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TRENDLIFESTYLE

2024.02.21

杉咲花×志尊淳が艶やかに競演。映画『52ヘルツのクジラたち』完成披露試写会をレポ

3月1日(金)より公開される映画『52ヘルツのクジラたち』。日本の映画界に新たな輝きをもたらす若手俳優たちが、名匠・成島出監督のもとに集結。深い闇に紛れてしまわないように、それぞれの愛が、希望が、真っ直ぐに観るものを射る物語がこの春誕生する。キャストら7人が登壇した、あたたかい空気の流れる完成披露試写会をレポート!

地球で最も孤独なクジラをモチーフに描かれた愛の物語

©︎2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会 〈左から〉Saucy Dog 石原慎也さん、小野花梨さん、桑野桃李さん、杉咲花さん、志尊淳さん、町田そのこさん、成島出さん

2021年に本屋大賞を受賞し、いよいよ100万冊を突破する勢いで話題の町田そのこさんによる小説『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社刊)。多くの人の心を震わせたこの原作を元に、成島出監督が映像化! 主演に杉咲花さんを迎え、志尊淳さん、宮沢氷魚さん、小野花梨さんなど、若手最旬俳優陣が脇を固める。さらに、若者たちに圧倒的な人気を誇るSaucy Dogが主題歌を担当し、映画の余韻に華を添える。

タイトルでもある「52ヘルツのクジラ」とは、他の仲間たちには聴こえない高い周波数で鳴く世界で1頭だけのクジラのこと。傷を抱え、東京から海辺の街の一軒家へと移り住んできた貴湖(杉咲花)は、虐待され声を出せなくなった「ムシ」と呼ばれる少年(桑野桃李)と出会う。この少年との関わりによって、今はもう会えない安吾(志尊淳)との日々を思い起こすことになる――。

3月1日(金)の公開を前に、完成披露試写会が行われ、杉咲花さん、志尊淳さん、小野花梨さん、桑野桃李さん、Saucy Dog 石原慎也さん、町田そのこさん、成島出さんら7人が登壇した。

脚本、リハーサル、撮影…完成までの軌跡

©︎2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会

杉咲さん、志尊さん、宮沢さん、小野さんら主要キャストは成島作品に初参加。志尊さんは、成島監督の作品に出演することを切望していたそうで。

「10代の頃から成島監督の作品を観させていただいていて、“出たい”という気持ちがすごく強かった部分はあるんですけど、途中から僕はもう交わることがないだろうなっていうのを、ある種自分のなかで感じていたところもあって。お話をいただいたときはうれしかったんですが、どうしても簡単にやりたいですって言えるような作品、役柄ではなくて、背負える覚悟を持てなかったんです。でも、その段階で成島さんとお話してさせていただいたときに、成島さんがこの作品にかける想いをお聞きして、一緒にやっていきたいなっていう気持ちになれたので、今回参加できたことは本当に幸せな経験でした」(志尊さん)

お互いを知り合うという意味も込めて、撮影に入る前に1週間にわたるリハーサル期間が設けられたそう。コミュニケーションをとるためのゲームから始まり、“本意気”で同じシーンを10回ほど演じたこともあったという。杉咲さんは特別な現場だったと振り返る。

「もちろん役を知っていく時間でもあるんですけど、作品に携わる人たちがお互いを信頼できる時間を作っていたようにも感じているので、とても贅沢な時間だったなと思います。また、脚本作りの段階から監督と私たちで意見交換したのはなかなかないことでしたね。制作側が脚本を書いて、俳優はカメラの前に立って演じる。それだけではない、垣根を超えた関わり方を誰もが歓迎してくださるような現場っていうのは、自分にとっては初めてでした」(杉咲さん)

成島監督がこの原作に出合い、動き出したのが2021年。長い旅を経て今こうしてお客さんの前に立てることが幸せだと話す成島監督は、脚本を町田さんに送るたびに嬉しい返事をもらっていたという。

「自分の原作にはない新しい感動がぐっと迫ってくる作品でした。たくさんの人たちが、情熱と愛情を原作者の私以上に抱いてくださっていると感じました。だからこそ、私がなし得なかった物語のもう1歩先まで皆さんは作ってくださったと思ってます。ありがたいなと思うと同時に、人の心と情熱ってすごいものがあるなと感動していました。ご褒美が届く気持ちで脚本を待ってましたので、どんなふうに生まれ変わるんだろうって、完成するまでずっと楽しみでした」(町田さん)

