デビュー25周年イヤー真っ只中のKinKi Kidsが記念イベント『KinKi Kids 24451 〜君と僕の声〜』を開催。1997年に「硝子の少年」で鮮烈なデビューを飾ってから25年。声を出せない制限下でも温かく幸せな空気に包まれる、約2時間半の公演の様子をお届け。
歴代衣装が壁一面にずらり!圧巻のステージに心を動かされる
7月16日、17日に行われた京セラドーム大阪公演、8月6日の東京ドーム公演を経て、無事に迎えられた周年イベント最終日。開演前からKinKi Kidsの登場を今か今かと待つファンからの温かい拍手が響き渡り、和やかに公演の幕が上がった。
本公演をもって、KinKi Kidsがデビュー前から開催してきたコンサートおよびイベントは、通算501公演に到達。またデビュー翌年の1998年から行っている東京ドームでの公演も62回目を迎え、その総動員数は3,346,000人を誇る。これまでも一味違った発想で上質な音楽を届けてきたKinKi Kidsが魅せるメモリアル公演の全貌とは—。
期待に胸が膨らむなか、OVERTUREとして正面モニターにはKinKi Kidsの軌跡と現在地を繋ぐ映像が投影された。同様にステージでは、252着にものぼる歴代衣装がお目見え。衣装展のような贅沢なステージセットは、「昔からの衣装を集めてほしい」という2人からの発案で完成。「硝子の少年」初披露時の衣装から、後輩に引き継がれた衣装まで、その時々の思い出が詰まった宝物がステージの端から端までびっしりと飾られた。
注目の2人の登場シーンも、懐かしい衣装を着用した多数のマネキンが一役買った。マネキンと並んで立つように、新しい衣装をまとった2人がその一部としてたたずむ。現在のKinKi Kidsが並んで衣装のラインナップが完成する小粋な演出は、オープニングの見どころとなった。ステージ前方に歩み出した2人がセンターで熱い肘タッチを交わし、再び開幕を告げる。記念すべき1曲目に選ばれたのは、「FRIENDS」。生オーケストラの演奏とともにしっとりと歌い上げ、2人が生み出す世界観へと一気に引き込んだ。
数々の名曲から厳選された14曲とともに、当時のエピソードを振り返る
セットリストは、デビュー25周年という大きな節目を彩る選りすぐりの全14曲で構成された。CDデビュー前の懐かしい楽曲から、KinKi Kidsの可能性を広げた楽曲。2人にゆかりのある山下達郎さん、吉田拓郎さんが手がけた楽曲を集約したパートなど、色褪せることなくずっと歌い続けられる名曲とともにKinKi Kidsの歴史を堪能していく。
一つ一つの楽曲における想いや思い出をじっくり聞けるのもKinKi Kidsのライヴの醍醐味。この日も歌唱前後のMCで丁寧にエピソードが語られ、今だからこそ話せる思い出話に花が咲いた。
特に白熱したのは、「たよりにしてまっせ」と「薄荷キャンディー」の話題。ジャニー喜多川氏に「YOUたち、この曲を歌うんだよ」と初めて渡された楽曲が「たよりにしてまっせ」だったと語り、当時キラキラ楽曲を歌っていたTOKIOと比べては、不安や疑問を感じていたという告白も。剛さんからは「(歌詞の)“ゴジャゴジャ言わんとまかしとき”が子供ながらに恥ずかしかった」という裏話が飛び出し、当時恥ずかしかったフレーズを特別に強調バージョンで歌った。ジャニーズJr.時代の4月10日、剛さんの誕生日にフリ入れしたというダンスも合わせて披露し、パフォーマンス後には剛さんのダンスを見て「剛くんっぽい!」と褒めまくる光一さんの姿が見られた。
このイベントで恒例になっているらしい「薄荷キャンディー」の歌詞 “白い歯 舌見せて 微笑(わら)う” は、果たしてどういう顔なのか問題。剛さんが渾身の表情を再現しながらも、議論は徐々にヒートアップ。最終的には「この歌詞はもっと検証していかないといけない」と前のめりな姿勢を見せ、「“白い歯 舌見せて 微笑(わら)う”選手権」や「キンキの曲改めて冷静に考えてみよう」といったYouTube企画の計画まで話が広がった。
今その時にしかできない一度きりのパフォーマンスを全員が見られるYouTubeに
ライヴ中盤を迎えたころ、2人から先月開設したばかりの公式YouTubeで配信する映像収録の提案が。収録を急遽行うことになったのも、会場に来られなかった人を含むKinKi Kidsファン全員への2人の粋な計らい。ライヴ円盤のリリースにはどうしても時間がかかってしまうからと、いち早くライヴの様子を届けられるYouTubeを選んだ。会場からは大きな拍手が沸き起こり、光一さんも「間口広く共有するために」とコメントした。
収録に選ばれた楽曲は、「Hey!みんな元気かい?」。会場内のファンは、クラップで演奏に参加。「ズレても大丈夫!」と声をかける光一さんを筆頭に、2人が55,000人のクラップをリードし、その流れにファンが応えた。2人の美しいハーモニーと、溢れんばかりの盛大なクラップ、そして生オーケストラの演奏が融合する最高の空間。魂が揺さぶられるパフォーマンス、熱気のこもった会場の様子を残るものとして映像に収め、KinKi Kidsを愛する人全員が一つになれるきっかけを作った。本動画が投稿されるまで、グッと期待が高まる。
ラストを飾る最新曲「Amazing Love」で会場全体をより一つに
KinKi Kidsが作詩、山下達郎さんが作曲を担当した最新曲「Amazing Love」でクライマックスを迎えた。事前に配られた色とりどりのペンライトをファンが光らせ、「今日しかかけられない虹をかけましょう」という声かけをきっかけに、会場の全員がペンライトを左右に動かし、虹を描く。「ドームコンサートの景色を想像して作った」という山下さんやKinKi Kidsの想いを見事に体現し、晴れやかなラストでイベントを締めくくった。
たびたび2人の口から語られたのは、ファンに対する感謝の言葉。「我々からみんなに感謝を伝えるときだと思っていたら、それ以上の愛情をいただいている」と光一さん。剛さんも「一人一人の愛や思いを痛いくらいに感じることができた」とコメント。今回のイベントでもお互いを思い合うからこその言動が垣間見られ、どんな状況でも決して崩れない強い結びつきを感じる瞬間が多々あった。長年2人で最前線を走り続け、25年という奇跡のような年月を過ごしてきたKinKi Kids。“偶然と偶然が重なって、形になることが多い”2人の、まだ誰も知らない新しいステージに誰もが胸を躍らせる。まずは光一さんが「ここで会いましょう」と力強く予告した、冬のドーム公演。アニバーサリーイヤーの旅路はまだ続く。
セットリスト
OVERTURE
M1. FRIENDS
MC
M2. Kissからはじまるミステリー
M3. 硝子の少年
M4. ジェットコースター・ロマンス
MC
M5. Midnight Rain
MC
M6. たよりにしてまっせ
MC
M7. Hey!みんな元気かい?
