスが詰まった一枚です!
ロロ・ピアーナ ジャパン
https://loropiana.com