魅力あふれるキャストたち「出会えて幸せ」

©︎2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会

作品内で親友を演じた杉咲さんと小野さん。このふたり、実はプライベートでも古くからの友人だそうで、本好きの小野さんは「もし実写化されるなら、花に貴湖をやってほしい」とオファーされる前から話していたという。

「1ヵ月間、花の家にお泊まりしたりするほど仲良くさせていただいていて。だから現場では、公私混同しないように過剰に距離を取ったりしながらやらせていただきました(笑)。親友役だったので、役作りが必要ないというか、お互いを探り合う時間が必要なかったので、これは贅沢なことだなと思いました。友人ではありますが、現場の花からはたくさん勉強させてもらいました! 佇まいもそうですし、スタッフさんおひとりおひとりに対する気遣いもそうですし、普段は見れない一面を見させてもらいました」(小野さん)

「ちょっとイジってる?」と笑いながらも杉咲さんは小野さんに救われたと話す。

「私は友達が仕事場にいるっていう感覚に慣れなくて、ちょっと小っ恥ずかしさもあったんですが(笑)。でも、お芝居が始まったときに美晴として、そこに存在してくれる花梨を目の当たりにして、 とても背筋が伸びる思いでした」(杉咲さん)

杉咲さんと志尊さんはこれまでも共演してきたが、ここまでがっつりとタッグを組むことは初めてだそう。

「僕がこの作品に挑戦したいなと思ったもうひとつのフックは、花ちゃんが主役だったことです。最初こそお互い探り探りでしたが、進んでいくにつれて『俳優が作品に向き合う姿勢ってこうだよな』っていうことをまじまじと感じて。花ちゃんが今にも倒れそうなぐらいの熱量で役と向き合っていく。しかもそれは撮り終わったから終わり、ではなくて宣伝活動に対しても、誰よりも前に立って突き進んでいく姿を見ていたし、本当に尊敬しかなかった。改めて一緒にお芝居をしてみて、やっぱり杉咲花は素晴らしいなとすごく感じました」(志尊さん)

「志尊くんは安吾としての眼差しを、カメラが回っていないところでも向け続けてくださって、絶対的な味方としてそこにいてくださるんです。見守ってくれるってこともそうですし、『今の大丈夫そうだよ』『こうしてもいいんじゃない』ってアドバイスをくださることも含めて、サポートに徹してくださっていて、こんなに素敵な共演者さんと出会えたことが幸せですし、何より身を捧げて安吾という役を演じられた姿に尊敬しかないですね」(杉咲さん)

100人以上の中からオーディションで選ばれたのは、本作が映画初出演となる桑名さん。現場ではたっぷりと愛情を注がれていたようで。

「みんなが演技しているのを間近で見て、腰抜かしちゃいそうでした!」(桑名さん)

「愛っていう子を演じるにあたって、どうしてここにいて、なんでこのセリフを言うのか。なんでこういう感情になるのかみたいなことを、自分のなかで腑に落としながら演じる姿は立派でした」(杉咲さん)

「残念ながら桃李とのシーンはなかったんですが、大分で一緒に遊んだよね?(「お話ししたくらいじゃないですか」桑名さん) あ〜〜そうですか! すみません(笑)」(志尊さん)

「桃李は現場のアイドル。桃李が元気に現場にいてくれたら、みんな嬉しい! 演技に関しては、しっかりしているので安心しながら接しました」(小野さん)

そんなキャスト同士のやりとりをずっと笑顔で見守る成島監督からは、こんな愛のある言葉が。

「観ていただければ分かると思うんですが、本当に皆さん素晴らしかったです。正直に言うと、僕も皆さんと初めてだったし、皆さん若いから、初めはちょっと不安もありました。でもリハーサルや撮影を重ねていくうちに、皆さんの本気度と作品や役に対する誠実さをすごく感じて。どの役もすごく難しい役だったのですが、そのアプローチの仕方には感服しました」(成島監督)