MC
M8. ボクの背中には羽根がある
M9. 薄荷キャンディー
MC
M10. 薔薇と太陽
MC
M11. a) 全部だきしめて
b) 好きになってく 愛してく
c) 恋涙
d) 愛のかたまり
M12. このまま手をつないで
MC
M13. Anniversary
MC
M14. Amazing Love
KinKi Kids 東京ドーム公演の歴史
コンサート
1. 1998/12/30〜1999/1/1(3公演)
『KinKi Kids Winter Concert ’98-‘99』
2. 1999/12/30〜2000/1/1(3公演)
『KinKi Kids DOME CONCERT in TOKYO』
3. 2000/12/30〜2001/1/1(3公演)
『Dohmoto Dome de Daininki KinKi Kids concert 2000-2001』
4. 2001/12/30〜2002/1/1(3公演)
『KinKi Kids DOME CONCERT “みんな元気かい?”』
5. 2002/12/30〜2003/1/1(3公演)
『KinKi Kids Dome F concert 〜Fun Fan Forever〜』
6. 2003/12/30〜2004/1/1(3公演)
『KinKi Kids 24/7 G TOUR』
7. 2004/12/30〜2005/1/1(3公演)
『KinKi Kids DOME TOUR 2004-2005 〜font de Anniversary.〜』
8. 2005/12/30〜2006/1/1(3公演)
『KinKi Kids H TOUR -Have A Nice Day-』
9. 2006/12/30〜2007/1/1(3公演)
『KinKi Kids Concert Tour 2006-2007 Harmony of Winter -iD-』
10. 2007/12/30〜2008/1/1(3公演)
『KinKi Kids Live in DOME 07-08 We are Φn' 39!! And U?』
11. 2008/7/21、2008/7/22(2公演)
『キンキキッズ緊急全国ツアー KinKi you コンサート。』
12. 2008/11/30、2008/12/1(2公演)
『キンキキッズ緊急全国ツアー KinKi you コンサート。第2弾』
13. 2009/12/30〜2010/1/1(3公演)
『KinKi Kids concert tour J』
14. 2010/12/30〜2011/1/1(3公演)
『KinKi Kids 2010-2011 〜君も堂本FAMILY〜』
15. 2011/12/30〜2012/1/1(3公演)
『King・KinKi Kids 2011-2012』
16. 2012/12/30〜2013/1/1(3公演)
『KinKi Kids Concert -Thank you for 15years- 2012-2013』
17. 2013/12/31〜2014/1/1(2公演)
『KinKi Kids Concert 2013-2014「L」』
18. 2014/12/30、2015/1/1(2公演)
『KinKi Kids M Concert 2014-2015』
19. 2015/12/31〜2016/1/1(2公演)
『2015-2016 Concert KinKi Kids』
20. 2016/12/22、2016/12/23(2公演)
『We are KinKi Kids Dome Concert 2016-2017 TSUYOSHI & YOU & KOICHI』
21. 2017/12/16、2017/12/17(2公演)
『KinKi Kids Concert 20.2.21 〜Everything happens for a reason〜』
22. 2019/12/14、2019/12/15(2公演)
『KinKi Kids Concert Tour 2019-2020 ThanKs 2 YOU』
23. 2022/1/1(1公演)
『KinKi Kids Concert 2022』
イベント
1. 2007/7/22(1公演)
『KinKi Kids 10th Anniversary in TOKYO DOME』
2. 2022/8/6、2022/8/7(2公演)
『KinKi Kids 24451 〜君と僕の声〜』
KinKi Kids(キンキ キッズ)
1997年7月21日シングル「硝子の少年」でデビュー。7月27日にCDデビュー25周年イヤー第二弾シングルの「Amazing Love」をリリースし、これまでにリリースした全45作品すべてでオリコン週間シングルランキング1位を獲得。公式YouTubeチャンネルも先月スタート。