主題歌を担当した石原さんは、原作を読んで自分と重なる部分からヒントを得て書き上げたそう。

「僕は、人のことを心から信頼することが結構難しい性格でして。でも原作を読ませていただいたときに、52ヘルツのクジラってありふれてるんじゃないかなと思って。たくさんいるんじゃないかなと思ったら、ちょっと気が楽になって。今すぐ信頼することは難しいかもしれないけど、ちょっと信じてみたいとか、もし自分が騙されても、ずっと大切に思っていたいなって思える人はいるなと思ったので、そういう気持ちで書かせていただきました」(石原さん)

「『この長い旅の中で』を聞いて、人との関わり合いに対して、とても前向きな気持ちになれる曲だなっていうふうに感じました。私はエンドロールが流れる時間って、生活に戻っていく心構えをするような時間でもあると思っていて。劇場を出たときにそっと背中を押してくれるような、とても温かい音楽が、この映画の最後に流れることがとても嬉しく思いました」(杉咲さん)

自分を元気にする、ご機嫌にするアイテムは?

©︎2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会

トークセッション終盤では、自分を元気にするために、自分の機嫌を良くするためにこれが効くというアイテムをフリップに書いて発表! 出演者たちの意外な一面が明らかに!?

「アニメです! ジャンルを問わず、今出てるものを片っ端から全部観ています(笑)。制作が滞っているときも、20分ぐらいで観れるアニメは重宝しています」(石原さん)

「本です。いろんな登場人物の気持ちや読んだときの感情に出合えるっていう意味で、自分の感情がブラッシュアップされる感じをすごく大切にしてます」(小野さん)

「お寿司です! サーモンが好きで、この役が決まったときもお寿司屋さんに行って、お祝いしてもらいました」(桑名さん)

「サウナではなく、サウナスーツです。家にウォーキングマシーンがあって、よく運動するんですけど、サウナスーツがすごく良いって聞いて。最近購入して使っているんですが、汗の量が全然違って。運動すると頭がスッキリするので、たまにやってます」(杉咲さん)

「マッサージです。いつもお願いしているトレーナーさんのところに通ったり、来てもらったり。例えば深夜の1時に仕事が終わって、『来れますか?』ってわがままを言ってやってもらって、終わったらそのまま寝るという贅沢なことを…。常にお世話になってます♡」(志尊さん)

「ちょっと不健康なんですけど、ビールです。実は、自分が好きなので貴湖にも飲ませました(笑)。私は書けないストレスは全部ビールで流しちゃいますね」(町田さん)

「炎ですね。あの火の爆ぜる音を聞きながら、炎を見ながらビールを飲む時間が最高ですね。房総半島のほうに古い一軒家を借りていて、庭が結構広いのでそこに行きますね」(成島監督)

主演・杉咲花が声なき声を届ける

最後に杉咲さんからこれから観るお客さんに向けて思いの丈を。時々言葉を詰まらせながらも、少しずつ大切に言葉を紡いでいく姿に、杉咲さんはこの作品にあらゆる想いを込めているのだと知る。儚くも力強い、クジラはすぐそばにいるかもしれない。一辺倒には語れない物語の行く末をあなたも見守って。

「自分にとって本当にかけがえのない出合いになりました。この物語のなかで描かれていることをひとつひとつ知っていくにつれて、もしかしたら今まで自分が見えていなかったかもしれない存在の周波数、自分が聞こえる周波数が少しだけ広がったんじゃないかなと思っています。

これから公開しますが、すごく緊張しています。私たちはこの物語を大切に思っていて、どんなふうに届けるかということを議論し続けてきました。辛い描写もありますが、最後には光を見出そうとする姿を描ききりたい、という想いでみんなで今できる限りの力を注いだと思います。これを観ていろんな感想が届くと思いますが、その気付きを自分自身の人生だったり、この先の関わっていくモノづくりにフィードバックしていけたらいいなと思っています。もしもこの物語を必要としている人がいたら、その人に教えてもらえたら嬉しいです。隣にいる人のことを想像できるような作品になっていたらいいなと思います」(杉咲さん)

映画『52ヘルツのクジラたち』

出演/杉咲花、志尊淳、宮沢氷魚、小野花梨、桑名桃李 ほか
原作/町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」(中央公論新社 刊)
監督/成島出
配給/ギャガ
※3月1日(金)TOHO シネマズ 日比谷他全国ロードショー
gaga.ne.jp/52hz-movie/

TEXT=GINGER編集部

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